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住まい・住宅購入の資金計画

賃貸か購入か、家計だけで答えは出る?

「家賃は払い続けても資産にならない。だから、家は買った方が得」。そう考えていませんか? 賃貸と購入のどちらの負担が軽いかは、住む期間や将来の売却額などによって変わります。この記事では、賃貸と購入を同じ条件で比べる方法と、お金だけでは決められない暮らしの条件を整理します。

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家とコインがつり合う天びんの3Dイラスト
結論

家計の損得だけでは、答えは出ません。購入と賃貸のどちらの負担が軽いかは、住む期間や将来の売却額などで変わり、売るときの価格も確定していないからです。比べるなら、同じ地域・同じ広さ・同じ居住期間を置き、購入側はローン残高と売却にかかる費用も、賃貸側は更新や引っ越しの費用も入れます。そのうえで、通勤や通学、親の介護など暮らしの条件も合わせて選びましょう。

この記事のポイント

  1. 同じ地域・広さ・居住期間で比べる
  2. 将来の売却額は確定していない
  3. お金と暮らしの条件の両方で選ぶ
目次
  1. 賃貸か購入か:「家賃は資産にならない」だけでは決まらない
  2. 賃貸と購入の比べ方:同じ地域・広さ・居住期間をそろえる
  3. 持ち家の売却額は、ローン残高と売却費用を引いて考える
  4. 賃貸か購入かは、通勤・通学・介護など暮らしの条件でも変わる
  5. お得かどうかの二択ではなく、続けたい暮らしから選ぶ
  6. よくある質問

賃貸か購入か:「家賃は資産にならない」だけでは決まらない

「家賃は払い続けても資産にならない。だから購入の方が得」。よく聞く考え方ですが、これだけでは答えは出ません。購入と賃貸のどちらの負担が軽いかは、住む期間や将来の売却額などによって変わるからです。

購入した住まいは、将来売ることもできます。ただし、購入には税金や修繕、売買時の費用がかかります。そして、売るときの価格は確定していません。いくらで売れるかは、実際に売るときまで分からないのです。

一方、賃貸は住み続ける限り家賃が必要です。そのかわり、転職や家族構成の変化に合わせて、住まいを変えやすい面があります。どちらにも、お金の面とそれ以外の面があります。

購入

  • 税金・修繕・売買時の費用がかかる
  • 将来、住まいを売ることもできる
  • 売るときの価格は確定していない

賃貸

  • 住み続ける限り家賃が必要
  • 更新や引っ越しの費用もかかる
  • 転職や家族構成に合わせて住み替えやすい
よくある疑問

家賃は払っても何も残らないから、買った方がいいとばかり思っていました。

賃貸と購入の比べ方:同じ地域・広さ・居住期間をそろえる

賃貸と購入を比べるときは、まず条件をそろえます。同じ地域、同じ広さ、同じ居住期間を置き、その期間に住むためのお金を両方で計算します。条件がばらばらのままでは、どちらの負担が軽いのかを比べられません。

たとえば、今住んでいる賃貸の家賃と、広さも場所も違う家の購入費用を比べても、同じ住まいの比較にはなりません。住む期間も大切です。何年住むかによって、購入側のローン残高や売却額、賃貸側の更新の回数が変わります。

  1. 条件をそろえる

    同じ地域・同じ広さで、何年住むか(居住期間)を決めます。

  2. 購入側のお金を書き出す

    頭金やローンの返済に、税金、修繕、購入時の費用を加えます。

  3. 期間の終わりの売却額を考える

    売却代金から、ローン残高と売却にかかる費用を差し引きます。

  4. 賃貸側のお金を書き出す

    家賃に加えて、更新や引っ越しの費用も確認します。

  5. 暮らしの条件を重ねる

    通勤時間、子どもの通学、親の介護なども合わせて考えます。

毎月の家賃とローンの返済額だけで比べない理由は、家賃と住宅ローンの負担を比べる記事で解説しています。

持ち家の売却額は、ローン残高と売却費用を引いて考える

購入側で見落としやすいのが、居住期間の終わりのお金です。期間の最後に住まいを売ると考える場合、売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。売却代金から、そのときのローン残高と、売却にかかる費用を差し引いて比べます。

