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円で買う投資信託なら、為替リスクはない?

円で買う投資信託の評価額は、アプリでも円の金額で表示されます。そのため為替とは無縁に思えますが、海外の株価が上がっているはずなのに、評価額が思ったほど増えていないこともあります。この記事では、円で売り買いする投資信託に為替がどう関わるのかと、自分のファンドの為替の影響をどこで確かめられるのかを、順に見ていきます。

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いろいろな玉とコインが入ったかごの3Dイラスト
結論

「為替とは無関係」とは言い切れません。円で払い、円で受け取るのは売り買いの入口の話です。ファンドの中身が海外の株式や債券なら、資産の値動きとは別に、為替の変化も基準価額を動かすことがあります。円建てという表示に頼らず、何に投資しているか、為替ヘッジをしているか、しているならその費用はどうかを確かめましょう。

この記事のポイント

  1. 払うお金の通貨と、中身の通貨は別もの
  2. 円で買っても、為替が評価額に響くことがある
  3. 為替ヘッジの有無と、その費用を見る
目次
  1. 円で売り買いしても為替が関わるのはなぜ?
  2. 海外の株価が上がったのに増えない?円高が利益を削るとき
  3. 為替ヘッジありなら為替を気にしなくていい?
  4. 自分の投資信託の為替リスクは目論見書のどこで分かる?
  5. よくある質問

円で売り買いしても為替が関わるのはなぜ?

投資信託を円で注文し、円で代金を払えるのは、いわば売り場のルールです。集まったお金がファンドの中でどんな資産になっているかは、それとは別に決まっています。

中身が海外の株式や債券なら、ファンドは外貨建ての資産を持っていることになります。その値打ちを円に直して基準価額(投資信託の値段)を出すので、資産そのものの値動きに、為替の変化が加わることがあるのです。

身近なもので言えば、海外旅行から持ち帰った外貨に似ています。財布のドル札は同じ枚数でも、円に替えるときの相場しだいで、受け取れる円は増えたり減ったりします。ファンドの中の外貨建て資産も、円で見た値打ちが為替とともに動きます。

アプリの画面で見えること

  • 注文も受け取りも円
  • 評価額は円の金額で表示
  • 「円建て」という言葉

ファンドの中で起きていること

  • 海外の株式や債券を持っていることがある
  • その値打ちは外貨で決まる
  • 円に直すときに為替の影響を受ける

海外の株価が上がったのに増えない?円高が利益を削るとき

よくある疑問

海外の株が値上がりしたと聞いたのに、評価額があまり増えていなくて不思議でした。

こうした食い違いの理由のひとつが為替です。円高とは、外貨に対して円の値打ちが上がること。外貨建ての資産を持つファンドでは、一般に、同じ外貨の金額でも円に直すと小さくなるため、基準価額を押し下げる方向に働きます。

そのため、海外の株価が上がっていても、同じ時期に円高が進めば、円で見た利益は小さくなります。円高の度合いによっては、損失に変わることもあります。反対に円安は、円で見た値打ちを押し上げる方向に働きます。

ドル預金など外貨を別に持っている人は、為替ヘッジのない海外の投資信託と合わせて、同じ円高の影響を重ねて受けることがある点にも気をつけたいところです。このリスクの重なりはドル預金と海外投信の記事で取り上げています。

為替ヘッジありなら為替を気にしなくていい?

外国の資産を持つファンドの中には、為替ヘッジ(為替の動きから受ける影響を小さくするための取引)を取り入れているものがあります。同じ地域の株式や債券が投資先でも、ヘッジをするかしないかで、為替の効き方は変わってきます。

どの程度の影響が出るかは、商品と為替ヘッジの方針しだいです。
よくある思い込み実際は
円で買えるから、円だけの商品だ中身が海外の株式や債券なら、為替の影響を受けることがある
海外の株価が上がれば、評価額も上がる同じ時期に円高が進むと、円での利益が縮んだり損失になったりする
為替ヘッジありなら、為替とは無関係影響をゼロにできるとは限らず、ヘッジの費用面も見ておく必要がある

ヘッジが受け持つのは為替の部分だけです。株式や債券の値段が下がったときの損失までは防げません。ヘッジの費用が何で変わるのかなど、くわしい中身は為替ヘッジありの投資信託の記事で解説しています。

自分の投資信託の為替リスクは目論見書のどこで分かる?

評価額が円で表示されるのは、あくまで見せ方の話です。中で運用している資産まで円とは限りません。確かめたいのは、ファンドの中にある資産の通貨です。手がかりは、投資信託の説明書である目論見書にあります。

目論見書の表紙などには投資信託の「商品分類」が示されていて、投資する地域(国内・海外・内外)や、主な投資先の資産(株式・債券など)が分かります。より細かい「属性区分」には、為替ヘッジの有無も載っています。

目論見書で確かめる為替のチェック

  • 投資する地域は「国内」「海外」「内外」のどれか
  • 主な投資先の資産と、その通貨
  • 為替ヘッジは「あり」か「なし」か
  • ヘッジありなら、その費用の考え方
  • 外貨預金など、ほかの外貨資産との重なり

目論見書のどこから読み始めるかは、目論見書の読み方の記事を参考にしてください。

FPのひとこと

円の金額で表示されるのは見せ方の話。中で何を、どの通貨で持っているかまで見ておきましょう。

よくある質問

円で買った投資信託の評価額が、為替で変わるのはなぜですか?

ファンドが海外の株式や債券など外貨建ての資産を持っていると、その値打ちを円に直して基準価額を出すためです。資産そのものの値動きとは別に、為替の変化も円での評価額を動かすことがあります。

海外の株価が上がっているのに、投資信託が値下がりすることはありますか?

あります。為替の影響を受けるタイプのファンドでは、株価が上がった時期に円高が重なると、円に直した利益が目減りし、場合によってはマイナスに転じることもあります。

為替ヘッジありを選べば、為替の影響はなくなりますか?

為替の影響を小さくするための仕組みですが、ゼロにできるとは限らず、ヘッジの費用面も見ておく必要があります。また、抑えられるのは為替の部分で、投資先の値下がりまでは防げません。

自分の投資信託に為替リスクがあるか、どこで分かりますか?

目論見書の商品分類や属性区分で、投資する地域、主な投資先の資産、為替ヘッジの「あり・なし」を見てみましょう。「円建て」の表示だけでは分かりません。影響の大きさは、商品やヘッジの方針で変わります。

※為替がどれだけ影響するかは、商品ごと、為替ヘッジの方針ごとに違います。「円建て」の表示を見ただけで、為替リスクがあるかないかは決められません。

※この記事は為替や株価の先行きを予想するものではありません。また、特定の商品をすすめる意図もありません。

※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。

※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

参考にした資料

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