公的保障・公的年金
自分の年金額、平均で予想していない?ねんきんネットで条件を変えて比べる
「老後の年金は、だいたい月このくらい」。平均額をもとに、老後の家計を組んでいませんか? 年金は、加入期間や働き方、給与の記録で変わります。この記事では、ねんきんネットで働く期間や収入、受け取りを始める年齢などの条件を変えて試算し、比べる使い方を、60歳で仕事をやめる場合と65歳まで働く場合の例で整理します。
2026年10月2日時点の制度にもとづく一般的な説明です。年齢・加入歴・所得・家族関係などの条件があり、支給の可否は各制度の窓口が個別に判断します。
平均額ではなく、自分の加入記録をもとに試算して比べましょう。ねんきんネットでは、今後の働く期間や収入、受け取りを始める年齢などを変えて、見込額を試算できます。たとえば60歳で仕事をやめる場合と65歳まで働く場合を比べると、老後の家計の見え方も変わります。ただし見込額は試算で、手取りとは分けて考えます。
この記事のポイント
- 平均額ではなく自分の記録で試算
- 働く期間・受取年齢を変えて比べる
- 見込額と手取りは分ける
目次
年金を平均額で予想しない。加入期間・働き方・給与で変わる
年金の平均額は、つい目安にしたくなる数字です。ただ、年金の額は、加入期間や働き方、給与の記録によって一人ひとり変わります。平均額で老後の家計を組むと、自分の記録とのずれに気づきにくくなります。
平均の年金額を、老後の不足額や、万一に備える保障の必要額(必要保障額)を決める根拠にするのも避けたいところです。平均ではなく自分の見込額を確かめる考え方は、自分の年金見込額を確かめる記事で解説しています。この記事では、その見込額を、条件を変えて比べる使い方に絞って取り上げます。

年金は月このくらい、と平均の数字で家計を組んでいました。条件で変わるんですね。
ねんきんネットでできること:加入記録の確認と条件別の試算
自分の数字を確かめる入口が、日本年金機構のねんきんネットです。これまでの加入記録を確認できるほか、今後の条件を入れて、年金の見込額を試算できます。変えられる主な条件は、次のようなものです。
- 今後の働く期間:何歳まで働くか
- 今後の収入:収入の見込みが変わる場合
- 受け取りを始める年齢:早める場合や遅らせる場合
試算の前に、まず加入記録を開き、これまでの加入期間や働き方が自分の認識と合っているかを見ておくと、比べる数字の土台がそろいます。
条件は、一度にまとめて変えずに、1つずつ変えるのがコツです。いくつも同時に変えると、どの条件で見込額が動いたのかが分からなくなります。画面の項目や操作の方法は、日本年金機構の案内で確かめましょう。
60歳で仕事をやめる場合と65歳まで働く場合を比べる
たとえば、60歳で仕事をやめる場合と、65歳まで働く場合を比べてみます。収入の見込みや受け取りを始める年齢はそろえたまま、働く期間だけを変えた2つの試算を並べます。
| 試算の条件 | 試算A | 試算B |
|---|---|---|
| 働く期間 | 60歳で仕事をやめる | 65歳まで働く |
| 今後の収入 | いまと同じ見込み | いまと同じ見込み |
| 受け取りを始める年齢 | AとBで同じにする | AとBで同じにする |
| 見込額 | (試算結果をメモ) | (試算結果をメモ) |
比べるときは、見込額の差だけを見るのではなく、老後の家計の見え方がどう変わるかを考えます。働く期間が変われば、働いている間の収入や、仕事をやめてから年金を受け取り始めるまでの過ごし方も変わるからです。

変える条件は一つずつ。どの条件で見込額が動いたかが分かると、働き方を考える材料になります。
収入や受け取りを始める年齢も、一つずつ変えて試算する
働く期間と同じように、今後の収入や、受け取りを始める年齢を変えた試算もできます。条件ごとに基準の試算と比べ、結果を並べていきましょう。
基準の試算をつくる
いまの働き方を続ける前提で、基準になる見込額を出します。
条件を1つだけ変える
働く期間、収入、受け取りを始める年齢のうち、1つを変えて試算します。
条件と結果をセットで残す
どの条件の結果かが分かるよう、見込額と一緒にメモします。
家計に当てはめる
見込額の差が、老後の毎月の家計でどんな違いになるかを考えます。
受け取りを始める年齢を変える場合は、見込額の増減だけで決めず、制度上の注意点も確かめます。たとえば早めて受け取る繰上げ受給では、減った年金額が原則として一生続きます(繰上げ受給の減額と注意点)。
見込額は保証ではない。税金・社会保険料を引いた手取りは別
ねんきんネットの見込額は、入力した条件や制度にもとづく試算です。将来の年金額や、税金などを差し引いた後の手取りを保証する数字ではありません。
見込額(試算)
- 入力した条件と制度にもとづく見込み
- 税金や社会保険料を引く前の額
- 条件を変えると、結果も変わる
暮らしに使えるお金(手取り)
- 税金や社会保険料を差し引いた後の額
- 差し引かれる額は、人によって違う
- 老後の家計は、手取りで考える
税金や社会保険料は、見込額とは別に確かめましょう。額面と手取りの違いは、年金の額面と手取りの記事で解説しています。
試算を家計に使う前のチェック
- 平均額ではなく、自分の加入記録で試算した
- 条件は1つずつ変えて比べた
- 試算した条件と結果をセットで残した
- 見込額と手取りを分けて考えた
- 分からない点を年金事務所で確かめた
老後の準備は、まず自分の年金見込額を知るところから始まります。見込額をもとに老後の家計を考えたいときは、あいマネのFP相談で、公的年金などの公的保障を前提に、家計の不足と備え方を整理することもできます。
よくある質問
ねんきんネットでは、どんな条件を変えて試算できますか?
今後の働く期間や収入、受け取りを始める年齢などを変えて、年金の見込額を試算できます。これまでの加入記録も確認できます。画面の項目や操作は、日本年金機構の案内で確かめましょう。
60歳で仕事をやめる場合と65歳まで働く場合は、どう比べればよいですか?
ほかの条件をそろえたまま、働く期間だけを変えた2つの試算を並べます。見込額の差に加えて、働く間の収入や、年金を受け取り始めるまでの家計も一緒に考えましょう。
ねんきんネットの見込額は、手取りの金額ですか?
見込額は、入力した条件や制度にもとづく試算です。税金や社会保険料を差し引いた後の手取りを保証するものではないため、手取りは別に確かめ、老後の家計は手取りで考えましょう。
平均の年金額で、老後の不足額を考えてもよいですか?
平均の年金額には、加入期間や働き方が自分と違う人も含まれます。老後の不足額や必要保障額は、平均ではなく、自分の加入記録にもとづく見込額から考えましょう。
※試算は、入力した条件と制度にもとづく見込みです。将来の年金額や、税引後の手取りを保証するものではありません。
※記事中の試算の表は架空の記入例です。ねんきんネットの画面の項目や操作は、日本年金機構の案内で確かめてください。
※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。給付・免除には所定の条件があります。詳細は加入先・公的窓口でご確認ください。
※あいマネの相談(FP相談・保険相談)は、家計の整理をお手伝いする窓口です。公的給付の支給を決める窓口ではありません。
