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暗号資産の損失で、給与の税金が戻る?雑所得の損失と年分の区別

暗号資産(仮想通貨とも呼ばれます)で損をしてしまった。確定申告をすれば、給料から引かれた税金が少しは戻ってくるのでは? そう期待していませんか? この記事では、2026年分で雑所得となる一般的な取引の損失の扱い、含み損と確定した損失の違い、年をまたぐときの年分、新しい繰越しの制度の確かめ方を整理します。

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つながった3つのブロックの上に浮かぶコインと、鍵と円のコインの3Dイラスト

2026年分の所得の税金を中心に説明しています。2026年10月16日時点の制度にもとづく一般的な説明です。暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動し、買ったときより円での価値が下がることがあります。特定の暗号資産・事業者の売買をすすめるものではありません。

結論

2026年分で雑所得となる一般的な個人取引では、暗号資産の損失を給与所得から差し引けないため、損失を理由に給与の税金が戻ることにはなりません。値下がりしているだけの含み損と、売却などで確定した損失も区別します。年末に利益を確定し、翌年に値下がりしても、前年の税金が自動的に消えるわけではありません。

この記事のポイント

  1. 雑所得の損失は給与と相殺できない
  2. 含み損・確定した損失・年分を区別
  3. 損失繰越の改正は適用時期を確認
目次
  1. 暗号資産の損失は給与所得から差し引けない:2026年分の雑所得
  2. 含み損と確定した損失の違い:同じ年の取引をまとめて確認
  3. 年末に利益を確定、翌年に値下がりしたら?年分の区別
  4. 暗号資産の損失の繰越しは?新しい制度の適用時期と対象
  5. 損をした年も取引履歴を消さない:暗号資産の記録のそろえ方
  6. よくある質問

暗号資産の損失は給与所得から差し引けない:2026年分の雑所得

会社員の方が暗号資産で損をしても、2026年分で雑所得となる一般的な個人取引では、その損失を給与所得から差し引くことはできません。国税庁のFAQでも、雑所得の計算で生じた損失は、給与所得などほかの所得から差し引けないと説明されています。

よくある疑問

暗号資産で損をしたら、確定申告で給料の税金が戻ってくると思っていました。

給与所得

  • 会社の給料などの所得
  • 暗号資産の損失は差し引けない
  • 損失を理由に、給料の税金は減らない

暗号資産の雑所得(2026年分の一般的な取引)

  • 同じ年の取引を集計して損益を出す
  • 集計の結果が損失でも、給与所得には回せない
  • 事業所得などになる場合は扱いが異なる

1年分の暗号資産の取引をまとめて損益を出すことは、雑所得の中での計算です。一方、その結果の損失を給与所得から差し引くことは、所得の種類をまたぐ差し引き(損益通算)にあたり、2026年分の雑所得の損失ではできません。

含み損と確定した損失の違い:同じ年の取引をまとめて確認

値下がりして、画面の評価額が買ったときの金額を下回っている分が、含み損です。まだ売却などをしていなければ、損失は確定していません。暗号資産は価格が大きく変動するため、買ったときより円での価値が下がることがあり、含み損の額も日々変わります。

同じ年の取引を集計するときは、1つのサービスの画面だけで判断しないようにしましょう。ほかの取引先での売買や、暗号資産同士の交換も含めて確かめます。交換でも利益の計算が必要になる場合があることは、円に戻していないときの税金の記事で説明しています。

ポイント

1つのサービスの画面に出る損益は、そのサービスの中だけの数字。1年分は、すべての取引先と交換を合わせて確かめます。

年末に利益を確定、翌年に値下がりしたら?年分の区別

所得税は、1月から12月までの1年ごとに「年分」として計算します。たとえば12月に利益を確定し、翌年1月に値下がりして損失が出たとしても、その損失で前年の税金が自動的に消えるわけではありません。

