暮らし・相続・生前贈与
「うちは相続税がかからない」なら、相続の準備はいらない?
「うちは相続税がかからないから、相続の準備は関係ない」。そう考えていませんか? 税金がかかるかどうかと、財産を家族に引き継ぐ手続きは別の話です。この記事では、税額が出ない場合にも確かめておきたいことと、財産の一覧の作り方、相談先の分け方を整理します。
2026年10月2日時点の制度にもとづく一般的な説明です。税額・申告・登記・法律上の扱いは、個別の事情で変わります。具体的な判断は、税務署・法務局などの公的窓口や、税理士・司法書士・弁護士などの専門家に確かめましょう。
相続税がかからない見込みでも、相続の準備がいらないとは限りません。税金と、財産を引き継ぐ手続きは別の話です。税額が出ない場合でも、誰が何を受け取るか、預金や不動産がどこにあるかを確かめる必要があります。まずは財産と借入、契約先、書類の保管場所を書き出しましょう。
この記事のポイント
- 税金と引継ぎの準備は別
- 財産・借入・保管場所を一覧に
- 専門の手続きは適切な窓口へ
目次
相続税がかからなくても、相続の準備はいる?
相続税には基礎控除(相続税を計算するときに、遺産の額から差し引ける金額)があり、財産の額などによっては税額が出ないこともあります。そのため、「うちは関係ない」と考える人もいるかもしれません。
でも、税金がかかるかどうかと、財産を引き継ぐ手続きは別の話です。税額が出ない場合でも、誰が何を受け取るか、預金や不動産がどこにあるかを確かめる必要があります。
税金の話
- 相続税の税額が出るか
- 申告が必要か
- 確認先は税理士や税務署
引き継ぐ準備の話
- 誰が何を受け取るか
- 預金や不動産がどこにあるか
- 家族の希望をどう整理するか

相続税がかからないなら、何も準備しなくていいと思っていました。
※税額が出ないように見えても、申告が必要かどうかは個別の条件によって変わります。「税額ゼロなら申告もいらない」と自分で決めず、税務署や税理士に確かめましょう。
財産が自宅中心なら、家族の希望の整理が課題に
たとえば、財産のほとんどが自宅という場合を考えてみましょう。住み続ける人と、ほかの相続人の希望をどう整理するかが、課題になることがあります。家は、預金のように簡単には分けられないためです。
これは、相続税がかかるかどうかとは関係なく起こりうることです。ただし、家族の希望だけで法的な権利や手続きが決まるわけではなく、具体的な分け方は弁護士等に確かめる必要があります。自宅が中心の財産の考え方は財産が自宅中心のときの記事で解説します。
相続の準備は何から?財産・借入・保管場所を一覧に
準備の第一歩は、財産と借入、契約先、書類の保管場所を書き出すことです。まずは、何が、どこにあるかを一覧にすることから始めましょう。借入も一緒に書き出しておくと、財産の全体像がつかみやすくなります。
一覧に書き出しておきたいもの
- 預金や不動産など、財産がどこにあるか
- ローンなど、借りているお金
- 取引している金融機関や、保険などの契約先
- 通帳や証書、不動産の書類などの保管場所
一覧があると、誰が何を受け取るかを話し合うときの材料にもなります。金額や分け方を決める前に、まず全体を見えるようにしておくことが大切です。
家族に伝えるときは、本人の意思とプライバシーに配慮
一覧を家族に伝えるときは、本人の意思とプライバシーにも配慮します。財産のことは、本人にとって、あまり人に知られたくない情報である場合もあります。何を、いつ、誰に伝えるかは、本人の意思を尊重して決めましょう。
暗証番号やネット銀行のパスワードを、家族と共有する一覧にそのまま書くのは避けましょう。親の契約先を確かめるときの注意点は親の口座や保険の記事で解説します。

書き出すことと、家族に伝えることは別のステップです。まず一覧を作り、伝える範囲は本人の意思を大切にして決めましょう。
相続の相談先は?法律・登記・税金は専門家へ
相続の準備には、専門の資格を持つ人が担う手続きもあります。相談したい内容に合わせて、相談先を分けましょう。
| 相談したいこと | 相談先 |
|---|---|
| 具体的な分け方の法律相談 | 弁護士等 |
| 登記の手続き | 司法書士等 |
| 税額や申告 | 税理士や税務署 |
| 残す資金と自分の生活費の整理 | FP相談 |
FP相談は、家族に残す資金と、自分の生活費を整理する入口にできます。家族のことを考えるあまり、自分の暮らしに必要なお金まで減らしていないかも確かめましょう(自分の老後資金を確かめる記事)。
相続の準備は、税金だけで考えないことが大切です。財産の一覧と家族の希望、専門家への確認を組み合わせて進めましょう。
よくある質問
相続税がかからなければ、相続の準備はしなくていいですか?
そうとは限りません。税金と、財産を引き継ぐ手続きは別の話です。税額が出ない場合でも、誰が何を受け取るか、預金や不動産がどこにあるかを確かめる必要があります。
相続税の税額が出なければ、申告もしなくていいですか?
申告が必要かどうかは、財産の内容などの個別の条件によって変わるため、税額だけでは判断できません。自分で決めず、税務署や税理士に確かめましょう。
相続の準備は、何から始めればいいですか?
まずは、財産と借入、契約先、書類の保管場所を書き出しましょう。一覧を家族に伝えるときは、本人の意思とプライバシーにも配慮します。
相続のことは、どこに相談すればいいですか?
具体的な分け方の法律相談は弁護士等、登記は司法書士等、税額や申告は税理士や税務署が相談先です。FP相談は、残す資金と自分の生活費を整理する入口として使えます。
※課税や申告が必要かどうかは、財産の内容や家族の状況など、個別の条件によって異なります。
※財産が自宅中心の場合などの例は、一般的な説明のためのものです。
※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※税金・登記・法律などの個別の判断や手続きは、税理士・司法書士・弁護士などの専門家や公的窓口にご確認ください。あいマネのFP相談は、家計や希望、課題を整理する窓口です。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

