保険・円建て終身保険
円建て終身保険なのに、金利上昇で解約金が減る?
「円建ての保険なら、途中でやめても安心」。そう考えていませんか? 実は、円建てでも、市場金利が解約返戻金(途中で解約したときに戻るお金)に影響する商品があります。この記事では、市場価格調整(MVA)の仕組みと、途中で解約する前に確かめたいポイントを整理します。
この記事は、保険の一般的な仕組みを説明するもので、特定の保険商品の勧誘を目的とするものではありません。要確認:募集文書の管理番号
円建てでも、市場価格調整(MVA)を使うタイプの商品では、市場金利が解約返戻金に影響し、一般に金利の上昇は解約金を減らす方向に働きます。ただし、すべての円建て終身保険にこの仕組みがあるわけではありません。市場価格調整の有無、解約控除、使いたい時点の受取見込額を確かめましょう。
この記事のポイント
- 円建てでもMVAがある商品がある
- 金利上昇が解約金に影響する場合
- 為替リスクなし≠途中解約の元本保証
目次
円建て終身保険でも市場価格調整(MVA)がある商品
円建ての保険は、保険料や保険金などを円で払い、円で受け取る保険です。外貨建ての保険とは違い、為替(円と外国のお金を交換するときのレート)の影響はありません。
そのため、「円建てなら途中でやめても安心」と思われがちです。でも、円建てでも、市場金利が解約返戻金に影響する商品があります。それが、市場価格調整、いわゆるMVAを使うタイプです。

円建てなら為替の心配がないので、いつやめても払ったお金は戻ると思っていました。
市場価格調整は、外貨建ての保険だけの話ではありません。ただし、すべての円建て終身保険に、この仕組みがあるわけでもありません。同じ「円建て」でも、途中で解約したときの扱いは商品によって違うため、自分の契約に市場価格調整があるかを確かめることが出発点です。
外貨建ての保険を解約するときの市場価格調整の考え方は、円安と外貨建て保険の解約についての記事で解説しています。
金利上昇で解約金が減る仕組み:市場価格調整とは
市場価格調整は、保険会社が運用する債券などの価格の変化を、解約金に反映する仕組みです。一般に、金利の上昇は解約金を減らす方向に働きます。
市場金利が上がると、すでにある債券の価格は、下がる方向に動くのが基本です。その理由は、金利が上がると債券の価格が下がる理由の記事で解説します。市場価格調整がある商品では、こうした価格の変化が、解約したときの金額に反映されるのです。
市場金利が上がる
世の中の金利が、上がる方向に動きます。
債券などの価格が下がる方向に
保険会社が運用する債券などの価格は、一般に下がる方向に動きます。
解約金に反映される
市場価格調整がある商品では、その変化が解約金に反映され、解約金を減らす方向に働きます。
なお、ここでいう金利は、世の中の市場金利の動きのことです。契約の積立利率(積立金などに適用する利率)や、契約者の利回りを表す数字ではありません。
※市場価格調整がある商品に限った説明です。具体的な計算、調整の対象、解約控除の有無は、商品ごとに異なります。
為替リスクがないことと、払った額を割らないことは別
円建てなら、為替の影響はありません。でも、それは、どの時点で解約しても払った額を割らない、という意味ではありません。為替の影響がないことと、途中解約で払った額を割らないことは別です。
「円建て」で分かること
- 保険料や保険金などを円で払い、円で受け取る
- 為替の影響を受けない
「円建て」だけでは分からないこと
- 市場価格調整(MVA)があるか
- 解約控除(解約するときに差し引かれるお金)があるか
- 使いたい時点で、いくら受け取れる見込みか
市場価格調整がある商品では、金利の動きによって、解約金が減る場合があります。解約控除がある場合は、その分も解約金から差し引かれます。商品名に「円建て」と書かれていても、途中で解約したときの金額は、別に確かめる必要があるのです。

「円建て」は、お金の単位の話です。途中でやめたときの金額は、別に確かめましょう。
円建て終身保険を途中で使う前の確認ポイント
確認するのは、商品名の「円建て」という部分だけではありません。市場価格調整の有無、解約控除、使いたい時点の受取見込額の3つを確かめましょう。受取見込額は、使いたい時点ごとに見ておくと、途中でお金が必要になったときの影響をつかみやすくなります。
途中で使う可能性があるときのチェック
- 「円建て」という言葉だけで判断していない
- 市場価格調整(MVA)があるかを確かめた
- 解約控除があるかを確かめた
- 使いたい時点の受取見込額を確かめた
- その受取見込額を、払った額と比べた
円建てという安心感だけで判断せず、途中で使う場合の条件まで確認しましょう。一時払終身保険と定期預金の違いは、一時払終身保険と定期預金の違いの記事で解説しています。
よくある質問
円建ての終身保険でも、金利が上がると解約返戻金は減りますか?
市場価格調整(MVA)を使うタイプの商品では、市場金利が解約返戻金に影響し、一般に金利の上昇は解約金を減らす方向に働きます。ただし、すべての円建て終身保険に、この仕組みがあるわけではありません。
市場価格調整(MVA)とは何ですか?
保険会社が運用する債券などの価格の変化を、解約金に反映する仕組みです。外貨建ての保険だけでなく、円建ての保険にもこの仕組みを使う商品があります。具体的な計算、調整の対象、解約控除の有無は、商品ごとに異なります。
円建てなら、途中で解約しても払った額は戻りますか?
そうとは限りません。円建てなら為替の影響はありませんが、どの時点で解約しても払った額を割らない、という意味ではありません。市場価格調整や解約控除の有無と、使いたい時点の受取見込額を確かめましょう。
円建て終身保険を途中で解約する前に、何を確かめればいいですか?
商品名の「円建て」という部分だけでなく、市場価格調整の有無、解約控除、使いたい時点の受取見込額を確かめましょう。円建てという安心感だけで判断せず、途中で使う場合の条件まで確認することが大切です。
※市場価格調整(MVA)がある商品に限った説明です。具体的な計算、調整の対象、解約控除の有無は商品ごとに異なります。
※金利と解約金の関係は、一般的な方向の説明です。実際の受取見込額は、契約ごとの資料で確かめてください。
※この記事は一般的な仕組みの説明で、特定の商品をすすめるものではありません。
※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。
※保険の一般的な仕組みの説明です。保険商品の内容は、各保険会社の資料(パンフレット・契約概要・注意喚起情報など)でご確認ください。