将来の家賃・売却価格・修繕費などは不確実です。
比べるお金購入賃貸
住むために払うお金頭金とローンの返済、税金、修繕家賃
ときどき・一度にかかるお金購入時の費用更新や引っ越しの費用
期間の終わりに見るもの売却代金からローン残高と売却にかかる費用を引いた額―
まだ決まっていないこと将来の売却価格、修繕費将来の家賃

表のとおり、将来の家賃・売却価格・修繕費などは、今の時点では決まっていません。1つの見込みだけで決めつけず、売却額が見込みより低い場合なども試しておくと、判断の幅が見えてきます。

売らずに住み続ける場合にも、注意があります。持ち家に評価額があっても、それは今住んでいる家です。評価額をそのまま、自由に使える老後資金として数えないようにしましょう。すぐ現金にしにくい資産と、支払いに使えるお金を分ける考え方は、同じお金を何度も数えていない?で解説します。

賃貸か購入かは、通勤・通学・介護など暮らしの条件でも変わる

比べるのは、お金だけではありません。通勤時間、子どもの通学、親の介護といった暮らしの条件も大切です。計算でどちらかの負担が少し軽くても、毎日の通勤や家族の予定に合わない住まいでは、暮らしを続けにくくなります。

賃貸には、転職や家族構成の変化に合わせて、住まいを変えやすい面があります。購入した場合は、住み替えるときに売却などの手間と費用がかかります。これから先、仕事や家族に変化がありそうかも考えておきましょう。

住まい方を決める前のチェック

  • 同じ地域・同じ広さ・同じ居住期間で比べた
  • 購入側に、税金・修繕・売買時の費用を入れた
  • 売却代金から、ローン残高と売却にかかる費用を引いた
  • 賃貸側に、更新や引っ越しの費用を入れた
  • 通勤時間や子どもの通学を考えた
  • 親の介護など、家族のこれからの予定も考えた
  • 持ち家の評価額を、自由に使える老後資金に数えていない
FPのひとこと

お金の比較は、住まい方を決めるための材料の一つです。どんな暮らしを何年続けたいかから考えましょう。

お得かどうかの二択ではなく、続けたい暮らしから選ぶ

賃貸か購入かは、お得かどうかの二択で決めるものではありません。どんな暮らしを、どのくらい続けたいか。その答えから、住まい方を選びましょう。

同じ地域に長く住み続けたいのか、仕事や家族の変化に合わせて住み替えたいのか。考えが決まると、比べる居住期間も決めやすくなります。購入を考えるなら、借りる額を手取りから考える方法も銀行が貸してくれる額まで、借りていい?で確かめておきましょう。迷うときは、家計の数字と暮らしの希望をそろえて、専門家に相談するのも一つの方法です。

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よくある質問

賃貸と持ち家は、結局どちらが得ですか?

一律には決まりません。住む期間や将来の売却額などで変わり、売るときの価格も確定していないからです。同じ地域・同じ広さ・同じ居住期間で比べ、通勤や通学などの暮らしの条件も合わせて考えましょう。

家賃は払っても資産にならないので、購入した方がいいですか?

それだけでは決められません。購入には税金や修繕、売買時の費用がかかり、売るときの価格も確定していません。一方、賃貸は住み続ける限り家賃が必要ですが、転職や家族構成に合わせて住まいを変えやすい面があります。

賃貸と購入を比べるとき、どんな費用を入れればいいですか?

購入側は、頭金やローンの返済、税金、修繕、購入時の費用に加え、期間の終わりのローン残高と売却にかかる費用も入れます。賃貸側は、家賃に加えて、更新や引っ越しの費用も確認します。

持ち家があれば、老後資金の足しになりますか?

持ち家の評価額を、そのまま自由に使える老後資金として数えないようにしましょう。住み続ける家は、支払いにすぐ使えるお金ではありません。売る場合も価格は確定しておらず、ローン残高や売却にかかる費用を差し引いて考えます。

※将来の家賃・売却価格・修繕費などは不確実です。購入と賃貸を比べるときは、売却代金からローン残高や諸費用を差し引いて比較します。

※持ち家の評価額は、そのまま自由に使える老後資金ではありません。

※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。

※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

参考にした資料

シミュレーション住宅ローン相談