税金・寄附の注意点と制度の改正
ふるさと納税の193万円上限は寄附額の上限?2027年寄附分からの見直し
「ふるさと納税は、これから193万円までしか寄附できなくなる」。そんな話を見かけて、気になった方もいるかもしれません。193万円は、寄附額そのものの上限ではありません。この記事では、2027年の寄附分から住民税の特例控除に加わる定額の上限について、2026年の寄附と分けて整理します。
2027年寄附・2028年度住民税から。2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。控除の額や申告の要否は、収入の種類・家族・ほかの控除などで変わります。具体的な判断は、税務署や税理士、お住まいの市区町村に確かめましょう。
193万円は、寄附額の上限ではありません。2027年の寄附分から、原則として2028年度の住民税で使う特例控除額に加わる定額の上限で、道府県民税と市区町村民税等の合計です。従来の所得割額の20%という上限もあり、低い方が基準になります。全員が193万円分の控除を受けられる、という意味でもありません。
この記事のポイント
- 2027年の寄附分からの見直し
- 193万円は住民税の特例控除の定額上限
- 従来の20%の上限と、低い方が基準
目次
ふるさと納税の193万円上限とは?寄附額の上限ではない
2027年の寄附分から、ふるさと納税の控除に193万円という上限が加わります。といっても、193万円を超える寄附ができなくなる、という意味ではありません。上限がかかるのは、寄附額ではなく、住民税の特例控除の額です。

193万円までしか寄附できなくなるのかと思っていました。控除の上限なんですね。
住民税で受けるふるさと納税の控除には、基本控除(基本分)や特例控除(特例分)があります。193万円は、このうち特例控除に加わる定額の上限です。所得税の控除や、住民税の基本控除とは別の上限です。
193万円は「寄附額の上限」ではなく、住民税の「特例控除の上限」です。
ふるさと納税では、自治体が寄附を集めるときの費用についての基準も見直されていますが、寄附する人の控除の上限とは別の改正です(募集費用の基準の見直し)。
所得割額の20%の上限と193万円、低い方が基準に
特例控除には、もともと「住民税の所得割額の20%まで」という上限があります。所得割額とは、住民税のうち、所得に応じて計算される部分です。2027年の寄附分からは、この20%の上限に、193万円という定額の上限が加わります。
2つの上限は、比べて低い方が基準になります。所得割額の20%の方が低い人は、これまでどおり20%の上限が基準です。193万円の上限が基準になるのは、所得割額の20%が193万円を上回る場合です。
所得割額の20%の上限
- もともとある上限
- 所得割額によって人ごとに変わる
- 2026年の寄附も、この上限で考える
193万円の定額の上限
- 2027年の寄附分から加わる
- 道府県民税と市区町村民税等の合計
- 税目ごとの内訳は指定都市等で異なる
また、193万円は控除の上限です。193万円分の控除を受けられる、という意味ではありません。実際に控除される額は、寄附額や所得、ほかの控除などによって変わります。
2026年の寄附と2027年の寄附は、分けて確認する
この見直しは、2027年の寄附分から、原則として2028年度の住民税に適用されます。2026年の寄附(原則2027年度の住民税)は、193万円の定額の上限の対象ではありません。「2026年の寄附から適用される」と考えないようにしましょう。
| 寄附した年 | 控除に使う住民税 | 特例控除の上限 |
|---|---|---|
| 2026年 | 原則2027年度分 | 所得割額の20% |
| 2027年 | 原則2028年度分 | 所得割額の20%と193万円の低い方 |
高額の寄附を考えている方は、2026年中の寄附と2027年の寄附を分けて、それぞれの年の計算を確かめましょう。年末の寄附がどちらの年の寄附になるかは、申込日だけでなく決済や入金の日も関係します(年末の寄附の注意点)。

2026年と2027年の寄附では、特例控除の上限の決まり方が違います。計算は年ごとに分けて考えましょう。
高額の寄附の前に、年収以外の条件と手元資金も確認
所得割額は、年収だけでは決まりません。給与以外の所得や、ほかの控除も関係します。年収だけで「自分は対象外」と決めつけず、自分の所得や控除をもとに考えることが大切です。年収が同じでも寄附の上限の目安が同じとは限らない理由は、年収と上限の目安の関係の記事で取り上げます。
試算するときは、2027年の寄附分からの見直しを反映した、最新の制度で計算しましょう。税額だけでなく、寄附するときに先に支払うお金が、手元資金や今後の支払予定に無理のない額かも確かめておきたいところです。
高額の寄附を考えるときのチェック
- 寄附が2026年分か、2027年分かを分けた
- 2027年分は、20%と193万円の低い方で考えた
- 給与以外の所得や、ほかの控除も確かめた
- 最新の制度を反映した方法で試算した
- 寄附の支払いに、手元資金の無理がない
- 具体的な控除の額は、市区町村や税務署などで確かめた
よくある質問
ふるさと納税は、193万円までしか寄附できなくなるのですか?
いいえ。193万円は寄附額の上限ではなく、住民税の特例控除に加わる定額の上限です。2027年の寄附分から(原則2028年度の住民税から)、従来の所得割額の20%の上限と、低い方が基準になります。
193万円の上限は、2026年の寄附にも適用されますか?
いいえ。この定額の上限は、2027年の寄附分から(原則2028年度の住民税から)です。2026年の寄附(原則2027年度の住民税)は、従来の所得割額の20%の上限で考えます。計算は年ごとに分けて確かめましょう。
193万円の上限は、年収がいくら以上の人に関係しますか?
年収だけでは決まりません。基準は住民税の所得割額の20%と193万円の低い方で、所得割額には給与以外の所得やほかの控除も関係します。年収だけで対象外と決めつけず、最新の制度で試算しましょう。
上限が193万円なら、193万円分の控除を受けられますか?
そうとは限りません。193万円は控除の上限で、その額の控除を受けられるという意味ではありません。実際に控除される額は、寄附額や所得、ほかの控除などで変わります。
※原則2028年度分の住民税から適用されます。道府県民税と市区町村民税等の税目ごとの内訳は、指定都市等で異なります。
※193万円は住民税の特例控除の定額の上限で、寄附額の上限ではありません。所得税の控除や住民税の基本控除とは別の上限です。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。確定申告は2026年分の所得税(原則2027年に申告)、ふるさと納税は2026年の寄附(原則2027年度の住民税)を中心に説明しています。制度は改正されることがあります。
※税額の計算や申告の判断など、個別の税務相談は税務署や税理士にご確認ください。あいマネのFP相談は、家計や資料、希望を整理する窓口です。
※特定の金融商品や、ふるさと納税の寄附先・返礼品・仲介サイトをおすすめするものではありません。
