老後・年金・iDeCo
自営業のiDeCoは月7.5万円へ(予定)。誰でもiDeCoだけで全額使える?
自営業やフリーランスのiDeCoは、2026年12月から上限が上がる予定です。では、自営業ならだれでも、iDeCoだけに月7万5,000円を出せるのでしょうか? この記事では、国民年金基金などと合わせて考える上限のしくみ、付加保険料を払っている場合の注意、第3号加入者の上限、事業のお金と分けて掛金を決める考え方を整理します。
2026年12月1日施行予定の改正を含みます。2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。投資には元本割れのリスクがあり、制度を使えるかどうかや税の軽減の大きさは、人によって異なります。
自営業者などの第1号加入者のiDeCoの上限は、2026年12月から、国民年金基金などと合わせて月6万8,000円から7万5,000円へ上がる予定です。国民年金基金の掛金や付加保険料を払っている人は、その分も合わせて確かめるため、iDeCoだけで7万5,000円を出せるとは限りません。扶養される配偶者などの第3号加入者は、月2万3,000円のままです。
この記事のポイント
- 第1号:合算の上限6.8万円→7.5万円(予定)
- 国民年金基金・付加保険料も確認
- 第3号は月2.3万円で据置き
目次
自営業のiDeCo上限は、国民年金基金などと合わせ7.5万円へ(予定)
iDeCo(個人型確定拠出年金)の上限は、加入区分ごとに決まっています。自営業者やフリーランスなどの第1号加入者の上限は、いまは国民年金基金などと合わせて月6万8,000円です。
これが、2026年12月から、合わせて月7万5,000円に引き上げられる予定です。施行は2026年12月1日の予定で、まだ始まっていない改正です。
国民年金基金は、自営業などの人が、国民年金に上乗せして加入できる年金の制度です。7万5,000円は、iDeCoとこうした制度を合わせた上限で、iDeCoだけに用意された枠ではありません。

自営業なら、iDeCoだけで7万5,000円まで出せるようになると思っていました。
国民年金基金・付加保険料を払う人は、iDeCoの上限を確認
国民年金基金にも掛金を払っている人は、その分を合わせて考えます。iDeCoに出せるのは、合わせた上限の7万5,000円から、基金の掛金を引いた残りです。
| 自分の状況(第1号加入者) | iDeCoの上限の考え方(2026年12月から予定) |
|---|---|
| 国民年金基金に掛金を払っている | 7万5,000円から基金の掛金を引いた残り |
| 付加保険料を納めている | その分を踏まえて確認。iDeCoだけで7万5,000円とは限らない |
| どちらも使っていない | 合わせた上限の7万5,000円の範囲で考える(加入資格などは個別に確認) |
付加保険料(国民年金の保険料に上乗せして納め、付加年金を受け取るための保険料)を払っている場合も、上限の確認が必要です。iDeCoの掛金は1,000円単位で決めるため、その分の端数も踏まえると、iDeCoに出せる上限がちょうど7万5,000円にはならないことがあります。
なお、国民年金基金と付加年金は、両方を同時に使うことはできません。自分がどちらを使っているかを先に確かめると、iDeCoの上限を考えやすくなります。

同じ自営業でも、ほかに払っている掛金や保険料によって、iDeCoに出せる額は変わります。
第3号加入者は月2.3万円のまま:肩書より加入区分を確認
一方、会社員などに扶養される配偶者などの第3号加入者は、月2万3,000円の上限が据え置かれます。第1号加入者の引き上げとは、分けて考えましょう。
第1号加入者(自営業者など)
- 国民年金基金などと合わせた上限
- 月6万8,000円→7万5,000円(予定)
- 基金・付加保険料の分を踏まえて確認
第3号加入者(扶養される配偶者など)
- iDeCoの上限は月2万3,000円
- 2026年12月からも据置き
- 第1号の引き上げとは別に考える
大切なのは、「自営業かどうか」という肩書だけで判断せず、自分の加入区分を確かめることです。区分によって、上限も、合わせて考える制度も違います。区分ごとの上限の一覧は、iDeCoのまとめページの表で確かめられます。
事業資金と生活費を分けてから、iDeCoの掛金を決める
自営業の人は、事業のお金と家計のお金が混ざりやすいものです。iDeCoに入れたお金は、原則として受け取れる年齢になるまで引き出せません。税金の支払いや事業の運転資金まで老後用に回さないよう、先にお金の役割を分けておきましょう。
生活費を分ける
家族の暮らしに使うお金を、先に確保します。
事業資金と税金の分を分ける
運転資金や税金の支払いに充てるお金を、別に取っておきます。
老後資金に回せる額を出す
残りの中から、毎月続けて出せる額を考えます。
上限の範囲で掛金を決める
基金などと合わせた上限の範囲で、1,000円単位で決めます。
独立前の貯金を、開業費・事業資金・生活費に分ける考え方は、独立前の事業資金と生活費の記事で取り上げています。上限は出せる額の枠で、上限いっぱいに出すことが目的ではありません。iDeCoで選ぶ投資信託などには値動きがあり、元本割れすることもあります。
第1号加入者の上限と、掛金ごとの税の軽減の目安は、iDeCoのシミュレーションで試せます。国民年金基金などに払っている分は、表示された上限から別に引いて考えましょう。
よくある質問
自営業なら、だれでもiDeCoに月7万5,000円出せますか?
だれでも出せるわけではありません。7万5,000円は、2026年12月から(予定)の、国民年金基金などと合わせた上限です。基金の掛金や付加保険料を払っている人は、その分を踏まえるため、iDeCoだけで7万5,000円とは限りません。
国民年金基金に入っていると、iDeCoの上限はどうなりますか?
国民年金基金の掛金と合わせて上限を考えます。iDeCoに出せるのは、合わせた上限から基金の掛金を引いた残りです。基金の掛金の額を確かめてから、iDeCoの掛金を決めましょう。
付加保険料を払っている場合も、上限の確認は必要ですか?
必要です。付加保険料を払っている場合も上限の確認が必要で、掛金は1,000円単位のため、iDeCoの上限がちょうど7万5,000円(2026年12月から予定)にならないことがあります。条件は個別に確かめましょう。
扶養されている配偶者のiDeCoの上限も上がりますか?
扶養される配偶者などの第3号加入者は、月2万3,000円の上限が据え置かれます。第1号加入者の引き上げとは別なので、自分の加入区分を確かめましょう。
国民年金基金と付加年金は、両方使えますか?
国民年金基金と付加年金は、同時に使うことはできません。どちらを使っているかを確かめておくと、iDeCoに出せる上限を考えやすくなります。
※第1号加入者の上限は、国民年金基金などと合わせた額です(2026年12月1日施行予定)。掛金は1,000円単位です。
※加入資格や、ほかの制度と合わせる条件は、個別に確認してください。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。施行予定の改正は、開始日や手続きが変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国民年金基金連合会(iDeCo公式サイト)などの公的な案内と、利用する金融機関でご確認ください。
※投資信託などには値動きがあり、元本割れすることがあります。税金の扱いや控除の効果は、所得や家族などの状況で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の金融商品・金融機関をおすすめするものではありません。
