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2026年、暗号資産の税金はもう一律20%?分離課税の適用時期
暗号資産(仮想通貨とも呼ばれます)の税金が一律20%になる。そんなニュースを見て、今年の利益もその計算でよいと思っていませんか? この記事では、税制改正で設けられた制度と適用が始まる時期の違い、2026年分の扱い、20%という数字の意味、対象が一部の取引に限られることを整理します。
2026年分の所得の税金を中心に説明しています。税制改正で設けられた分離課税と、その適用が始まる時期を分けて説明しています。2026年10月16日時点の制度にもとづく一般的な説明です。暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動し、買ったときより円での価値が下がることがあります。特定の暗号資産・事業者の売買をすすめるものではありません。
2026年分の一般的な個人取引の利益は、一律20%ではなく、原則として雑所得の総合課税で確認します。2026年度の税制改正で、対象を限った申告分離課税と損失の3年間の繰越しが設けられましたが、適用は、関連する金融商品取引法の改正法の主要な部分が施行される年の翌年1月1日以後の取引からです。その施行日は、2026年10月時点で決まっていません。
この記事のポイント
- 改正と適用開始は別
- 2026年分は一律20%ではない
- 対象資産・取引方法・年分を確認
目次
2026年分の暗号資産の税金は、原則として雑所得の総合課税
まず、2026年分の扱いです。2026年分の一般的な個人取引で生じた暗号資産の利益は、原則として雑所得に区分され、給与などほかの所得と合わせて税額を計算する総合課税で確認します。ニュースで見た20%を、2026年分の利益の計算にそのまま使わないようにしましょう。

税金が20%になったと聞いて、今年の利益もその計算でいいと思っていました。
円への売却だけでなく、決済や暗号資産同士の交換でも、利益の計算が必要になることがあります。2026年分の計算の考え方は円に戻していないときの税金の記事で取り上げています。事業所得などになる場合は、別の判断が必要です。
暗号資産の分離課税はいつから?改正と適用開始は別
2026年度の税制改正では、対象を限った申告分離課税(ほかの所得と分けて税額を計算し、申告して納める方法)と、損失を3年間繰り越せる制度が設けられました(2026年分の損失の扱いは暗号資産の損失と給与の記事へ)。ただし、制度ができたことと、適用が始まることは別です。
制度の創設
2026年度の税制改正で、対象を限った申告分離課税と、損失の3年間の繰越しが設けられた。
関連する法律の主要な部分の施行
関連する金融商品取引法の改正法のうち、主要な部分が施行される。施行日は2026年10月時点で未定。
施行された年の翌年から適用
施行される年の翌年1月1日以後の取引から、分離課税が適用される。
分離課税が何年分の取引から適用されるかは、主要な部分の施行日が決まって、はじめて分かります。2026年10月時点では、その施行日はまだ決まっていません。ニュースの見出しだけで、始まる年を決めつけないようにしましょう。
なお、2026年8月12日には、関連する法律のうち、無登録業への罰則の引上げなど一部の規定が先に施行されました(登録業者と法改正の記事)。これは主要な部分の施行とは別なので、分離課税の適用が始まる年の起算と混同しないようにしましょう。
報道の「20%」は付加税を含まない税率:実際の負担とは区別する
報道などで見る20%は、分離課税の税率で、復興特別所得税などの付加税(税額に上乗せされる税)は含まれていません。実際の負担は、適用されるときの付加税も含めて確かめる必要があります。
報道でいう20%(付加税を含まない税率)
- 分離課税の対象になる取引の税率
- 復興特別所得税などの付加税は含まない
- 2026年分の一般的な取引には当てはまらない
実際の負担
- 適用されるときの付加税を含めて考える
- 対象の取引かどうかでも扱いが変わる
- その年の公式の案内と専門家で確かめる
見出しの数字だけで、納める税額を決めないことが大切です。その年の公式の案内と、税務署や税理士などの専門家で確かめましょう。
分離課税の対象は一部:すべての暗号資産・取引が同じではない
分離課税が適用されるのは、対象が限られた一部の取引です。財務省の税制改正の大綱(政府が決めた改正の方針)でも、一定の事業者への一定の暗号資産の譲渡などに限って、ほかの所得と分けて課税するとされています。将来も、すべての銘柄や海外での取引、すべての報酬が同じ扱いになるとは限りません。
参議院の財政金融委員会の附帯決議(法律案の可決にあわせて、政府への要望などを示した決議)でも、規制や分離課税の対象が暗号資産取引の一部にとどまり、規制の及ばない取引が引き続き存在することについて、国民の理解を進めるよう求めています。分離課税の対象になることは、国が暗号資産への投資にお墨付きを与えるという意味ではありません。
税金の制度がどうなっても、暗号資産の価格は大きく変動し、買ったときより円での価値が下がることがあります。
ニュースを見たときの確認ポイント
- 2026年分の話か、適用が始まった後の年分の話かを分けた
- 持っている暗号資産と取引方法が、対象に入るか確かめた
- 海外での取引や報酬を、同じ扱いと決めつけていない
- 20%を、実際の負担と同じと考えていない
- 取引の資料と、納税用の現金を用意している

制度ができた年と、適用される年は別です。見出しの数字より先に、どの年分の話かを確かめましょう。
よくある質問
2026年分の暗号資産の利益にも、20%の分離課税が適用されますか?
2026年分の一般的な個人取引の利益は、20%の分離課税ではなく、原則として雑所得の総合課税で確認します。ニュースの20%をそのまま当てはめず、2026年分のルールで確かめましょう。
暗号資産の分離課税は、いつから始まりますか?
関連する金融商品取引法の改正法の主要な部分が施行される年の、翌年1月1日以後の取引からです。その施行日は2026年10月時点で決まっていないため、始まる年は公式の案内で確かめましょう。
分離課税になれば、税金は利益のちょうど20%ですか?
そうとは限りません。20%には復興特別所得税などの付加税が含まれていないため、実際の負担は、適用されるときの付加税を含めて考えます。対象にならない取引は、扱いも変わります。
すべての暗号資産の取引が、分離課税の対象になりますか?
対象は、限られた一部の取引です。すべての銘柄や海外での取引、報酬が同じ扱いになるとは限りません。持っている暗号資産と取引方法が対象に入るかを、適用される年の公式の案内で確かめましょう。
2026年8月12日の施行で、分離課税も始まったのですか?
始まっていません。8月12日に施行されたのは、無登録業への罰則の引上げなど一部の規定です。分離課税の適用が始まる年の起算とは、別に考えましょう。
※改正後も、分離課税の対象は限られています。対象となる資産・取引方法・適用年は、個別に照合が必要です。
※報道でいう20%は付加税を含まない税率で、適用されるときの付加税を含む実際の負担とは区別して説明しています。
※掲載している内容は、2026年10月16日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。法律や税制の改正は、施行日や適用が始まる年、対象が変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国税庁などの公的な案内と、利用する事業者でご確認ください。
※暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動します。事業者の経営の悪化、不正アクセス、詐欺などのリスクもあります。税金の扱いは取引の内容で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の暗号資産・事業者をおすすめするものではありません。あいマネのFP相談は、家計や目的別のお金、資産全体の偏りを整理する窓口です。秘密鍵・復元フレーズ・認証コード・パスワードは、相談フォームを含め、誰にも伝えないでください。
