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iDeCoは、公的年金の代わりになる?上乗せの私的年金で何に備えるか
iDeCoで老後の準備を始めれば、国民年金や厚生年金はもういらない。そう考えていませんか? iDeCoは、公的年金に置き換わる制度ではありません。この記事では、iDeCoがどんな位置づけの年金なのか、何に備える制度なのか、入れるお金と入れないお金の分け方を整理します。
2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。投資には元本割れのリスクがあり、制度を使えるかどうかや税の軽減の大きさは、人によって異なります。
公的年金の代わりにはなりません。iDeCoは、国民年金や厚生年金に上乗せして老後資金を準備する、任意の私的年金です。掛金と運用先は自分で決め、受取額は掛金や運用結果、費用で変わります。原則として60歳以降の受給可能年齢まで引き出せないため、公的年金だけでは足りない老後の分に、もう一段備える仕組みと考えましょう。
この記事のポイント
- 公的年金に上乗せする私的年金
- 自分で掛金・運用先を決める
- 原則、受給可能年齢まで引き出せない
目次
iDeCoは公的年金の代わりではなく、上乗せの私的年金
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、国民年金や厚生年金といった公的年金に上乗せして、老後資金を準備する私的年金です。公的年金を老後の暮らしの土台とすると、iDeCoはその上に自分で積む、もう一段の備えにあたります。
加入するかどうかを自分で決める、任意の制度でもあります。iDeCoに入っても、国民年金や厚生年金がいらなくなるわけではありません。iDeCoの掛金を払えば公的年金の保険料が要らなくなる、ということもありません。
公的年金(国民年金・厚生年金)
- 老後の暮らしの土台になる年金
- iDeCoに入っても、置き換わらない
- 見込額は、自分の加入の記録で確かめる
iDeCo(私的年金)
- 公的年金に上乗せする、任意の年金
- 掛金と運用先を自分で決める
- 受取額は、運用結果や費用で変わる

iDeCoを始めたら、国民年金の保険料はもう払わなくていいのかと思っていました。
なお、公的年金には老後の年金のほかに、病気やけがで生活や仕事に制限が出たときや、家族が亡くなったときの年金もあります。それぞれどんな条件の年金なのかは、公的年金の全体像の記事で整理しています。
掛金と運用先は自分で決める:受取額は約束されていない
iDeCoでは、自分で掛金を出し、用意された商品の中から運用先を選びます。いくら出して、どの商品を選んだかによって、将来受け取る額は人それぞれ違ってきます。
税金の面では、掛金が所得控除(税金を計算するもとの所得から差し引くもの)の対象になり、運用中の利益にも税制上の優遇があります。ただ、税の優遇があることと、お金が増えることは別の話です。
iDeCoの将来の受取額は、加入したときに決まっているわけではありません。掛金や運用結果、費用などで変わり、増えることが約束されたお金ではありません。投資信託などを選べば値動きがあり、元本割れすることもあります。iDeCoは、国が受取額を保証する仕組みではありません。
iDeCoで備えるのは、公的年金で足りない老後の分
iDeCoにいくら入れるかは、iDeCoの側から考え始めるより、公的年金から順に考えたほうが整理しやすくなります。まず公的年金の見込額と老後の生活費を確かめ、その差を見てから、不足に備える金額を考えます。
公的年金の見込額を確かめる
自分の加入の記録にもとづいて、将来受け取れそうな年金の額を確かめます。
老後の生活費を考える
暮らし方を思い浮かべて、老後に毎月どのくらい使いそうかを見積もります。
足りない分を見る
生活費と年金の見込額を比べて、不足しそうな額をつかみます。
備え方を考える
不足に備えるお金のうち、老後まで使わないと決められる分を、iDeCoで準備するかを考えます。
自分の見込額の確かめ方は、自分の年金見込額の記事で解説しています。iDeCoは、不足に備える方法の一つです。NISAや個人年金保険と並べて比べるときの観点は、3つの制度の比べ方の記事にまとめています。
来年の教育費や急な出費のお金は、iDeCoに入れない
iDeCoのお金は、原則として60歳以降の受給可能年齢まで引き出せません。受け取りを始められる年齢には条件があり、60歳になればすぐ受け取れるとは限りません。年齢の目安は受け取り年齢のシミュレーションで確かめられます。
そのため、来年の教育費や急な出費に備えるお金まで、iDeCoに入れないことが大切です。老後より前に使うお金は、iDeCoの外に分けて持ちましょう。
| お金の種類 | iDeCoとの関係 |
|---|---|
| 来年の教育費 | 老後より前に使うため、iDeCoとは別に持つ |
| 急な出費への備え | すぐ使える形で、iDeCoの外に置く |
| 老後まで使わないと決められるお金 | 公的年金の不足に備える分として、iDeCoを考えられる |
iDeCoを考える前のチェック
- 公的年金の見込額を、自分の記録で確かめた
- 老後の生活費と比べ、不足しそうな額を考えた
- 来年の教育費や急な出費のお金を、別に分けた
- 原則、受給可能年齢まで引き出せないと理解した
- 受取額は運用結果や費用で変わると理解した
- 加入資格と、受け取りを始められる年齢の条件を確かめた

iDeCoは、公的年金という土台に積むもう一段の備えです。まず土台の見込みと、老後まで使わないお金を確かめましょう。
よくある質問
iDeCoに入れば、国民年金や厚生年金の保険料は払わなくてよいですか?
いいえ。iDeCoは公的年金に上乗せする任意の私的年金で、公的年金の代わりになる制度ではありません。iDeCoの掛金を払っても、国民年金や厚生年金の保険料の代わりにはなりません。
iDeCoの受取額は、国が保証していますか?
保証されていません。受取額は、掛金や運用結果、費用などで変わり、必ず増えるわけではありません。投資信託などを選べば値動きがあり、元本割れすることもあります。
教育費や急な出費に備えるお金も、iDeCoで準備できますか?
教育費や急な出費に使うお金は、iDeCoとは別に持っておきましょう。iDeCoのお金は、原則として60歳以降の受給可能年齢まで引き出せないためです。来年使うお金は、すぐ使える形で分けておきます。
iDeCoでいくら準備するかは、どう考えればよいですか?
まず公的年金の見込額と老後の生活費を確かめ、不足に備える金額を考えます。そのうち、老後まで使わないと決められるお金の範囲で、iDeCoで準備するかを考えましょう。
※iDeCoの加入資格や、受け取りを始められる年齢には条件があります。自分の場合は、iDeCo公式サイトや利用する金融機関(運営管理機関)の案内で確認してください。
※この記事では、掛金の上限額や、受け取りを始められる年齢の一覧は扱っていません。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。施行予定の改正は、開始日や手続きが変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国民年金基金連合会(iDeCo公式サイト)などの公的な案内と、利用する金融機関でご確認ください。
※投資信託などには値動きがあり、元本割れすることがあります。税金の扱いや控除の効果は、所得や家族などの状況で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の金融商品・金融機関をおすすめするものではありません。


