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債券が満期になったら、同じ利回りで買い直せる?
償還金の入金のお知らせが届いた日。「また同じくらいの利回りの債券を買えばいい」と考えるかもしれません。ただ、次に買う債券の利回りは、そのときの金利の状況で決まります。この記事では、利率が決まっている期間と決まっていない期間を分けて考える方法と、満期をずらして持つ考え方を、注意点とあわせて紹介します。
そうとは限りません。次に買う債券の利回りは、そのときの金利の水準で決まり、金利が下がっていれば利回りも低くなっていることがあります。いまの利率が何十年も続く前提で収入を見積もらず、受け取ったお金の行き先まで計画しましょう。満期を分散させる方法もありますが、それで利益や元本が守られるわけではありません。
この記事のポイント
- いまの利率がずっと続くとは限らない
- 買い直すときの金利も変わり得る
- 満期をずらして持つという考え方
債券の利率が約束されているのは、その債券の満期まで
固定利付債の利率は、発行されるときの金利の水準をもとに決まり、満期まで変わらないのが一般的です。財務省の説明でも、固定利付の国債の利率は、発行のときの市場の金利の状況で決まり、償還まで変わらないとされています。
裏を返せば、約束されているのは、その債券の満期までです。受け取った利息や満期で戻ったお金で次の債券を買うこと(再投資)を考えるとき、手に入る利回りは、そのときの金利の状況しだいです。金利が下がった時期に買い直せば、手に入る利回りも下がっているかもしれません。

満期が来たら、同じ条件の債券をまた買えるものだと思い込んでいました。
「いまの利率×何十年」で収入を見積もらない
長い期間の収入を考えるとき、いま持っている債券の利率がこの先も続く前提で、何十年分もの利息を見積もってしまうことがあります。けれども、利率が決まっているのは満期までの区間だけで、その先は空欄です。
| 区間 | 利回りは決まっているか | 計画での扱い |
|---|---|---|
| いまの債券の満期まで | 決まっている(固定利付債の場合) | 受け取る利息を見込める |
| 満期の後 | 決まっていない | そのときの金利しだいとして空けておく |
受け取ったお金をどうするかも、計画の一部です。使う予定に充てるのか、改めて運用するのかを先に考えておくと、満期のたびに慌てずに済みます。途中で売る場合の値動きは金利と債券価格の関係の記事で解説しています。
満期をずらして持つ「はしご」の考え方
再投資について考えるときの対策の一つが、満期を分けることです。全額が同じ年に戻ってくる持ち方ではなく、ある年、その翌年、さらに次の年と、満期の来る年が異なるように組み合わせます。満期を縦に並べると、はしごの段のように見えます。
食料品のまとめ買いを一度で済ませると、その日の値段ですべてが決まります。何回かに分けて買えば、ある一日の値段だけで決まることはありません。満期を分けるのも同じで、全額の買い直しが一時点の金利だけで決まる状態を避けられます。ただし、分けたほうが有利になるとは限らず、あくまで一度の条件に全額をゆだねないための工夫です。
満期をそろえる
- 全額が同じ年に戻ってくる
- 買い直しの条件が、その時点の金利に左右される
- 管理する本数は少なくて済む
満期をずらす
- 満期が来るたびに一部ずつ戻ってくる
- 買い直す時期が分かれる
- 本数が増え、手間や購入単位も増える
預金でも発想は同じで、満期の異なる定期預金を組み合わせる方法は満期を分けて預ける定期預金の記事で紹介しています。
満期を分けても残るリスクと、増える手間
満期をずらしても、発行体の支払いが滞る信用リスクや、満期前に手放すときの値動きは消えません。持つ本数が増えるぶん管理の手間がかかり、債券ごとの購入単位(買える最低の金額)も意識する必要があります。
満期をずらす前に確かめたいこと
- いまの利率が満期の後も続く前提で計算していないか
- 利息や償還金を受け取った後の使い道を考えたか
- それぞれの債券の発行体の信用を確かめたか
- 本数が増える手間と、購入単位を考えたか
満期を分けることは一つの考え方にすぎず、利益や元本を約束するものではありません。将来の金利は誰にも分からないことを前提に、満期の先まで見通した計画を立てましょう。

債券の計画表は、満期の日で終わりにしないこと。戻ってきたお金の行き先まで書き込んで、はじめて完成です。
よくある質問
債券が満期になったら、同じ利回りの債券を買えますか?
買えるとは限りません。次に買う債券の利回りは、そのときの金利の状況で決まります。金利が下がっていれば、以前より低い利回りでしか買えないこともあります。
債券の再投資リスクとは、どういうことですか?
利息や償還金を運用し直す時点で金利が下がっていて、以前より低い利回りしか得られないかもしれない、という可能性のことです。いまの利率が長く続く前提で計画しないことが大切です。
満期をずらして債券を持つと、何が変わりますか?
満期が別々の年に来るため、全額の買い直しが一時点の金利だけで決まる状態を避けられます。ただし、利益や元本が約束されるわけではありません。
満期を分けても、気をつけることはありますか?
信用リスクや途中で売るときの価格変動は、満期を分けても残ります。持つ本数が増えるため、管理の手間や購入単位も増えます。
※満期をずらす方法は考え方の一例で、利益や元本の確保を約束するものではありません。この先の金利がどうなるかは未確定です。
※個別の債券の購入をすすめる目的の記事ではありません。
※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。
