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NISAとiDeCo、口座ごとに分散していれば安心?家計全体で見る資産の偏り
NISAでは投資信託を何本か、iDeCoでも投資信託、課税口座には株も少し。口座ごとに見れば分散できているから大丈夫。そう考えていませんか? 口座を分けても、中身の資産まで分かれるとは限りません。この記事では、NISA・iDeCo・課税口座を合わせた家計全体で、資産の偏りを確かめる方法を整理します。
2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。投資には元本割れのリスクがあり、制度を使えるかどうかや税の軽減の大きさは、人によって異なります。
口座ごとに分かれていても、家計全体で分散できているとは限りません。NISA・iDeCo・課税口座で似た国や地域の資産を持っていれば、合わせると偏っている場合があります。本数や口座の数ではなく、投資する国や地域、株式と債券の割合、為替の影響を、全口座で合算して確かめましょう。分散しても、元本割れがなくなるわけではありません。
この記事のポイント
- 口座の数・商品の数と分散の程度は別
- 国・地域、株式と債券、為替の重なりを見る
- iDeCo・課税口座も含め家計全体で確認
目次
NISAとiDeCo、口座を分けても資産が分かれるとは限らない
NISAやiDeCoは、商品ではなく制度の名前です。値動きの中身を決めるのは、それぞれの口座の中で選んだ商品です。口座を分けたからといって、投資先まで分かれるわけではありません。
たとえば、NISAで海外の株式に投資する投資信託を持ち、iDeCoでも似た地域の株式に投資する商品を選び、課税口座でも同じ地域の株を持っているとします。口座ごとに見ればそれぞれ別の商品でも、家計全体では、同じ地域の株式にお金が集まっています。
口座ごとに見る
- NISAの中で何本かに分けている
- iDeCoでは別の商品を選んでいる
- それぞれは分散しているように見える
家計全体で合算して見る
- 全口座の中身を1つにまとめる
- 同じ国や地域、同じ資産の重なりが見える
- 何にいくら投資しているかが分かる

NISAとiDeCoは別々に始めたので、中身も別々だと思い込んでいました。
1つの口座の中でも、事情は同じです。似た地域や同じ銘柄に投資する商品を重ねて買えば、本数が多くても値動きが偏る場合があります。投資信託どうしの中身の重なりの確かめ方は、投資信託を5本買えば、分散投資になる?で解説しています。
家計全体で確かめる3つ:国・地域、株式と債券、為替
確認したいのは、商品名だけでなく、投資する国や地域、株式と債券の割合、為替の影響です。どれも口座ごとではなく、全口座の分を合わせて見るのがポイントです。
| 確かめること | 口座をまたいで見るポイント |
|---|---|
| 投資する国や地域 | NISA・iDeCo・課税口座の分を足すと、同じ国や地域に集まっていないか |
| 株式と債券の割合 | 1つの口座ではなく、全口座を合わせた割合がどうなっているか |
| 為替の影響 | 為替で円に換算した金額が動く資産が、全体でどのくらいあるか |
たとえば、iDeCoでは債券の投資信託を中心にしていても、NISAや課税口座の株式の金額が大きければ、家計全体では株式の割合が高くなっていることがあります。口座ごとの割合だけを見ていると、この偏りには気づきにくいものです。
為替の影響も同じです。海外の資産に投資する商品は、NISAで持っていてもiDeCoで持っていても、為替の影響を受ける場合があります。口座をまたいで合わせて考えましょう。外貨預金と海外投信のあいだの重なり方は、ドル預金と海外投信。実はリスクが重なっている?で取り上げています。
全口座の資産一覧の作り方:何にいくら投資しているか
新しい商品を足す前に、今ある資産を一覧にしてみましょう。口座ごとの画面を別々に見ているだけでは気づかなかった重なりが、1つの表にすると見えてくることがあります。
持っている口座を並べる
NISA、iDeCo、課税口座(特定口座・一般口座など)を、すべて書き出します。
商品と金額を書く
口座ごとに商品名と、いまの金額を書き込みます。本数ではなく、金額で見ます。
中身を書き込む
投資する国や地域、株式か債券か、為替の影響を受けるかを、運用報告書や目論見書等で確かめて書きます。
口座をまたいで合算する
同じ国や地域、同じ資産の金額を、口座の区別なく足し合わせます。
偏りを見てから考える
どこに偏っているかを確かめてから、商品を足すかどうかを考えます。
目論見書は、投資対象や運用の方針、リスクなどを確かめるための資料です。組入資産や比率は変わることがあるので、一覧を作るときは最新の資料で確かめましょう。課税口座で個別株を持っているなら、その銘柄も一覧に入れます。銘柄の数と値動きの共通点の見方は、株の分散投資の記事で解説しています。

何本あるかより、何にいくら投資しているか。まずは全口座を1枚の表にまとめてみましょう。
分散しても元本割れはなくならない:予備費は投資と別に
投資信託などは値動きのある商品で、元本割れすることもあります。国や地域、資産を分けて持っても、それは変わりません。分散投資は損失をなくすものではありません。口座や本数を増やしたことだけで、安全になったと考えないようにしましょう。
分散で値下がりを避けられるわけではないので、生活費の予備や近く使うお金は、投資の本数とは別に確保しておきましょう。
家計全体の偏りチェック
- NISA・iDeCo・課税口座の商品を、1つの一覧にまとめた
- 商品ごとに、本数ではなく金額を書いた
- 投資する国や地域を、口座をまたいで合算した
- 株式と債券の割合を、全口座を合わせて確かめた
- 為替の影響を受ける資産を、まとめて把握した
- 生活費の予備や近く使うお金を、投資とは別に確保した
一覧は、偏りに気づくための道具です。どんな割合がよいかは、お金を使う目的や時期によって人それぞれです。NISAも、家計全体の中の一つの口座として確認しましょう。
よくある質問
NISAとiDeCoで違う商品を選べば、分散できていますか?
商品名や口座が違っても、投資する国や地域、株式と債券の割合、為替の影響が似ていれば、家計全体では偏っている場合があります。全口座の中身を合わせて確かめましょう。
課税口座で持っている株や投資信託も、合わせて考えますか?
合わせて考えます。iDeCoや課税口座でも同じような資産を持っているなら、NISAの分と合算して、何にいくら投資しているかを確かめます。
投資信託が何に投資しているかは、どこで確かめられますか?
組入資産は、運用報告書や目論見書等で確認できます。目論見書は、投資対象や運用の方針、リスクなどを確かめる資料です。組入比率は変わることがあるため、最新の資料で確かめましょう。
口座も商品も分けていれば、元本割れしませんか?
分散しても、元本割れがなくなるわけではありません。分散投資は損失をなくすものではないため、生活費の予備や近く使うお金は、投資とは別に確保しましょう。
投資信託を買い足す前に、何をすればいいですか?
今ある資産を一覧にしてみましょう。NISA・iDeCo・課税口座の商品と金額、投資する国や地域、株式と債券の割合、為替の影響を並べると、意外な重なりが見えることがあります。
※分散投資は損失をなくすものではありません。組入資産は運用報告書や目論見書等で確認してください。
※口座や商品の組み合わせは説明用の例です。望ましい配分の割合を示すものではありません。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。施行予定の改正は、開始日や手続きが変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国民年金基金連合会(iDeCo公式サイト)などの公的な案内と、利用する金融機関でご確認ください。
※投資信託などには値動きがあり、元本割れすることがあります。税金の扱いや控除の効果は、所得や家族などの状況で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の金融商品・金融機関をおすすめするものではありません。




