投資・NISA・投資信託
値上がりした資産を、少し減らす理由は?リバランスの考え方
持っている株式が値上がりした。うれしい一方で、「値上がりした資産を少し減らす」と聞くと、もったいなく感じるかもしれません。これは、元の配分へ戻すリバランスという考え方です。この記事では、配分が変わると何が起きるのか、整える方法と注意点を、例を使って整理します。
値上がりで資産の配分が変わり、想定したより大きなリスクを取っている可能性があるためです。たとえば株式60%・それ以外40%を目安にしていた人が、株高で70%対30%になると、株式が下がった場合の影響は当初より大きくなっているかもしれません。一部を調整して元の配分に近づける方法を、リバランスといいます。
この記事のポイント
- 値上がりで配分も変わる
- リバランス=配分を整える
- 売買の税金・費用も考慮
目次
リバランスとは?変わった資産の配分を元に戻すこと
リバランスとは、値動きによって変わった資産の配分を、自分が決めた元の配分へ戻す考え方です。資産の配分とは、株式やそれ以外の資産を、それぞれどんな割合で持つかということです。
たとえば、株式60%、それ以外40%を目安にしていた人がいるとします。株高で株式が値上がりし、配分が70%対30%になりました。売り買いをしていなくても、値動きだけで配分は変わります。
- 株式(目安)60%
- 株式(株高のあと)70%
- それ以外(目安)40%
- それ以外(株高のあと)30%
※配分は説明用の仮定で、推奨ではありません。

値上がりしたのに減らすなんて、もったいない気がします。
配分が変わると、値下がりしたときの影響も変わる
株式の割合が増えたのは、うれしい変化でもあります。ただ、株式が下がった場合の影響は、当初より大きくなっているかもしれません。
株式以外の資産の値動きを考えないとすると、資産全体が下がる割合は、株式が下がった割合に株式の比率を掛けたものになります。株式が6割なら下がった割合の6割分、7割なら7割分が、資産全体に響きます。
- 株式
- 70% − 60% = 10ポイント減らす
- それ以外
- 30% + 10ポイント = 40%
- 動かす額の目安
- 資産全体の10%分
※資産全体の金額が変わらないとした単純な計算です。税金や費用は含めていません。
そこで一部を調整し、想定したリスクに近づける方法があります。これがリバランスです。目的は、値上がりした資産を手放すことではなく、自分が想定したリスクの大きさに戻すことです。
リバランスのやり方:売って整える・積立で整える
配分を整える方法は、一つではありません。多くなった資産の一部を売って少ない側に回す方法のほかに、新たな積立を少ない側へ回して調整する方法もあります。
売って整える
- 多くなった資産の一部を売る
- そのお金で、少なくなった資産を買う
- 売買の税金や費用が関係する場合がある
積立で整える
- 新たな積立を、少ない側へ回す
- 持っている資産を売らずに調整する
ただし、売買には税金や費用が関係する場合があります。たとえば、値上がりした資産を売って利益が出ると、その利益に税金がかかる場合があります。調整による効果と、税金や費用の負担をあわせて考えましょう。
また、60%対40%という割合が、誰にでも合うわけではありません。ここでの配分は説明用の仮定です。複数の資産を組み合わせた投資信託でも、資産ごとの割合は商品によって違います(バランス型なら値下がりしない?)。
リバランスの注意点:確認する時期と基準を決めておく
リバランスは、毎日の値動きを見て頻繁に配分を動かすものではありません。確認する時期や基準を、あらかじめ考えておくことが大切です。
リバランスの前に決めておくこと
- 目安にする配分を決めた
- 配分を確認する時期を決めた
- どれくらいずれたら調整するか、基準を考えた
- 売って整えるか、積立で整えるかを考えた
- 売買にかかる税金や費用を確かめた
リバランスは、高値や安値を当てるための方法ではありません。自分が決めた配分を管理するための方法です。なお、リバランスをしても、利益や元本が保証されるわけではありません。分散の考え方は、投資信託の本数と分散の考え方でも解説しています。

相場を当てるより、決めた配分を守ることが目的です。確認する時期を先に決めておきましょう。
よくある質問
リバランスとは何ですか?
値動きによって変わった資産の配分を、自分が決めた元の配分へ戻す考え方です。高値や安値を当てるためではなく、自分が決めた配分を管理するための方法です。
値上がりした資産を売るのは、もったいなくないですか?
そう感じるかもしれません。ただ、値上がりで株式の割合が増えると、株式が下がった場合の影響は当初より大きくなっているかもしれません。一部を調整して、想定したリスクに近づける考え方です。
売らずにリバランスする方法はありますか?
新たな積立を、割合が少なくなった側へ回して調整する方法もあります。売買には税金や費用が関係する場合があるため、方法ごとの負担もあわせて考えましょう。
リバランスはどれくらいの頻度で行えばいいですか?
毎日の値動きで頻繁に動かすのではなく、確認する時期や基準を考えておくことが大切です。決めた時期に配分を確かめ、基準と比べて調整するかを判断しましょう。
株式60%・それ以外40%がよい配分ですか?
この割合は説明用の仮定で、推奨ではありません。誰にでも合う割合があるわけではないため、自分の目的や家計に合わせて考えましょう。
※株式60%・それ以外40%、70%対30%の配分は説明用の仮定であり、推奨ではありません。
※リバランスは利益や元本を保証するものではありません。売買には税金や費用が関係する場合があります。
※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

