FP相談・住宅ローン相談・保険相談オンライン/対面(立川)

投資・NISA・株式

株で出た損失、確定申告で使える場合がある?損益通算と繰越控除

株で損をしたら、その年で終わり。そう思っていませんか? 課税口座で出た損失は、条件を満たせば、確定申告で対象となる利益や配当と差し引いたり、翌年以後に繰り越したりできる場合があります。この記事では、損益通算と繰越控除の基本、NISA口座との違い、確認したいことを整理します。

更新 監修 要確認:監修するFP約4分で読めます

会社のビルとローソク足チャートの3Dイラスト
結論

使える場合があります。課税口座の上場株式などの譲渡損失は、条件を満たせば、対象となる利益や配当と損益通算できる場合があります。引ききれない損失は、翌年以後3年間に繰り越せる制度もあります。ただし、確定申告や継続した申告などの要件があり、NISA口座の損失は対象になりません。

この記事のポイント

  1. 課税口座の損失は条件付きで活用できる
  2. 繰越控除は翌年以後3年間
  3. NISA口座の損失は対象外
目次
  1. 株の損失は損益通算で利益と差し引ける場合がある
  2. 引ききれない損失は翌年以後3年間に繰り越せる
  3. NISA口座の損失は損益通算・繰越控除の対象外
  4. 株の損失を確定申告で使う前に確認したいこと
  5. 税金の扱いだけで株の売買を決めない
  6. よくある質問

株の損失は損益通算で利益と差し引ける場合がある

特定口座や一般口座など、NISA以外の、利益に税金がかかる口座を課税口座といいます。課税口座で上場株式などを売って出た損失(譲渡損失)は、条件を満たせば、対象となる利益や配当と差し引きできる場合があります。これを損益通算といいます。

たとえば、課税口座で売った株に損失が出て、ほかの課税口座では対象となる利益や配当があった場合などに、差し引きできるかを確かめます。

ただし、どんな所得とでも相殺できるわけではありません。差し引けるのは、対象となる利益や配当です。また、確定申告などの要件もあります。

よくある疑問

株で損をしたら、その年で終わりだと思っていました。申告で使える場合があるんですね。

引ききれない損失は翌年以後3年間に繰り越せる

損益通算をしても引ききれない損失は、翌年以後3年間に繰り越せる制度もあります。繰り越した損失を、その後の年の対象となる利益などから差し引く仕組みで、繰越控除といいます。

  1. 損失が出た年

    課税口座の譲渡損失を、対象となる利益や配当と差し引きます(損益通算)。

  2. 引ききれない損失

    条件を満たせば、翌年以後3年間に繰り越せます。

  3. 翌年以後

    繰り越した損失を、その年の対象となる利益などから差し引きます(繰越控除)。

繰越控除を使うには、損失が出た年に確定申告をするだけでなく、その後も続けて申告するなどの要件があります。対象となる所得や申告の方法にも要件があるため、国税庁の案内などで確かめましょう。

NISA口座の損失は損益通算・繰越控除の対象外

一方、NISA口座で出た損失は、課税口座の利益との損益通算や、繰越控除の対象になりません。同じ株の損失でも、どの口座で出たかによって扱いが変わります。

課税口座(特定口座・一般口座)

  • 条件を満たせば、損益通算できる場合がある
  • 引ききれない損失は翌年以後3年間に繰り越せる制度もある
  • 確定申告などの要件がある

NISA口座

  • 課税口座の利益との損益通算の対象外
  • 繰越控除の対象外

NISAでは、配当の受取方法にも注意点があります。くわしくはNISAの配当と税金の記事で解説しています。

NISA口座の損失が税金の計算でどう扱われるか、損をした商品をどう考えるかは、NISAの損失と確定申告の記事で解説しています。

株の損失を確定申告で使う前に確認したいこと

申告を考える前に、次の点を確かめましょう。口座の種類や、ほかの口座の状況によって、確認することが変わります。

申告を考える前のチェック

  • 損失が出たのは特定口座か一般口座かNISAか確かめた
  • ほかの口座で利益や配当があるか確かめた
  • 過去に申告した損失があるか確かめた
  • 必要な書類をそろえた
  • 申告がほかの制度に影響しないか確かめた

確定申告をすると、その内容によっては、保険料などほかの制度に影響する場合もあります。申告するかどうかを考えるときは、この点もあわせて確かめましょう。

税金の扱いだけで株の売買を決めない

損失を申告で使える場合があるといっても、税金の扱いだけで売買を決めるのは避けたいところです。売るかどうかは、その株を持つ理由や、お金を使う予定など、ほかの事情もあわせて考えます。

申告による他の制度への影響も含め、個別の判断は税務の専門家へ相談することが大切です。必要な書類をそろえてから相談すると、話を進めやすくなります。

FPのひとこと

税金の扱いだけで売買を決めないこと。書類をそろえて、個別の判断は税務の専門家に相談しましょう。

値下がりした株を持ち続けるか迷うときの考え方は、買値にこだわらない判断の記事で整理しています。

よくある質問

株の損失は、確定申告をすると何に使えますか?

課税口座の上場株式などの譲渡損失は、条件を満たせば、対象となる利益や配当と損益通算できる場合があります。引ききれない損失は、翌年以後3年間に繰り越せる制度もあります。

株の損失は、何年まで繰り越せますか?

引ききれない損失は、翌年以後3年間に繰り越せる制度があります。ただし、確定申告や、その後も続けて申告するなどの要件があります。

NISA口座の損失も、ほかの口座の利益と相殺できますか?

できません。NISA口座の損失は、課税口座の利益との損益通算や、繰越控除の対象になりません。損失が出た口座の種類を確かめましょう。

株の損失は、どんな所得とでも相殺できますか?

いいえ。どんな所得とでも相殺できるわけではありません。課税口座の上場株式などの譲渡損失を、条件を満たせば、対象となる利益や配当と損益通算できる場合がある、という仕組みです。

確定申告をするときに、注意することはありますか?

必要な書類をそろえ、過去に申告した損失があるかも確かめましょう。申告の内容によっては、保険料などほかの制度に影響する場合もあります。個別の判断は、税務の専門家へ相談することが大切です。

※対象となる所得、申告の方法、継続した申告などに要件があります。くわしくは国税庁の案内や税務の専門家に確認してください。

※確定申告をすると、保険料などに影響する場合もあります。

※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。

※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

参考にした資料

シミュレーションFPに相談する