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2026年からのiDeCo「10年ルール」、一時金が先で退職金が後なら何に注意?

iDeCoを先に一時金で受け取り、何年かあとに会社の退職金を受け取る。2026年からは、この順番のときに、いわゆる「10年ルール」に注意が必要です。受け取る日を少しずらせば済むのでしょうか? この記事では、前年以前9年内の確かめ方と期間の重なりの考え方、受け取る前に作る年表を整理します。

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鍵のかかった箱と目覚まし時計の3Dイラスト

2026年1月以降に受け取る一時金の改正を含みます。2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。投資には元本割れのリスクがあり、制度を使えるかどうかや税の軽減の大きさは、人によって異なります。

結論

2026年以降にiDeCoなどの老齢一時金を受け取り、その後に会社の退職金を受け取る場合は、退職金を受け取る年の前年以前9年内にその一時金があるかに注意します。あれば、iDeCoの加入期間と会社の勤続期間の重なりに応じて、退職所得控除が調整される場合があります。10年空ければ非課税という意味ではなく、個別の税額は税務署・税理士に確かめましょう。

この記事のポイント

  1. iDeCo一時金が先、退職金が後の例
  2. 前年以前9年内と重複期間を確認
  3. 10年空ければ非課税、とは限らない
目次
  1. iDeCoの「10年ルール」とは?一時金が先・退職金が後の場合
  2. 「前年以前9年内」の数え方と、期間の重なり
  3. 10年空ければ非課税?増税になる?言い切れない理由
  4. まず年表に:退職予定とiDeCoの加入歴を並べる
  5. よくある質問

iDeCoの「10年ルール」とは?一時金が先・退職金が後の場合

この記事で取り上げるのは、iDeCoなど確定拠出年金の老齢一時金(老後の給付を一時金でまとめて受け取るもの)を先に受け取り、その後に会社の退職金を受け取る順番です。2026年からは、この順番のときに注意したいルールがあります。

後の退職金を受け取る年から見て、前年以前9年内に、2026年以降に受け取ったiDeCoなどの老齢一時金があると、期間の重なりに応じて、退職金の退職所得控除が調整される場合があります。これが、いわゆる「10年ルール」です。

退職所得控除は、退職金などを受け取ったときにその金額から差し引ける控除で、勤続期間などの長さをもとに決まります。iDeCoなどの一時金も退職所得として扱われ、加入期間をもとに同じ控除を使います。一時金と年金で受け取るときの税金の違いは、受け取るときの税金の記事で取り上げます。

よくある疑問

受け取る日を何年かずらせば、それぞれで控除を使えると思っていました。

「前年以前9年内」の数え方と、期間の重なり

「10年」という呼び名から、日付から日付までの日数で10年間を数えると考えがちですが、そうではありません。基準は後の退職金を受け取る年で、その前年からさかのぼった9年の範囲に、2026年以降に受け取ったiDeCoなどの一時金があるかを確かめます。年の数え方の細かい点は、国税庁の案内や税務署で確かめましょう。

  1. iDeCoなどの一時金を受け取る

    先に受け取る一時金です。2026年以降に受け取ったものが、このルールの対象です。

  2. 会社の退職金を受け取る

    後に受け取る退職金です。受け取る年が、確かめるときの基準になります。

  3. 前年以前9年内かを確かめる

    退職金を受け取る年の前年から、さかのぼって9年内に、先の一時金があるかを見ます。

  4. 期間の重なりを確かめる

    iDeCoの加入期間と会社の勤続期間が重なっていれば、控除が調整される場合があります。

期間の重なりとは、会社に勤めながらiDeCoに加入していた時期のように、iDeCoの加入期間と会社の勤続期間が同じ時期にあることです。重なった期間の分は、先の一時金と後の退職金で、それぞれ同じように控除を使えるとは限りません。単に受取日を数年ずらせば済む、というわけではないのです。

10年空ければ非課税?増税になる?言い切れない理由

前年以前9年内に一時金があっても、それだけで増税になると決まるわけではありません。反対に、10年空ければ税金がゼロになる、という意味でもありません。税額には、受取額や加入期間、勤続期間も関係するからです。

