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暗号資産も相続できる?家族に残す情報と、分けて守る秘密情報
暗号資産(仮想通貨とも呼ばれます)には通帳がないから、もしものとき、家族は何も分からないかもしれない。そんな心配はありませんか? この記事では、暗号資産が相続財産になること、家族が手続きを進めるために残したい情報、資産を動かせる秘密情報を一覧と分ける理由、確認先の分け方を整理します。
2026年10月16日時点の制度にもとづく一般的な説明です。暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動し、買ったときより円での価値が下がることがあります。特定の暗号資産・事業者の売買をすすめるものではありません。
保有する暗号資産も相続財産となり、相続税の対象になり得ます。ただし、財産があることと、家族が手続きを進められることは別です。事業者に預けているなら会社名・口座の存在・相続の問い合わせ先を、自己管理なら鍵や復旧手段の引き継ぎ方を考えておきます。存在を知らせる一覧と、資産を動かせる秘密情報は分けて管理しましょう。
この記事のポイント
- 暗号資産も相続財産になり得る
- 存在の一覧と秘密情報は分ける
- 評価・申告・承継の手続きを確認
目次
暗号資産も相続財産になり、相続税の対象になり得る
暗号資産には、紙の通帳がありません。それでも、保有する暗号資産も相続財産となり、相続税の対象になり得ます。相続税がかかるかどうかは、暗号資産だけでなく、ほかの財産や控除なども含めて判定されます。また、暗号資産は価格が大きく変動し、買ったときより円での価値が下がることもある資産です。

通帳がないから、暗号資産は家族に残らないものだと思っていました。
ただし、財産があることと、家族が手続きを進められることは別です。家族が暗号資産の存在を知らなければ、どこに問い合わせればよいかも分かりません。相続の準備の全体的な進め方は相続の準備の記事に任せ、ここでは暗号資産ならではの点に絞って説明します。
事業者に預けている暗号資産:会社名・口座・問い合わせ先
暗号資産を事業者に預けている場合は、どの会社に口座があるかが、家族にとっての最初の手がかりになります。会社名と口座があること、相続のときの問い合わせ先を、一覧にまとめておきましょう。
家族が本人のIDとパスワードで勝手にログインすればよい、とは考えないことも大切です。遺族は、事業者の正式な窓口に問い合わせて、承継の方法を確かめます。
事業者に預けている場合
- 会社名と、口座があることを一覧に書く
- 相続のときの問い合わせ先を確かめる
- 遺族は正式な窓口で承継の方法を聞く
自分で鍵を管理している場合
- ウォレットがあることを一覧に書く
- 鍵や復旧手段の引き継ぎ方が課題
- 失うと、移せなくなる場合がある
自己管理の暗号資産:鍵や復旧手段の引き継ぎが課題
自分で鍵を管理するウォレットで暗号資産を持っている場合は、鍵や復旧の手段をどう安全に引き継ぐかも課題になります。自己管理では、鍵などを失うと暗号資産を移せなくなり、復旧できない場合があります。金融審議会のワーキング・グループの報告でも、署名鍵(秘密鍵)の紛失などで、暗号資産を移転できなくなるリスクが指摘されています。
だからといって、復元フレーズ(ウォレットを元に戻すための秘密の言葉)を、家族のグループチャットに送るのは避けてください。資産を動かせる情報が、思わぬ人の目に触れるおそれがあります。引き継ぎの方法はウォレットによって違うため、個別に確かめましょう。ウォレットの仕組みはウォレットと復元フレーズの記事で説明しています。
家族に残す一覧と秘密情報は分ける:暗号資産の情報の残し方
家族に残す情報は、2つに分けて考えます。1つは、暗号資産を持っていることや、どこに預けているかを知らせる一覧。もう1つは、パスワードや秘密鍵、復元フレーズなど、資産を動かせる秘密情報です。この2つは、分けて管理します。
家族に残す一覧のチェック
- 暗号資産を持っていることを書いた
- 預けている事業者の会社名と、口座があることを書いた
- 相続のときの問い合わせ先を書いた
- 自分で管理しているウォレットがあるかを書いた
- パスワード・秘密鍵・復元フレーズは、一覧に書いていない
- 秘密情報を、チャットやメールで家族に送っていない
国民生活センターも「デジタル終活」として、ネット上の資産や契約を今のうちから整理しておくことや、エンディングノートの活用を呼びかけています。暗号資産では、そのうえで、存在を知らせる一覧と、資産を動かせる秘密情報を分けておきましょう。銀行口座や保険の一覧で、暗証番号やパスワードを家族共有の一覧に書かない考え方は、親の口座や保険の記事でも取り上げています。

一覧は「あることを知らせる」ためのもの。資産を動かせる情報まで、同じ一覧に書かないようにしましょう。
暗号資産の相続の確認先:評価・申告は税務、承継は事業者へ
| 確かめたいこと | 確認先 |
|---|---|
| 相続税の評価や申告 | 税理士や税務署 |
| 預けている暗号資産の承継の手続き | 事業者の正式な窓口 |
| 自己管理のウォレットの引き継ぎ方 | ウォレットごとに個別に確認 |
| 財産の存在・保管先・確認窓口の一覧づくり | FP相談(鍵やパスワードそのものは聞かない) |
家族が鍵を見つけて復元できたとしても、それだけで自由に動かしたり売ったりしてよいとは限りません。相続した暗号資産を後で売るときの税金も、自分で判断せず、税務署や税理士に確かめましょう。
増やすことだけでなく、家族が見つけて引き継げるように準備しておくことも、資産管理の一部です。
よくある質問
暗号資産は、相続財産になりますか?
保有する暗号資産も相続財産となり、相続税の対象になり得ます。相続税がかかるかどうかは、ほかの財産や控除なども含めて判定されるため、評価や申告は税理士や税務署に確かめましょう。
復元フレーズを、家族のグループチャットで共有してもいいですか?
避けてください。復元フレーズは、資産を動かせる秘密情報です。家族に残す一覧には、暗号資産があることや預け先を書き、秘密情報とは分けて管理します。引き継ぎの方法は、個別に確かめましょう。
家族が本人のIDとパスワードでログインして、手続きしてもいいですか?
家族が勝手にログインすればよい、とは考えないでください。事業者に預けている暗号資産は、遺族が事業者の正式な窓口に問い合わせ、承継の方法を確かめます。
自分で管理しているウォレットの暗号資産は、家族が引き継げますか?
準備がないと、難しくなる場合があります。鍵や復旧の手段が失われると、暗号資産を移せなくなり、復旧できない場合があるためです。鍵をどう安全に引き継ぐかは、ウォレットによって方法が違うため、個別に確かめる必要があります。
※相続税の課税の有無は、ほかの財産や控除なども含めて判定されます。
※自己管理では復旧できない場合があります。引き継ぎの方法はウォレットや事業者によって異なるため、個別に確認してください。
※掲載している内容は、2026年10月16日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。法律や税制の改正は、施行日や適用が始まる年、対象が変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国税庁などの公的な案内と、利用する事業者でご確認ください。
※暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動します。事業者の経営の悪化、不正アクセス、詐欺などのリスクもあります。税金の扱いは取引の内容で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の暗号資産・事業者をおすすめするものではありません。あいマネのFP相談は、家計や目的別のお金、資産全体の偏りを整理する窓口です。秘密鍵・復元フレーズ・認証コード・パスワードは、相談フォームを含め、誰にも伝えないでください。

