老後・年金・老後資金の計画
退職したら、老後資金は運用を続けながら使えば大丈夫?
退職した後も、老後資金を運用しながら、生活費として少しずつ使っていけば大丈夫。そう考えていませんか? 運用しながら使う時期にも、値下がりのリスクはあります。この記事では、使い始めた直後に値下がりした場合の例と、近く使うお金と長く運用できるお金の分け方、取り崩し方の決め方を整理します。
運用を続けながら使う場合は、使い始めた直後の値下がりに気をつけましょう。仮に運用資産1,000万円が20%下がると800万円。そこで生活費100万円を取り崩すと、運用に残るのは700万円です。相場が戻っても、使った100万円は運用に戻りません。近く使う生活費と、長く運用できる資金を分けて考えることが大切です。
この記事のポイント
- 運用しながら使う時期にも下落リスク
- 仮に1,000万円→800万円→700万円
- 近く使う資金と長期資金を分ける
目次
老後資金を運用しながら取り崩すときの注意点
退職後も老後資金の一部を運用し、生活費として少しずつ取り崩していく。そんな使い方を考える方もいるでしょう。このとき気をつけたいのが、使い始めた直後の値下がりです。
運用している資産は、値上がりすることも、値下がりすることもあります。投資には元本割れ(投資したお金より減ること)のリスクがあり、取り崩しを始めた後も、そのリスクはなくなりません。

退職後も運用を続けていれば、使いながらでもお金は増えていくと思っていました。
下落直後に取り崩すと?1,000万円が700万円になる例
仮に、運用資産1,000万円が20%下がると、800万円になります。そこで生活費100万円を取り崩すと、運用に残るのは700万円です。
- 運用資産1,000万円
- 20%下がった後800万円
- 生活費100万円を取り崩した後700万円
※仮定の数値です。税金・手数料などを除く単純な例です。
仮に相場が戻ったとしても、使った100万円は運用に戻りません。その後の値動きの影響を受けるのは、運用に残っている700万円です。値下がりした時期に取り崩すと、その分、運用を続けられる元手が小さくなります。
これは説明用の例で、将来の値動きを予測したものではありません。相場が回復するとは限らず、値下がりがさらに続くこともあります。
近く使う生活費と長く運用できる資金を分ける
大切なのは、近く使う生活費と、長く運用できる資金を分けることです。近く使う分を運用とは別に用意しておけば、値下がりした時期に、生活費のために運用資産を売る場面を減らせます。
そうすることで、売る時期を相場だけに左右されにくくなります。値下がりの時期にあわてて売らずに済むよう、前もって分けておきましょう。
近く使う生活費
- 近いうちに使う予定のお金
- 値下がりの時期でも、運用資産を売らずに使えるよう、運用とは分けて用意する
長く運用できる資金
- すぐには使う予定がないお金
- 売る時期を、相場だけに左右されにくくしておく
取り崩し方は毎年同じ額か、調整するかを決める
取り崩し方も、前もって決めておきましょう。毎年同じ金額を使うのか、残高や家計に応じて、使う金額を調整するのか。どちらにするかで、値下がりした年の考え方が変わります。
| 取り崩し方 | 決める前に考えたいこと |
|---|---|
| 毎年同じ金額を使う | 値下がりした年も、同じ金額を取り崩すことになる |
| 残高や家計に応じて調整する | 値下がりした年に、使う金額を減らせる余地があるか |
また、一定の利回りで、毎年きれいに増える前提だけで計画しないことも大切です。実際の値動きは一定ではなく、値上がりと値下がりの順番も、取り崩した後に残るお金に影響します。くわしくは平均利回りだけで計算しない理由の記事で解説します。
老後の運用は増やす計画と使う計画を一緒に作る
老後の運用は、増やす計画と、無理なく使う計画を一緒に作りましょう。いつ、いくら使うのかが見えてくると、近く使う生活費と、長く運用できる資金の分け方も考えやすくなります。何歳までの期間で計画を立てるかは、老後の計画、何歳まで作ればいい?で解説します。
運用しながら取り崩す前のチェック
- 使い始めた直後に値下がりする場合も考えた
- 近く使う生活費を、長く運用できる資金と分けた
- 毎年同じ額を使うか、調整するかを決めた
- 一定の利回りで毎年増える前提だけにしていない

増やす計画だけでなく、無理なく使う計画も一緒に。値下がりの時期が来ても、あわてて売らずに済む準備をしておきましょう。
よくある質問
退職後も、老後資金を運用しながら取り崩して大丈夫ですか?
運用を続けながら使う方法もありますが、使い始めた直後の値下がりに気をつけましょう。投資には元本割れのリスクがあります。近く使う生活費と長く運用できる資金を分け、取り崩し方も決めておくことが大切です。
値下がりした直後に生活費を取り崩すと、どうなりますか?
仮に1,000万円が20%下がって800万円になり、生活費100万円を取り崩すと、運用に残るのは700万円です。相場が戻っても、使った100万円は運用に戻りません。税金・手数料などを除く説明用の例です。
一定の割合で取り崩せば、老後資金は尽きませんか?
一定の割合で取り崩しても、資金が続くことが保証されるわけではありません。一定の利回りで毎年増える前提だけにせず、残高や家計に応じて使う金額を調整できるかも考えておきましょう。
近く使う生活費を分けておくのは、なぜですか?
値下がりした時期に、生活費のために運用資産を売る場面を減らすためです。売る時期を相場だけに左右されにくくし、近く使うお金と長く運用できる資金の役割を分けて考えられます。
※数値は説明用の仮定です。税金・手数料などを除く単純な例で、将来の値動きを予測したものではありません。
※投資には元本割れのリスクがあり、相場が回復するとは限りません。一定の取り崩し率で取り崩しても、安全や資金の維持が保証されるわけではありません。
※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。


