公的保障・公的年金
国民年金の保険料が払えない。未納のままで大丈夫?
収入が減って、国民年金の保険料が払えない。そんなとき、何もしないままにしていませんか? 払えないときに使える手続きがある一方で、何もしない「未納」が続くと、老後の年金だけでなく、病気やけが、家族の死亡のときの年金にも影響する場合があります。この記事では、未納と免除・納付猶予の違いと、相談の進め方を整理します。
2026年10月2日時点の制度にもとづく一般的な説明です。年齢・加入歴・所得・家族関係などの条件があり、支給の可否は各制度の窓口が個別に判断します。
未納のまま放置するのは避けましょう。所得などの条件に応じて、保険料の免除や納付猶予を申請できる場合があり、承認された期間は老齢年金の資格期間に入るなど、未納とは扱いが異なります。未納が続けば、障害年金や遺族年金の条件を満たせない場合も出てきます。市区町村の国民年金窓口や年金事務所に、早めに相談しましょう。
この記事のポイント
- 未納と、承認された免除・猶予は別
- 障害年金・遺族年金の条件にも関係
- 払えないときは早めに申請の相談を
目次
国民年金保険料が払えないとき、免除・納付猶予の申請も
国民年金の保険料を自分で納めている方は、収入が減ると、支払いが難しくなることがあります。払えないまま、申請も納付もしていない期間は未納になります。
一方で、所得などの条件に応じて、保険料の免除や納付猶予を申請できる場合があります。免除は保険料の納付が免除される仕組みで、一部だけが免除される「一部免除」もあります。納付猶予は、保険料の納付を猶予する(待ってもらう)仕組みです。どちらも申請が必要で、所得などの審査を経て承認されるかどうかが決まります。

払えないなら、とりあえず放っておくしかないと思っていました。申請できる手続きがあるんですね。
未納と、承認された免除・納付猶予の違い
免除や納付猶予が承認された期間は、老齢年金を受け取るための資格期間に入ります。何もしないままの未納とは、扱いが異なります。
| 比べる点 | 未納(何もしない) | 免除・納付猶予(承認された期間) |
|---|---|---|
| 老齢年金の資格期間 | 入らない | 入る |
| 年金額への反映 | 反映されない | 免除と猶予で反映の仕方が違う |
| 障害年金・遺族年金の条件 | 続くと、満たせなくなる場合がある | 未納とは扱いが異なる |
| 必要な手続き | なし(そのままにしている状態) | 申請し、所得などの審査で承認される |
免除と猶予では、将来の年金額への反映の仕方が違います。猶予の期間が年金額にどう反映されるかは、学生納付特例を例に学生納付特例と年金額の記事で取り上げています。
また、一部免除は、保険料の一部が免除される一方で、残りの保険料を納める必要があります。残りを納めないままにすると、未納の期間ができてしまうため注意しましょう。
未納が続くと、障害年金・遺族年金の条件に影響することも
公的年金は、老後の老齢年金だけではありません。病気やけがで生活や仕事に制限が出たときの障害年金や、亡くなったときに家族が受け取る遺族年金もあります。未納が続くと、これらの年金の条件を満たせなくなる場合があります。
障害年金では、保険料の納付状況を、初診日(その病気やけがで、はじめて医師などの診療を受けた日)を基準に確認します(障害年金の初診日の記事)。病気や事故が起きてから後で納めれば、必ず解決するわけではありません。
「困ったら後で払えばいい」とは限りません。払えないと分かった時点で、使える手続きを確かめましょう。
払えないときの相談先と、申請までの流れ
払えないと感じたら、市区町村の国民年金窓口や年金事務所に、早めに相談しましょう。申請が遅れると、その間に未納の期間ができてしまうことがあります。
払えない期間と状況を整理する
未納になっている月や、これから払えない見込みの期間、収入が減った事情をまとめます。
窓口に相談する
市区町村の国民年金窓口や年金事務所で、免除・納付猶予の対象になりうるかを確かめます。
申請する
案内に沿って申請します。所得などの審査があり、承認されるかは個別に判断されます。
結果と残りの納付を確かめる
承認された内容を確かめます。一部免除なら、残りの保険料を納めます。

払えないこと自体より、何もしないまま時間がたつことが心配です。まず窓口で、使える手続きを確かめましょう。
保険料だけでなく、家賃など生活費全体の支払いが苦しいときは、収入が減って家賃が払えないときの相談先も参考にしてください。家計そのものを立て直したいときは、公的保障を前提に、家計の不足と備え方を整理するあいマネのFP相談も利用できます。
よくある質問
国民年金の保険料を払わずに放っておくと、どうなりますか?
申請も納付もしていない期間は未納になります。未納の期間は老齢年金の資格期間に入りません。未納の状態が続くと、障害年金・遺族年金の条件を満たせなくなることもあります。払えないときは、早めに窓口へ相談しましょう。
免除と納付猶予は、何が違いますか?
どちらも、承認された期間は老齢年金の資格期間に入りますが、年金額への反映の仕方が違います。また、一部免除では残りの保険料を納める必要があります。自分に合う手続きは、市区町村の国民年金窓口や年金事務所で確かめましょう。
病気になってから未納分を納めれば、障害年金は受け取れますか?
後で納めれば必ず解決するわけではありません。障害年金では、保険料の納付状況を初診日を基準に確認します。払えないときは、病気や事故が起きる前の段階で、免除や猶予の手続きを確かめておくことが大切です。
免除や納付猶予は、申請すれば誰でも認められますか?
所得などの条件があり、審査で承認される必要があります。申請すれば必ず認められるわけではないため、まず窓口で、自分が対象になりうるかを確かめましょう。
※免除・納付猶予には所得などの審査があります。承認されるかどうかは、申請先の機関が個別に判断します。
※一部免除では、残りの保険料の納付が必要です。残額の未納や、申請の遅れに注意してください。
※障害年金の納付要件は、初診日を基準に確認します。病気やけがの後に納付や申請をしても、要件を満たせるとは限りません。
※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。給付・免除には所定の条件があります。詳細は加入先・公的窓口でご確認ください。
※あいマネの相談(FP相談・保険相談)は、家計の整理をお手伝いする窓口です。公的給付の支給を決める窓口ではありません。

