預金・外貨預金
外貨預金は、高金利の通貨ほどお得とは限らない
金利2%の通貨と、10%の通貨。10%を選べば、早くお金が増えるのでしょうか? 外貨預金では、利息で外貨が増えても、その通貨の価値が下がれば、円では減ることがあります。この記事では、利息10%・通貨20%下落の仮定で円換算の損益を計算し、高金利の通貨を見たときに確かめたいことを整理します。
高金利の通貨ほどお得とは限りません。外貨預金で増えるのは、まず外貨の金額です。仮に利息で外貨が10%増えても、その通貨の円に対する価値が20%下がれば、1.1×0.8=0.88で、円での価値は12%減ります(税金・手数料を除く)。金利の高さだけでなく、円換算の損益で考えましょう。
この記事のポイント
- 外貨が10%増えても安心とは限らない
- 1.1×0.8=0.88で、円では12%減
- 円高側も試算し、円換算の損益で見る
高金利の外貨預金でも、円換算では減ることがある
外貨預金で利息によって増えるのは、まず外貨の金額です。円で使うお金なら、最後は円に換算した金額で考える必要があります。外貨が増えても、その通貨の円に対する価値が下がれば、円での金額は減ることがあります。
仮に、利息で外貨が10%増えたとします。ところが同じ期間に、その通貨の円に対する価値が20%下がった場合、円換算ではどうなるでしょう。税金と手数料を無視して、2段階で計算してみます。
- ① 利息で外貨が増える
- 1倍 × 1.1 = 1.1倍(外貨の金額)
- ② 通貨の価値が20%下がる
- 1.1倍 × 0.8 = 0.88倍(円換算)
- 円での価値
- 12%減(0.88倍)
※税金・手数料を除く1期間の仮定の計算です。将来の金利や為替の予想ではありません。
外貨の金額は10%増えているのに、円での価値は12%減っています。高い金利だけで、通貨が下がる影響を打ち消せるとは限らないのです。

利息が10%も付くのに、円で見ると減ってしまうなんて意外です。
利息10%でも、通貨がどれだけ下がると円で減る?
利息で増えた分が、通貨の下落で消えてしまう分かれ目も計算できます。外貨は1.1倍になっているので、円換算で元の金額と同じになるのは、通貨の価値が1÷1.1=約0.909倍になったときです。つまり、約9.1%の下落で、利息10%分がほぼ消えます。
| 通貨の価値の変化 | 円換算(預けたときを1倍) | 円での損益 |
|---|---|---|
| 変わらない | 1.1倍 | 10%増 |
| 約9.1%下がる(分かれ目) | 約1倍 | ほぼ同じ |
| 20%下がる | 0.88倍 | 12%減 |
高い金利が付く通貨でも、利息で増えた分を打ち消すほどの値下がりがあれば、円では損をします。下がった場合の円換算額を、預ける前に確かめておくことが大切です。円高で利息が消えるレートの考え方は、いくらまで円高になったら、利息が消える?でくわしく解説します。
高金利の通貨を選ぶ前に確認したいこと
金利が高い通貨を見たときは、金利の数字だけで決めずに、なぜ金利が高いのか、どのくらい値動きする可能性があるのかも確認が必要です。
ただし、将来の為替を前もって当てることはできません。だからこそ、利息が魅力的に見えたときほど、通貨が下がる側、つまり円高側の試算もしておきましょう。
高金利の通貨を見たときのチェック
- 利息で増えるのは、まず外貨の金額だと理解した
- 円換算の損益で考えた
- 通貨が下がった場合(円高側)も試算した
- なぜ金利が高いのかを確かめた
- どのくらい値動きする可能性があるかを確かめた
外貨預金の金利の高さと、お金の安全性は別のもの
金利が高いことと、お金が減りにくいことは同じではありません。金利の高さと、お金の安全性を同じものとして考えないようにしましょう。
ここでの計算は、税金と手数料を除いたものです。実際には、利息への税金や、円と外貨を交換するときのコストもかかるため、円での受取額はさらに少なくなります。為替の動きで円の受取額がどう変わるかの具体例は、円高で外貨預金が損をする例の記事で紹介しています。

金利の高さは、増え方の一部にすぎません。円に戻したときの金額で、良い場合も悪い場合も試算しましょう。
よくある質問
金利が高い通貨の外貨預金ほど、お金は増えますか?
外貨預金で増えるのは、まず外貨の金額です。円で使うなら円換算の損益で考える必要があり、通貨の価値が下がれば、高い金利でも円では減ることがあります。
利息で外貨が10%増えても、通貨が20%下がるとどうなりますか?
税金と手数料を除いた仮定の計算では、1.1×0.8=0.88倍で、円での価値は12%減ります。高い金利だけで、通貨が下がる影響を打ち消せるとは限りません。
利息10%なら、通貨が何%下がると利息分が消えますか?
税金と手数料を除いた1期間の仮定では、1÷1.1=約0.909なので、通貨の価値が約9.1%下がると、円換算で元の金額とほぼ同じになります。それより大きく下がると、円ではマイナスです。
高金利の通貨を選ぶ前に、何を確認すればいいですか?
なぜ金利が高いのか、どのくらい値動きする可能性があるのかを確認しましょう。将来の為替は前もって当てられないため、通貨が下がった場合(円高側)の試算もしておくことが大切です。
※利息10%・通貨の価値20%下落は説明用の仮定です。税金・手数料を除く1期間の計算で、将来の金利や為替を予想するものではありません。
※実際には、利息への税金や円と外貨の交換コストがかかるため、円での損益は変わります。
※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。
