税金・住宅ローン控除
親の住宅資金援助、住宅ローン控除の申告だけでいい?贈与税の申告との違い
親から、住宅を買うためのお金を援助してもらった。住宅ローン控除の確定申告をすれば、手続きはすべて終わり。そう考えていませんか? 所得税と贈与税は、別の手続きです。この記事では、親からの住宅資金の非課税の特例と申告、住宅ローン控除との関係、資金を動かす前に整理したいことを確かめます。
2026年分所得税を中心に解説。2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。控除の額や申告の要否は、収入の種類・家族・ほかの控除などで変わります。具体的な判断は、税務署や税理士、お住まいの市区町村に確かめましょう。
親から住宅資金の援助を受けた場合、住宅ローン控除の申告だけでは済まないことがあります。所得税と贈与税は別の手続きです。父母や祖父母などからの住宅取得等資金には、2026年末までの贈与を対象に、所定の条件で非課税となる特例がありますが、特例を使って税額がゼロになる場合も、期限内に贈与税の申告等が必要です。特例を使った金額は、住宅ローン控除の対象額にも関係します。
この記事のポイント
- 所得税の申告と贈与税の申告は別
- 非課税特例にも申告等が必要
- 住宅ローン控除の計算にも関係
目次
住宅ローン控除の申告と、贈与税の申告は別の手続き
親から住宅購入のお金を援助してもらい、残りを住宅ローンで借りた。こうした場合、住宅ローン控除の確定申告をしただけで、手続きがすべて済むわけではありません。所得税と贈与税は、別の手続きです。
所得税の申告(住宅ローン控除)
- 住宅ローン控除を受けるための手続き
- 住宅の契約や借入れの書類が関係する
- 贈与税の申告の代わりにはならない
贈与税の申告(住宅資金の援助)
- 親などから資金の援助を受けた場合の手続き
- 非課税の特例を使う場合も、期限内の申告等が必要
- 援助の送金記録などが関係する
住宅ローン控除を初めて受ける年の手続きは、初年度の手続きの記事で取り上げています。

親の援助も住宅のためのお金だから、住宅ローン控除の申告でまとめて済むと思っていました。
親からの住宅取得等資金の非課税特例にも、申告等が必要
直系尊属(父母や祖父母など)から、住宅を取得するための資金(住宅取得等資金)の贈与を受けた場合、2026年末までの贈与を対象に、所定の条件で非課税となる特例があります。
ただし、特例を使って贈与税の税額がゼロになる場合も、期限内に贈与税の申告等が必要です。非課税だから何も出さなくてよい、とは考えないようにしましょう。
特例を使うには、贈与を受ける人の年齢や所得、住宅の要件、資金を使う時期なども確かめます。また、この特例は住宅を取得するための資金(お金)の贈与についての制度で、住宅そのものを贈与された場合とは区別して考えます。
※この特例は、2026年末までの贈与を対象とする現行の制度です。2027年以降の扱いは、決まった内容を国税庁の案内などで確かめましょう。
特例を使った金額は、住宅ローン控除の対象額にも関係する
親からの援助と住宅ローンは、手続きは別でも、同じ住宅の取得にかかわるお金です。そのため、この特例を使った金額は、住宅ローン控除の対象額を考えるときにも関係します。具体的な扱いは、国税庁の住宅ローン控除の案内や、税務署・税理士等で確かめましょう。
取得にかかるお金を書き出す
住宅の契約で、取得にかかる金額を確かめます。
援助と借入れに分ける
親からの援助でまかなう分と、住宅ローンで借りる分を分けて書きます。
援助は贈与税の手続きへ
非課税の特例を使う場合も、期限内に贈与税の申告等をします。
借入れは所得税の手続きへ
住宅ローン控除の申告では、特例を使った金額との関係も確かめます。
控除の見込みを考えるときに、取得対価や非課税の贈与などを確かめる理由は、控除額の見込みの記事で取り上げています。

援助のお金と借入れのお金を、同じ表で分けて書き出しましょう。手続きは別でも、住宅の予算は一つです。
送金記録・契約・借入れをまとめ、資金を動かす前に確認
同じ住宅への支援だからといって、一つの申告で全部済むと思わないことが大切です。援助の送金記録、住宅の契約、借入れの書類を一緒に整理しておきましょう。
確かめる時期も大切です。申告の前だけでなく、資金を動かす前に、税務署や税理士等へ確認しましょう。資金を使う時期なども、特例の条件として確かめる項目です。
援助を受ける前のチェック
- 援助の金額と送金の日付が分かる記録を残す
- 住宅の契約の内容と、取得にかかる金額を確かめた
- 借入れの額と、援助でまかなう額を分けて書き出した
- 贈与を受ける人の年齢・所得、住宅の要件、資金を使う時期を確かめた
- 贈与税の申告等の期限を確かめた
- 資金を動かす前に、税務署や税理士等へ確かめた
援助する親の側で、渡した後の生活資金を確かめる考え方は、子どもへの住宅資金援助の記事で取り上げています。FP相談では、援助と借入れを含めた住宅の予算を、家計全体で整理できます。申告の要否や税額の判断は、税務署・税理士等に確かめましょう。
よくある質問
親から住宅資金の援助を受けたら、住宅ローン控除の申告だけでよいですか?
それだけでは済まない場合があります。所得税の申告と贈与税の申告は別の手続きです。非課税の特例を使って税額がゼロになる場合も、期限内に贈与税の申告等が必要です。
非課税の特例を使えば、贈与税の申告はしなくてよいですか?
税額がゼロになる場合も、期限内に贈与税の申告等が必要です。特例には、贈与を受ける人の年齢・所得、住宅の要件、資金を使う時期などの条件もあります。
親からの援助は、住宅ローン控除の計算に関係しますか?
非課税の特例を使った金額は、住宅ローン控除の対象額を考えるときにも関係します。具体的な扱いは、国税庁の案内や税務署・税理士等で確かめましょう。
この非課税の特例は、2027年以降も使えますか?
この記事で取り上げた特例は、2026年末までの贈与を対象とする現行の制度です。2027年以降の扱いは、決まった内容を国税庁の案内などで確かめましょう。
親から家そのものをもらった場合も、同じ特例ですか?
区別して考えます。この特例は、住宅を取得するための資金(お金)の贈与についての制度です。住宅そのものを贈与された場合とは分けて、税務署や税理士等に確かめましょう。
※2026年末までの贈与に係る現行の特例にもとづく説明です。資金の使途・取得・居住・申告期限などに要件があります。2027年以降の扱いは、この記事では断定していません。
※非課税となる金額の上限や、贈与税の申告の期限の日付は、この記事では示していません。国税庁の案内で確かめてください。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。確定申告は2026年分の所得税(原則2027年に申告)、ふるさと納税は2026年の寄附(原則2027年度の住民税)を中心に説明しています。制度は改正されることがあります。
※税額の計算や申告の判断など、個別の税務相談は税務署や税理士にご確認ください。あいマネのFP相談は、家計や資料、希望を整理する窓口です。
※特定の金融商品や、ふるさと納税の寄附先・返礼品・仲介サイトをおすすめするものではありません。