言い切りやすい誤解

  • 10年空ければ、税金はかからない
  • 受取日を数年ずらせば、それぞれ同じ控除を使える
  • このルールに当たると、増税は避けられない

確かめたいこと

  • 受取額・加入期間・勤続期間で結果が変わる
  • 前年以前9年内の一時金と、期間の重なり
  • 同じ年に受け取るなら、その年の計算

同じ年に一時金と退職金を受け取る場合は、前年以前9年内とは別に、その年の計算も確認が必要です。また、経過措置や重複期間の数え方、先に受け取った一時金の額が控除の額に満たなかった場合などは、個別の確認が必要です。こうした点は、税務署や税理士に確かめましょう。

FPのひとこと

受け取る順番と年を年表に並べると、確かめる範囲が見えてきます。税額は税務署・税理士に確かめましょう。

まず年表に:退職予定とiDeCoの加入歴を並べる

出口の順番まで含めて準備するために、まず会社の退職予定とiDeCoの加入歴を1つの年表にまとめます。受け取る順番と年、加入期間と勤続期間の重なりが見えるようになり、税務署や税理士に相談するときの資料にもなります。

年表に書き出すこと

  • 会社の退職予定の年と、勤続期間
  • iDeCoの加入期間
  • iDeCoなどの一時金を受け取る予定の年
  • 過去に受け取った退職金や一時金と、その年
  • 同じ年に両方を受け取る予定があるか

iDeCoの受取額は運用の結果で変わり、投資信託などで運用していれば元本割れすることもあります。年表の金額は見込みとして書き、受け取る時期が近づいたら見直しましょう。

順番が逆で、会社の退職金を先に受け取り、あとからiDeCoなどを一時金で受け取る場合は、一時金を受け取る年の前年以前19年内の退職金などを確かめます。確かめる期間が違うので、退職金が先の場合の記事で確認してください。受け取った退職金を使う時期で分ける考え方は、退職金の使い方の記事にまとめています。

よくある質問

iDeCoの「10年ルール」とは何ですか?

2026年以降にiDeCoなどの老齢一時金を受け取り、その後に会社の退職金を受け取る場合に確かめるルールの通称です。退職金を受け取る年の前年以前9年内にその一時金があると、期間の重なりに応じて退職所得控除が調整される場合があります。

一時金と退職金の間を10年空ければ、税金はかかりませんか?

10年空けても、税金がかからないとは限りません。受取額や加入期間、勤続期間によっては税金がかかる場合があります。また、期間は日数で一律に数えるものではありません。個別の税額は、税務署や税理士に確かめましょう。

同じ年にiDeCoの一時金と退職金を受け取る場合は?

前年以前9年内の確認とは別に、その年の計算も確認が必要です。受取額や期間で結果が変わるため、個別の税額は税務署・税理士に確かめましょう。

2026年より前に受け取った一時金も、9年内の対象ですか?

前年以前9年内を確かめるルールは、2026年1月1日以降に支払を受けた老齢一時金についての改正です。それより前に受け取った一時金がある場合の扱いは、税務署・税理士に確かめましょう。

※2026年1月1日以降に支払を受けた確定拠出年金(iDeCoなど)の老齢一時金に関する改正の一般的な例です。金額・重複期間・ほかの受取歴などで結果は異なります。

※経過措置、重複期間の数え方、先に受け取った一時金の額が退職所得控除の額に満たない場合などは、税務署・税理士などの専門家に確認してください。

※この記事では、退職所得控除の額の計算方法は扱っていません。

※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。施行予定の改正は、開始日や手続きが変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国民年金基金連合会(iDeCo公式サイト)などの公的な案内と、利用する金融機関でご確認ください。

※投資信託などには値動きがあり、元本割れすることがあります。税金の扱いや控除の効果は、所得や家族などの状況で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。

※特定の金融商品・金融機関をおすすめするものではありません。

参考にした資料

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