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NISAで損したら、確定申告で税金を取り戻せる?損失の税金上の扱い
NISAで買った投資信託が値下がりして、損失が出た。確定申告をすれば、ほかの口座で出た株の利益と相殺して、税金を取り戻せるのでは? そう考えていませんか? この記事では、NISA口座の損失が税金の計算でどう扱われるか、非課税の本当の意味、値下がりした商品を前に確かめたいことを整理します。
2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。投資には元本割れのリスクがあり、制度を使えるかどうかや税の軽減の大きさは、人によって異なります。
NISA口座で出た損失は、税金の計算では原則としてなかったものとされるため、確定申告で税金を取り戻すことはできません。課税口座の上場株式などの利益と損益通算することも、翌年以降に繰り越して控除することもできません。ただし、税金の上でなかったものとされても、値下がりした分は家計にとって現実の損失です。
この記事のポイント
- NISAの損失は損益通算できない
- 損失の繰越控除もできない
- 非課税と元本保証は別
NISAの損失は確定申告で使えない:税金の上では「なかったもの」
NISA口座で商品を売って損失が出ても、その損失は、税金の計算では原則としてなかったものとして扱われます。そのため、確定申告をしても、NISAの損失を使って税金を取り戻すことはできません。
| したいこと | NISA口座の損失では |
|---|---|
| 課税口座の上場株式などの利益と差し引く(損益通算) | できない |
| 引ききれない損失を、翌年以降に繰り越して控除する(繰越控除) | できない |
| 確定申告で、損失の分の税金を取り戻す | 損失を税金の計算に使えないため、できない |

確定申告をすれば、NISAの損もほかの利益と相殺できると思っていました。
課税口座で出た損失なら、条件を満たせば損益通算や繰越控除ができる場合があり、その仕組みは株の損失と確定申告の記事で解説しています。NISAは、非課税のメリットだけでなく、損失を税金の計算に使えないことも知っておきたい特徴です。
税金の上ではなかったものでも、家計には現実の損失
NISAの損失が税金の計算でなかったものとされても、損をしたこと自体が消えるわけではありません。値下がりして減ったお金は、家計にとって現実の損失です。
税金の計算の上では
- NISA口座の損失は、原則としてなかったものとされる
- 課税口座の利益との損益通算はできない
- 翌年以降への繰越控除もできない
家計の上では
- 値下がりした分、手元のお金は実際に減っている
- 値下がりが、使う時期までに戻るとは限らない
- 非課税の制度でも、元本は保証されない
非課税とは、NISA口座の中で生じた利益に税金がかからないことで、損をしないという約束ではありません。NISAで買った投資信託や株式にも値動きがあり、元本割れすることがあります。
非課税と元本保証は別のもの。NISAでも、値下がりした分は家計が負担します。
値下がりした商品は売る?持つ?先に確かめる3つのこと
申告で損失が使えないと知ると、早く売るべきか、持ち続けるべきか、迷うかもしれません。ただ、税金の扱いだけで、必ず売る、または必ず持ち続ける、という結論にはなりません。
売る・持つを考える前のチェック
- 何のために買った商品か、目的を確かめた
- 商品の中身(何に投資しているか)を理解している
- そのお金を使う時期が近づいていないか確かめた
- 税金の扱いだけで、売るか持つかを決めていない
この記事は、個別の商品を売るか持つかを指示するものではありません。値下がりした分が戻るかどうかも、前もっては分かりません。目的と使う時期を書き出して、判断の材料をそろえましょう。
買った値段を基準に売るかどうかを決めてよいかは、株を買値で判断しないための記事で取り上げています。売った場合に翌年以降に戻る枠の考え方は、売った後に戻る枠の記事で解説しています。

税金で使えるかどうかと、売るかどうかは別の話です。何のためのお金で、いつ使うのかから考えましょう。
よくある質問
NISAで出た損を、課税口座の株の利益と差し引けますか?
差し引けません。NISA口座の損失は、税金の計算では原則としてなかったものとされるため、確定申告をしても、課税口座の上場株式などの利益と損益通算することはできません。
非課税なのに、なぜNISAの損失は使えないのですか?
NISA口座の中の利益と損失は、どちらも税金の計算に入れない扱いだからです。利益に税金がかからない一方で、損失も原則としてなかったものとされ、ほかの口座の利益と差し引くことはできません。
NISAの損失を、翌年以降に繰り越せますか?
繰り越せません。NISA口座の損失は、翌年以降に繰り越して、その後の利益から控除することもできません。課税口座の損失の申告の制度とは、扱いが異なります。
損失を税金で使えないなら、値下がりした商品は売るべきですか?
税金の扱いだけで、売るか持ち続けるかは決まりません。何のために買ったか、商品の中身を理解しているか、そのお金を使う時期が近づいていないかを確かめてから考えましょう。
NISAなら、損をすることはないのでは?
NISAでも損をすることはあります。非課税は利益に税金がかからないという意味で、元本の保証ではありません。値下がりした分は、税金の計算でなかったものとされても、家計にとっては現実の損失です。
※NISA口座内の損失の、税金の上での取扱いの説明です。課税口座の損失の申告の制度とは異なります。
※この記事は、個別の商品の売買を指示するものではありません。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。施行予定の改正は、開始日や手続きが変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国民年金基金連合会(iDeCo公式サイト)などの公的な案内と、利用する金融機関でご確認ください。
※投資信託などには値動きがあり、元本割れすることがあります。税金の扱いや控除の効果は、所得や家族などの状況で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の金融商品・金融機関をおすすめするものではありません。

