FP相談・住宅ローン相談・保険相談オンライン/対面(立川)

保険・個人年金保険

個人年金保険の返戻率120%なら、年利20%?

「返戻率120%」と書かれた年金保険。毎年20%ずつ増えるように見えるかもしれません。でも、返戻率と年あたりの利回りは別の数字です。この記事では、返戻率の計算を仮の数字で確かめ、何年かけて払い、いつから受け取るかで意味が変わる理由と、比べるときのポイントを整理します。

更新 監修 要確認:監修するFP約4分で読めます

年金と書かれたカレンダーとコインの3Dイラスト

この記事は、保険の一般的な仕組みを説明するもので、特定の保険商品の勧誘を目的とするものではありません。要確認:募集文書の管理番号

結論

返戻率120%は、年利20%という意味ではありません。返戻率は、年金などの受取総額を、払込保険料の総額で割った割合です。仮に合計300万円を払い、合計360万円を受け取るなら120%です。ただし、何年かけて払い、いつから何年に分けて受け取るかで、運用としての意味は変わります。

この記事のポイント

  1. 300万円→総額360万円なら返戻率120%
  2. 何年かけて払い、受け取るかも重要
  3. 返戻率と年利は別の数字
目次
  1. 返戻率とは:受取総額÷払込保険料の総額
  2. 返戻率と年利の違い:何年かけて払い、受け取るか
  3. 返戻率・年あたりの利回り・税引後の手取りは別
  4. 個人年金保険の返戻率を比べるときのチェック
  5. よくある質問

返戻率とは:受取総額÷払込保険料の総額

ここでいう返戻率は、年金などの受取総額を、払込保険料の総額で割った割合です。払った合計に対して、受け取る合計が何%にあたるかを表します。

仮に合計300万円を払い、合計360万円を受け取るなら、360万円÷300万円で、返戻率は120%です。下の計算で、金額を変えて確かめてみましょう。

自分の数字で計算してみる

万円
万円

この計算には、何年かけて払ったか、いつから何年に分けて受け取ったかという期間が入っていません。受取総額と払込総額の差は60万円(360万円−300万円)です。でも、それが1年で生まれた差なのか、長い年月をかけた結果なのかは、返戻率だけでは分かりません。

よくある疑問

120%と書いてあると、毎年20%ずつ増えるのかと思っていました。

返戻率と年利の違い:何年かけて払い、受け取るか

返戻率が同じ120%でも、何年かけて払い、いつから何年に分けて受け取るかで、運用としての意味は変わります。払ったお金を置いておく期間が変わるためです。

たとえば、一時払いの300万円と、毎月少しずつ払った300万円では、お金を置く期間も同じではありません。受け取りを始める時期が同じなら、一時払いは最初から300万円全体を置いておくことになります。毎月払いでは、後から払ったお金ほど、置く期間が短くなります。

一時払いで300万円

  • 最初に300万円をまとめて払う
  • 300万円全体を、受け取りが始まるまで置いておく
  • 受け取りを始める時期を確かめる

毎月払って合計300万円

  • 何年もかけて、少しずつ払う
  • 後から払った分ほど、置く期間が短い
  • 払い終える時期と、受け取りを始める時期を確かめる

また、この例の360万円は、何年かに分けて受け取る年金を合計した金額です。一度にまとめて受け取れる金額という意味ではありません。払い方と受け取り始める時期の関係は、一時払いと受取開始の時期についての記事で解説します。

返戻率・年あたりの利回り・税引後の手取りは別

返戻率、年あたりの利回り、税引後の手取り。この3つを同じ数字だと思わないようにしましょう。それぞれ、表しているものが違います。

返戻率の120%から、年あたりの利回りや手取りを、そのまま読み取ることはできません。
数字表すもの注意したい点
返戻率受取総額÷払込保険料の総額払う期間・受け取る期間は入っていない
年あたりの利回り1年あたりの増え方の割合払う時期と受け取る時期で変わる
税引後の手取り税金を引いた後に受け取る金額契約や受取方法に応じて税金が関係する

さらに、その受取総額が保証される金額なのか、配当などを含む見込みなのかも確認が必要です。見込みの金額は、保証された金額とは分けて考えます。

返戻率などの指標は、商品によって定義が違うことがあるため、脚注を確認しましょう。費用がどこまで反映されているかも、商品ごとに確かめる必要があります。受け取り方と税金の関係は、年金受取と一括受取の税金についての記事で解説します。

FPのひとこと

返戻率は入口の数字です。支払日と受取日を並べて、保証か見込みかまで確かめましょう。

個人年金保険の返戻率を比べるときのチェック

比べるなら、受取総額だけでなく、支払日と受取日を並べることが大切です。いつ、いくら払い、いつ、いくら受け取るのかを、同じ時間軸の上に書き出してみましょう。書き出すと、お金を置く期間の長さや、受け取りが終わる時期も見えてきます。

返戻率を見るときのチェック

  • 何年かけて払うかを確かめた
  • いつから、何年に分けて受け取るかを確かめた
  • 受取総額が保証か、配当などを含む見込みかを確かめた
  • 費用がどこまで反映されているかを確かめた
  • 返戻率の定義を脚注で確かめた
  • 税引後の手取りを、別の数字として確かめた

学資保険を返戻率で比べるときの注意点は、学資保険の選び方の記事で解説しています。

よくある質問

返戻率120%は、年利20%という意味ですか?

いいえ。返戻率は、年金などの受取総額を払込保険料の総額で割った割合で、何年かけて払い、いつから受け取るかは含まれていません。年あたりの利回りとは別の数字です。

返戻率はどうやって計算しますか?

受取総額を、払込保険料の総額で割って計算します。仮に合計300万円を払い、合計360万円を受け取るなら、360万円÷300万円で120%です。商品によって定義が違う場合があるため、脚注も確認しましょう。

一時払いと月払いで返戻率が同じなら、同じ意味ですか?

同じとは限りません。一時払いの300万円と、毎月少しずつ払った300万円では、お金を置く期間が違います。支払日と受取日を並べて比べましょう。

受取総額の360万円は、まとめて受け取れる金額ですか?

いいえ。この例の360万円は、何年かに分けて受け取る年金を合計した仮の金額です。一度にまとめて受け取れる金額という意味ではありません。

返戻率の受取総額は、保証された金額ですか?

保証される金額なのか、配当などを含む見込みなのかは、商品によって異なります。保証と見込みの区分や、費用の反映範囲を、商品ごとに確かめましょう。

※金額・割合は仮定で、税金等は省略しています。

※年金総額の保証・見込の区分や、費用の反映範囲は商品で確認が必要です。返戻率などの指標の定義は商品によって違うため、脚注を確認してください。

※この記事は一般的な仕組みの説明で、特定の商品をすすめるものではありません。

※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。

※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

※保険の一般的な仕組みの説明です。保険商品の内容は、各保険会社の資料(パンフレット・契約概要・注意喚起情報など)でご確認ください。

参考にした資料

シミュレーション保険相談