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取引手数料ゼロでも、お金が減る?暗号資産のスプレッドとは
「取引手数料無料」と書かれていれば、買ってすぐ売っても、払った金額がそのまま戻ってくる。そう考えていませんか? 暗号資産(仮想通貨とも呼ばれます)の売買では、手数料とは別に、買う価格と売る価格に差があります。この記事では、その差を仮の数字で確かめ、販売所と取引所の違い、サービスによってかかる送金・出金の手数料も含めた比べ方を整理します。
2026年10月16日時点の制度にもとづく一般的な説明です。暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動し、買ったときより円での価値が下がることがあります。特定の暗号資産・事業者の売買をすすめるものではありません。
同じ金額が戻るとは限りません。暗号資産には、買う価格と売る価格の差(スプレッド)があるからです。仮に買値が100円、同じ時点の売値が95円なら、買ってすぐ売ると1単位あたり5円の差が出ます。価格差は常に一定ではありません。比べるのは「無料」の文字ではなく、同じ数量を買い、売り、円で受け取るまでの条件です。
この記事のポイント
- 手数料ゼロでも価格差はある
- 仮定:買値100円・売値95円の例
- 買う・売る・出金まで比べる
目次
取引手数料が無料でも、暗号資産には買値と売値の差がある
暗号資産の売買で「取引手数料無料」と表示されていても、買ってすぐ売れば同じ金額が戻る、という意味とは限りません。暗号資産には、買うときの価格(買値)と売るときの価格(売値)があり、同じ時点でも2つの価格には差があります。この差をスプレッドと呼びます。
- 買うときの価格(買値)
- 100円
- 同じ時点で売るときの価格(売値)
- 95円
- 買ってすぐ売ったときの差
- 95円 − 100円 = −5円
※説明用の仮定です。価格差は常に一定ではなく、取引の手数料などは含めていません。

手数料が無料なら、買ってすぐ売れば同じ金額が戻ってくると思っていました。
手数料の欄が0円でも、売値が買値より低ければ、その差の分だけ受け取る円は少なくなります。相場が動かないうちにすぐ売っても、この差は生じます。買う数量が多いほど、差の金額も大きくなります。
暗号資産の販売所と取引所の違い:売買の相手と仕組み
暗号資産の売買の方式には、たとえば「販売所」と「取引所」と呼ばれるものがあります。販売所は、利用者が事業者(暗号資産交換業者)との間で売買する方式です。取引所は、事業者が利用者どうしの注文を突き合わせ、売買を仲立ちする方式です。
販売所
- 売買の相手は事業者
- 同じ時点の買値と売値の差を確かめる
- 仕組みや費用は事業者ごとに異なる
取引所
- 利用者どうしの注文を突き合わせる
- 事業者は売買を仲立ちする
- 希望の価格で、いつでも売買できるとは限らない
取引の仕組みが違えば、費用のかかり方も異なります。ただし、取引所を使えば費用がいちばん少なくなる、とは限りません。取引所でも、注文の状況によっては、希望する価格や数量で売買できないことがあります。
送金・出金の手数料や、保有に伴う費用も確かめる
確かめたいのは、買うときと売るときの価格差だけではありません。サービスによっては、暗号資産を送るときや、円を引き出すときに手数料がかかる場合があります。保有に伴う費用があるサービスもあります。どの場面で何がかかるかは、事業者ごとに確かめましょう。
買う
買値と売値の差と、取引の手数料を確かめる。
持つ・送る
保有に伴う費用や、送金の手数料があるかを確かめる。
売る
売るときの価格と、希望の価格で売れるかを確かめる。
円で受け取る
出金に手数料がかかるかも含めて、手元に残る円を確かめる。
「無料」が何を指すのかを場面ごとに分けて読む考え方は、投資信託の費用にも通じます。購入時・保有中・換金時に分けた見方は、投資信託の費用の記事で取り上げています。
暗号資産の手数料の比べ方:円で受け取るまでの条件で
サービスを比べるときは、広告の「無料」という文字だけを見ないようにしましょう。その「無料」がどの費用を指しているのかを確かめ、ほかにかかるものも並べます。比べる単位は、同じ数量を買い、売り、円で受け取るまでの条件です。
比べる前のチェック
- 「無料」が、どの費用のことか確かめた
- 同じ時点の買値と売値の差を見た
- 販売所か取引所か、取引の方式を確かめた
- 送金・出金の手数料や、保有に伴う費用の有無を確かめた
- 同じ数量を買って売り、円で受け取るまでで比べた
費用を理解できないまま、売買を繰り返さないことも大切です。売買のたびに価格差や手数料の分が生じる場合があり、回数が増えるほど積み重なります。また、暗号資産は価格が大きく変動するため、費用とは別に、値動きで買ったときより円での価値が下がることもあります。
利用する事業者が登録を受けているかの確かめ方は、金融庁の登録の記事で説明しています。

見るのは「無料」の文字より、買って売って円で受け取ったときに、手元にいくら残るかです。
よくある質問
暗号資産の取引手数料が無料なら、費用はかかりませんか?
取引手数料が無料でも、買う価格と売る価格の差(スプレッド)があります。サービスによっては、送金や出金の手数料、保有に伴う費用がかかる場合もあります。「無料」が何を指すのかを確かめましょう。
暗号資産のスプレッドとは何ですか?
同じ時点の、買う価格と売る価格の差です。仮に買値100円・売値95円なら、買ってすぐ売ると1単位あたり5円の差になります。差の大きさは常に一定ではなく、事業者・銘柄・相場などによって異なります。
暗号資産の販売所と取引所は、どちらが安いですか?
一概には言えません。販売所は事業者との間で売買し、取引所は利用者どうしの注文を突き合わせる方式で、仕組みや費用が異なります。取引所でも、いつでも希望の価格で売買できるとは限りません。
暗号資産の手数料は、何をそろえて比べればいいですか?
同じ数量を買い、売り、円で受け取るまでの条件で比べます。買値と売値の差、取引の手数料、送金・出金の手数料、保有に伴う費用を並べ、手元に残る円で確かめましょう。条件は事業者ごとに確認が必要です。
※価格・差額は説明用の仮定です。取引方式、スプレッド、各種の手数料は、事業者・銘柄・相場などによって異なります。
※掲載している内容は、2026年10月16日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。法律や税制の改正は、施行日や適用が始まる年、対象が変わることがあります。最新の内容は、金融庁・国税庁などの公的な案内と、利用する事業者でご確認ください。
※暗号資産は法定通貨ではなく、価格が大きく変動します。事業者の経営の悪化、不正アクセス、詐欺などのリスクもあります。税金の扱いは取引の内容で変わります。個別の税務判断は、税務署や税理士にご確認ください。
※特定の暗号資産・事業者をおすすめするものではありません。あいマネのFP相談は、家計や目的別のお金、資産全体の偏りを整理する窓口です。秘密鍵・復元フレーズ・認証コード・パスワードは、相談フォームを含め、誰にも伝えないでください。