  1. 12月:利益を確定

    売却などで確定した利益は、その年の分として集計する。

  2. 翌年1月:値下がり

    翌年に確定した損失は、翌年の分の取引として扱う。

  3. 前年の税金は自動的には消えない

    翌年の損失によって、前年の利益にかかる税金がなくなるわけではない。

年をまたぐ取引は、どの年の分かを取引日で分けて記録しておきましょう。利益を確定した年は、その後に値下がりしても、納税用の現金を残しておくことが大切です。

FPのひとこと

損益は年ごとに区切って考えます。前の年の利益の税金に備えるお金は、値下がりしても別にしておきましょう。

暗号資産の損失の繰越しは?新しい制度の適用時期と対象

新しい損失の繰越しの制度ができた、というニュースを見た方もいるでしょう。2026年度の税制改正で、分離課税の対象となる取引の損失を3年間繰り越せる制度が設けられましたが、まだ適用は始まっていません。適用が始まる年や対象となる取引は、分離課税の適用時期の記事で確かめてください。

上場株式などの損失には、条件を満たせば配当などと損益通算したり、繰り越したりできる場合があります(株の損失と確定申告の記事)。けれども、株式やFXの損失の繰越しの仕組みを、暗号資産にそのまま当てはめることはできません。

ポイント

新しい繰越しのニュースを、2026年分の損失にそのまま当てはめない。適用が始まる年と、対象の取引を確かめましょう。

損をした年も取引履歴を消さない:暗号資産の記録のそろえ方

損をしたから申告は関係ない、と取引履歴を消してしまうのは避けましょう。ほかの取引先で利益が出ていたり、交換で利益が生じていたりすることもあります。1年分の記録がそろっていれば、税務署や税理士に相談するときも、状況を伝えやすくなります。

損失が出た年の記録チェック

  • 使っているすべての取引先の取引履歴を保存した
  • 暗号資産同士の交換も記録に入れた
  • 含み損と、売却などで確定した損失を分けた
  • 取引日で、どの年の分かを分けた
  • 迷う点を書き出し、税務署や税理士に相談する準備をした

よくある質問

暗号資産の損失を、給与所得と相殺できますか?

2026年分で雑所得となる一般的な個人取引では、できません。雑所得の計算で生じた損失は、給与所得などほかの所得から差し引けないためです。事業所得などの別の区分になる場合は、取扱いが異なります。

含み損がある暗号資産も、損失として申告に使えますか?

値下がりしているだけの含み損は、売却などで確定した損失とは区別して考えます。まだ売却などをしていなければ、損失は確定していません。1年分の取引をまとめて確かめましょう。

翌年に値下がりして損をしたら、前の年の税金は減りますか?

翌年の損失で、前年の利益にかかる税金が自動的に消えるわけではありません。税金は年分ごとに考えるため、利益を確定した年は、値下がりしても納税用の現金を残しておくことが大切です。

暗号資産の損失は、翌年以降に繰り越せますか?

2026年度の税制改正で、分離課税の対象となる取引の損失を3年間繰り越す制度が設けられましたが、まだ適用は始まっていません。2026年分の損失にそのまま当てはめず、適用時期と対象を税務署や税理士に確かめましょう。

※2026年分で雑所得となる一般的な個人取引の例です。事業所得などの別の区分になる場合は、取扱いが異なります。

※改正後の損失の繰越しには、適用が始まる時期と対象の取引などの条件があります。株式やFXの損失の繰越しの仕組みは、暗号資産にそのまま当てはまりません。

※掲載している内容は、2026年10月16日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。法律や税制の改正は、施行日や適用が始まる年、対象が変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国税庁などの公的な案内と、利用する事業者でご確認ください。

※暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動します。事業者の経営の悪化、不正アクセス、詐欺などのリスクもあります。税金の扱いは取引の内容で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。

※特定の暗号資産・事業者をおすすめするものではありません。あいマネのFP相談は、家計や目的別のお金、資産全体の偏りを整理する窓口です。秘密鍵・復元フレーズ・認証コード・パスワードは、相談フォームを含め、誰にも伝えないでください。

参考にした資料

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