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年金を早くもらうと、減額はいつまで続く?繰上げ受給の注意点

「60歳から年金を受け取っても、65歳になれば元の金額に戻る」。そう考えていませんか? 繰上げ受給で減った年金は、65歳を過ぎても減ったままです。この記事では、減額率の計算と、請求する前に確かめておきたいことを、65歳から受け取る場合と比べながら整理します。

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3本の柱で支えられた建物とコインの3Dイラスト

2026年10月2日時点の制度にもとづく一般的な説明です。年齢・加入歴・所得・家族関係などの条件があり、支給の可否は各制度の窓口が個別に判断します。

結論

繰上げ受給の減額は、65歳になっても元に戻らず、原則として一生続きます。1962年4月2日以降生まれの方は、1か月早めるごとに0.4%減り、60歳から受け取ると24%の減額です。請求すると取り消せないため、生活費・健康状態・貯蓄とあわせて、請求の前に年金事務所で確かめましょう。

この記事のポイント

  1. 繰上げの減額は、原則一生続く
  2. 1962年4月2日以降生まれは1か月0.4%
  3. 請求したら取り消せない
目次
  1. 繰上げ受給の減額率は、早めた月数で決まる
  2. 減った年金は、65歳を過ぎても元に戻らない
  3. 請求したら取り消せない。障害年金への影響も確認
  4. 繰上げ受給を決める前に確かめたいこと
  5. 相談・申請先
  6. よくある質問

繰上げ受給の減額率は、早めた月数で決まる

老齢年金は原則65歳から受け取りますが、60歳から65歳になるまでの間に、早めて受け取り始めることもできます。これが繰上げ受給です。早めた月数が多いほど、受け取る年金は少なくなります。

1962年4月2日以降に生まれた方の減額率は、1か月早めるごとに0.4%です。60歳ちょうどから受け取る場合は、65歳より60か月早いので、0.4%×60か月=24%の減額になります。受け取りを始める年齢ごとに計算すると、次のとおりです。

1962年4月2日以降生まれの方の率(1か月0.4%)で計算した減額率です。右の列は、65歳から受け取る場合の額を100としたときの目安です。
開始年齢早める月数減額率65歳から=100
60歳0か月60か月24%76
61歳0か月48か月19.2%80.8
62歳0か月36か月14.4%85.6
63歳0か月24か月9.6%90.4
64歳0か月12か月4.8%95.2

※1962年4月1日以前に生まれた方は、減額率が異なります(1か月0.5%)。自分の生年月日で確かめましょう。

減った年金は、65歳を過ぎても元に戻らない

繰上げ受給で決まった減額率は、原則として一生変わりません。60歳から受け取って24%減った年金は、65歳になっても、70歳になっても、24%減ったままです。65歳までの「つなぎ」のつもりで請求すると、思っていた老後の家計と合わなくなるかもしれません。

よくある思い込み

  • 65歳になれば、元の金額に戻る
  • 早く受け取るほうが得
  • 合わなければ、あとでやめられる

実際のルール

  • 減額率は原則一生変わらない
  • 得かどうかは、一律には決まらない
  • 一度請求すると、取り消せない
よくある疑問

65歳になったら満額に戻ると思っていました。ずっと減ったままなんですね。

何歳まで生きれば受け取る総額が逆転するか、という比べ方を目にすることもあります。ただ、寿命は誰にも分かりません。総額の比べ方だけで結論を出さず、減った年金で毎月の暮らしが続けられるかを確かめることが大切です。

請求したら取り消せない。障害年金への影響も確認

繰上げ受給は、一度請求すると取り消せません。「やっぱり65歳からにしたい」と思っても、元には戻せない選択です。

さらに、繰上げ受給を請求すると、その後の障害年金の請求などに影響する場合があります。公的年金には、病気やけがで生活や仕事に制限が出たときの障害年金もあります(公的年金は老後だけのもの?)。60代前半の健康状態が気になる方は、とくに請求の前に年金事務所で確かめておきましょう。

ポイント

繰上げ受給は「試しに始めて、合わなければやめる」ことができません。請求の前に、自分の条件で確かめることが欠かせません。

繰上げ受給を決める前に確かめたいこと

早く受け取るほうがよいか、遅く受け取るほうがよいかは、人によって違います。受け取る総額だけでなく、退職後の生活費、健康状態、貯蓄を並べて考えましょう。65歳から受け取る場合の見込額は、ねんきんネットで確かめられます(自分の年金見込額を確かめる方法)。

繰上げ受給を請求する前のチェック

  • 自分の生年月日と、当てはまる減額率を確かめた
  • 65歳から受け取る場合の見込額と、繰上げた場合の額を比べた
  • 減った年金と貯蓄で、毎月の生活費をまかなえるか考えた
  • 障害年金などへの影響を、年金事務所で確かめた
  • 請求すると取り消せないことを、家族とも話した

自分の数字で計算してみる

歳
か月
FPのひとこと

早いか遅いかの損得より、減った額で暮らし続けられるか。家計の数字で確かめましょう。

反対に、受け取りを遅らせて年金を増やす繰下げ受給もあります。増える割合だけでなく、待つ間の生活費や手取りも確かめる必要があります(繰下げ受給で待つ間の生活費と手取り)。

よくある質問

繰上げ受給で減った年金は、65歳になったら戻りますか?

いいえ。繰上げ受給の減額率は、原則として一生変わりません。65歳を過ぎても、減額された金額のまま受け取ります。

60歳から繰上げ受給をすると、何%減りますか?

1962年4月2日以降生まれの方は、1か月早めるごとに0.4%減るため、60歳から受け取ると24%の減額です。1962年4月1日以前に生まれた方は、減額率が異なります(1か月0.5%)。

繰上げ受給の請求は、あとから取り消せますか?

取り消せません。その後の障害年金の請求などに影響する場合もあるため、請求の前に年金事務所で確かめましょう。

繰上げ受給と65歳からの受け取りは、どちらが得ですか?

一律には決まりません。受け取る総額だけでなく、退職後の生活費、健康状態、貯蓄を一緒に考え、自分の条件で確かめることが大切です。

※1か月0.4%は1962年4月2日以降に生まれた方の減額率です。それより前に生まれた方は1か月0.5%です。

※表と計算の減額率は、早めた月数×0.4%で求めた目安です。実際の年金額は、加入記録などによって人それぞれ異なります。

※繰上げ受給による障害年金などへの影響は、請求の前に年金事務所で確かめてください。

※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。給付・免除には所定の条件があります。詳細は加入先・公的窓口でご確認ください。

※あいマネの相談(FP相談・保険相談)は、家計の整理をお手伝いする窓口です。公的給付の支給を決める窓口ではありません。

参考にした資料

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