FP相談・住宅ローン相談・保険相談オンライン/対面(立川)

預金・定期預金

高金利の定期預金「セット商品」、預金部分だけ見ていない?

窓口のポスターやチラシに、大きく書かれた定期預金の金利。近づいて読むと、小さな字で「投資信託などと同時にお申し込みの方」とある。そんな条件付きの高い金利を見かけたときに、どこを見て、どう考えればよいのか。お金を2つの箱に分けて眺める方法で整理します。

更新 監修 要確認:監修するFP約4分で読めます

通帳と目覚まし時計とコインの3Dイラスト
結論

預金の部分だけで判断しないことが大切です。高い優遇金利が付くのは預金に回したお金だけで、一緒に買う投資信託は値下がりすることがあり、買うときと持っている間に費用もかかります。利息より費用や損失が大きくなることも考えられます。優遇の期間も確かめ、特典を抜きにしても欲しい商品かを、全体で判断しましょう。

この記事のポイント

  1. 優遇金利が付くのは、預金に回した分だけ
  2. 費用と値動きも足して、セット全体で見る
  3. 特典を外しても欲しい商品かを考える
目次
  1. 定期預金のセット商品は「2つの箱」に分けて考える
  2. 投資信託の箱で起きること:値下がりと費用
  3. 優遇金利の期間を確かめる:短いと利息は思ったより小さい
  4. 申し込む前に:特典を外しても欲しい商品か
  5. よくある質問

定期預金のセット商品は「2つの箱」に分けて考える

セット商品に使うお金は、1つの財布ではなく、2つの箱に分けて見るのがコツです。1つは定期預金の箱、もう1つは投資信託などの箱。目を引く高い金利が付くのは、定期預金の箱だけです。

仮に、セットに充てるお金の半分を定期預金にして、残る半分で投資信託を買うとします。優遇金利の対象は預金に回した半分で、もう半分は預金ではなく、値動きのある商品として持つことになります。

仮に半分ずつ分けたとき、お金全体から見ると
定期預金の箱
全体の半分 → 優遇金利が付く
投資信託の箱
全体の半分 → 優遇金利は付かない
利息が付くお金
全体 × 半分
全体で見た利息
全額をその金利で預けた場合の半分

※税金を除き、同じ期間で比べた考え方です。投資信託の費用や値動きは入っていません。

よくある疑問

大きく書かれた金利が、セットで出したお金の全部に付くと思っていました。

投資信託の箱で起きること:値下がりと費用

投資信託は預金ではありません。運用の結果しだいで値下がりし、買ったときの金額を下回ることがあります。預金の箱が利息で少しずつ増えても、投資信託の箱が減れば、全体の結果は変わってきます。

費用にも目を向けましょう。投資信託には、買うときの手数料や、持っている間ずっとかかる費用(信託報酬など)があります。値動きとは別に、費用の分だけ手元に残る額は小さくなります。費用の種類は投資信託の費用の見方で整理しています。

セット全体の結果は、2つの箱を合わせて決まります。
箱増える要因減る・小さくなる要因
定期預金優遇金利による利息優遇の期間が短いと、利息も小さい
投資信託値上がりした場合の値上がり分値下がり、購入時・保有中の費用

預金の箱で増える利息より、投資信託の箱の費用や値下がりの方が大きければ、2つを合わせた結果はマイナスになることもあり得ます。見るべきは、2つの箱を足した結果です。

優遇金利の期間を確かめる:短いと利息は思ったより小さい

預金の金利は、ふつう1年あたりの割合で表示されます。優遇が付く期間が1年より短ければ、受け取る利息もその期間の分だけです。見出しの数字が大きくても、手元に届く利息は印象より小さくなることがあります。

広告で目に入ること

  • 大きな数字の金利
  • 「年○%」という表示
  • 特典付きという言葉

販売資料で確かめること

  • その金利が付くお金の範囲
  • 優遇が付く期間の長さ
  • 優遇が終わった後の金利

あわせて、優遇が終わったあとの金利も見ておきます。高い金利が付くのが最初の一定期間だけなら、その後も預けておく場合の金利は、ふだんの水準になることがあります。期間の短い預金の利息の考え方は、期間の短い定期預金の利息の記事でくわしく扱っています。

申し込む前に:特典を外しても欲しい商品か

セット商品そのものが悪いわけではありません。分かれ目は、その投資信託がもともと自分に必要な商品かどうかです。全体でどんなリスクと費用を抱えることになるのかも、あわせて確かめます。

考えるときのコツは、特典をいったん頭から外すことです。高い金利の話がなかったとしても、その投資信託を、その費用で買いたいと思えるか。答えが「いいえ」なら、特典に判断を引っ張られているのかもしれません。

セット商品を検討するときの確認リスト

  • 高い金利の対象が、預金に回すお金だけか
  • 優遇される期間と、その後の金利
  • 投資信託の購入時・保有中の費用
  • 投資信託が値下がりしたときの影響
  • 特典がなくても、その投資信託を選ぶか

セットの条件や手数料、優遇の期間は、商品ごとに違います。販売資料で数字を確かめてから決めましょう。

FPのひとこと

金利の大きな数字より、2つの箱を合わせた結果を見てください。投資信託そのものが必要かが出発点です。

よくある質問

定期預金のセット商品とは、どんな商品ですか?

投資信託などを一緒に申し込むことを条件に、定期預金に高い金利が付く商品です。高い金利の対象は預金に回したお金だけで、投資信託の部分は値上がりも値下がりもする別の商品です。

セット商品の高い金利は、申し込んだお金の全体に付きますか?

付きません。仮に半分を定期預金、半分を投資信託にした場合、優遇金利が付くのは預金に回した半分だけです。同じ期間で比べると、全体で受け取る利息は、全額をその金利で預けた場合の半分です。

セット商品で、元のお金より減ることはありますか?

あります。投資信託は値下がりすることがあり、購入時や保有中の費用もかかります。預金の利息より、費用や値下がりによる損失が大きければ、セット全体では減ることも考えられます。

優遇金利の期間が短いと、どうなりますか?

金利は1年あたりの割合で表示されるのが一般的なので、優遇の期間が短ければ、高い金利で増える利息もその期間の分だけです。見出しの数字ほど、利息は大きくならない場合があります。

※特定の商品を紹介する記事ではありません。セットの条件・手数料・優遇の期間は、販売資料で確かめてください。

※お金を半分ずつ預金と投資信託に分ける例は、考え方を示すための仮定です。

※投資信託は元本が保証された商品ではなく、買ったときの金額を下回る場合があります。

※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。

※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

参考にした資料

シミュレーションFPに相談する