公的保障・公的年金
障害者手帳があれば、障害年金も受け取れる?手帳と年金の違い
病気やけがで暮らしに影響が出ているとき、使える制度を調べるだけでも大変です。「障害者手帳があるから、障害年金も自動で受け取れるはず」「手帳がないから、障害年金は無理」。そう考えていませんか? この記事では、手帳と障害年金の違いと、自分で判断する前に整理しておきたいことをまとめます。
2026年10月2日時点の制度にもとづく一般的な説明です。年齢・加入歴・所得・家族関係などの条件があり、支給の可否は各制度の窓口が個別に判断します。
障害者手帳を持っていても、障害年金を自動で受け取れるわけではありません。手帳と年金は別の制度で、障害年金は年金独自の基準で障害の程度を判断し、初診日や保険料の納付要件も確かめます。反対に、手帳がないからといって対象外と決まるわけでもありません。等級や病名だけで判断せず、年金事務所で確かめましょう。
この記事のポイント
- 手帳と障害年金は別の制度
- 精神・内臓の病気なども対象になり得る
- 等級や病名だけで自己判断しない
目次
障害者手帳と障害年金は別の制度
障害者手帳と障害年金は、名前が似ていますが、別々の制度です。手帳を持っていても、それだけで障害年金の支給が決まるわけではありません。年金は年金として、請求の手続きをします。
障害年金では、年金独自の基準で障害の程度を判断します。あわせて、初診日(その病気やけがで初めて医師などの診療を受けた日)や、保険料の納付要件も確かめます。初診日の考え方は障害年金の初診日の記事で取り上げています。
障害者手帳
- 手帳の制度の基準で、等級が決まる
- 持っていても、年金の請求は別に行う
- 手帳の等級が、そのまま年金の等級になるわけではない
障害年金
- 年金独自の基準で、障害の程度を判断
- 初診日や保険料の納付要件も確認
- 日常生活や仕事への影響などを、所定の書類で確認

手帳があれば、年金の手続きもまとめて済むと思っていました。別々の制度なんですね。
手帳の等級が、そのまま障害年金の等級になるわけではない
身体障害者手帳の等級と、障害年金の等級は、それぞれの制度の基準で決まります。障害年金の等級は、請求のときに、年金独自の基準で判断されます。手帳の等級が、そのまま年金の等級に置き換わるわけではありません。
そのため、「手帳の等級が重いから、年金も受けられるはず」「手帳の等級が軽いから、年金は無理だろう」と、手帳を物差しにして判断するのは避けましょう。障害年金が支給されるかどうかは、障害の状態、初診日、納付要件などをもとに判断されます。
手帳の有無や等級は、障害年金の結論ではありません。年金は年金の基準で確かめる、と覚えておきましょう。
精神の病気や内臓の病気なども、障害年金の対象になり得る
障害年金というと、事故によるけがなど、身体の障害を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、対象は事故による身体の障害だけではなく、精神の病気や内臓の病気なども含まれます。
見た目では分からない状態でも、まず相談してかまいません。外から見えにくい不調は、周りに伝えにくいものです。日常生活や仕事で困っていることを言葉にして整理しておくと、相談の手がかりになります。
ただし、病名が付いたら必ず支給される、という制度でもありません。同じ病名でも、暮らしや仕事への影響は人によって違います。障害年金では、日常生活や仕事への影響などを、所定の書類で確かめます。

見た目で分からない不調も、相談してかまいません。病名だけでなく、暮らしや仕事で困っていることも整理しましょう。
「働いているから対象外」「この病名なら支給」と決めつけない
「働いている人は、障害年金の対象外」と聞いて、相談する前にあきらめてしまう方もいます。障害年金では、日常生活や仕事への影響などを所定の書類で確かめるため、働いているかどうかの一点だけで結論が出るものではありません。
反対に、「この病名なら、全員が受け取れる」といった話も、そのまま当てはめないようにしましょう。同じ病名でも、状態や暮らしへの影響は一人ひとり違います。
どちらの思い込みも、相談の前に結論を出してしまう点では同じです。仕事の状況も含めて、ありのままを整理して確かめましょう。

働いているかどうかだけで決めず、仕事や暮らしにどんな影響が出ているかを整理して伝えましょう。
自己判断の前に、受診の経緯と生活の状況を整理する
「手帳があるから大丈夫」「ないから無理」と自分で判断する前に、受診の経緯と、生活の状況を整理しておきましょう。整理したメモを持って、年金事務所で確かめます。
相談の前に整理しておきたいこと
- 最初に受診した日と医療機関、その後の通院先(受診の経緯)
- 日常生活で困っていることや、手助けが必要な場面
- 仕事への影響(休んでいる、働き方を変えたなど)
- 家族が手続きを手伝えるか、相談に付き添えるか
ご家族が代わりに調べている場合も、本人の受診の経緯と、ふだんの暮らしの様子を一緒に書き出しておくと、相談の手がかりになります。あわてず、分かるところから整理していきましょう。公的年金のほかの記事は、公的年金のまとめから読めます。
よくある質問
障害者手帳があれば、障害年金も受け取れますか?
手帳があるだけで、障害年金を自動で受け取れるわけではありません。手帳と年金は別の制度で、障害年金は年金独自の基準で障害の程度を判断し、初診日や保険料の納付要件も確かめます。
障害者手帳を持っていなくても、障害年金を相談できますか?
相談できます。手帳と年金は別の制度なので、手帳がないからといって対象外と決まるわけではありません。受診の経緯と生活の状況を整理して、年金事務所で確かめましょう。
身体障害者手帳の等級と、障害年金の等級は同じですか?
同じではありません。それぞれの制度の基準で決まるため、手帳の等級がそのまま障害年金の等級になるわけではありません。支給の可否は、障害の状態、初診日、納付要件などで判断されます。
精神の病気や内臓の病気も、障害年金の対象になりますか?
対象は事故による身体の障害だけではなく、精神の病気や内臓の病気なども含まれます。ただし病名だけで支給が決まるわけではなく、日常生活や仕事への影響などを所定の書類で確かめます。
働いていると、障害年金は受けられませんか?
働いているかどうかだけで、一律に決まるものではありません。日常生活や仕事への影響などを所定の書類で確かめます。自分で結論を出さず、状況を整理して年金事務所で確かめましょう。
※身体障害者手帳と障害年金の等級は異なります。障害年金の支給の可否は、障害の状態、初診日、納付要件などで判断されます。
※働いているかどうかや病名だけで、障害年金の支給の可否が一律に決まるものではありません。
※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。給付・免除には所定の条件があります。詳細は加入先・公的窓口でご確認ください。
※あいマネの相談(FP相談・保険相談)は、家計の整理をお手伝いする窓口です。公的給付の支給を決める窓口ではありません。

