預金・外貨預金
金利4%の外貨預金でも、円高で損をする?
「年4%の外貨預金なら、1年で4%増える」。そう考えていませんか? たしかにドルの金額は増えますが、円に戻すときに円高になっていると、円では損をすることがあります。この記事では、150万円をドルで預けた例で受取額を計算し、預ける前に試しておきたい為替の試算を整理します。
円高になると、損をすることがあります。仮に150万円を1ドル150円で1万ドルに替え、年4%で1年預けると1万400ドル。ところが1ドル135円で円に戻すと受取額は140万4,000円で、円では9万6,000円のマイナスです(税金・手数料を除く)。結果は金利だけでなく、円に戻すときの為替でも変わります。
この記事のポイント
- 仮定:150万円→1万ドル→1万400ドル
- 135円で円に戻すと140万4,000円
- 円高・横ばい・円安の3つで試算する
外貨預金が円高で損をする仕組み
外貨預金は、米ドルなどの外国の通貨で預ける預金です。円から始めるなら、まず円を外貨に替えて預けます。ドルで預けた場合、年4%の金利はドルの金額に対して付きます。円で使うお金なら最後は円に戻すので、そのときの為替レートで円の受取額が決まります。
仮に150万円を1ドル150円でドルに替え、年4%で1年間預けたとします。1年後、1ドル135円で円に戻した場合を、税金と手数料を無視して計算してみましょう。1ドル150円が135円になるのは、ドルに対して円の価値が上がる「円高」です。
- 円をドルに替える(1ドル150円)
- 150万円 ÷ 150円 = 1万ドル
- 1年後(年4%の利息込み)
- 1万ドル × 1.04 = 1万400ドル
- 円に戻す(1ドル135円)
- 1万400ドル × 135円 = 140万4,000円
- 円での損益
- −9万6,000円
※単利で1年間預けた仮定の計算です。税金・手数料は含みません。将来の為替の予想ではありません。
ドルでは400ドル増えているのに、円では9万6,000円のマイナスです。内訳を見ると、利息の400ドルを135円で円に戻すと5万4,000円。一方、元の1万ドルの価値は、円で150万円から135万円へと15万円減りました。利息で増えた分より、為替で減った分のほうが大きいため、円ではマイナスになるのです。

利息が付いてドルは増えたのに、円で見ると減っているなんて意外です。
円高・横ばい・円安で外貨預金の受取額を試算
高い金利を見たときほど、円に戻すときのレートを1つに決めつけず、円高・横ばい・円安の3つで試算しておくことが大切です。1年後の1万400ドルを円に戻した場合を並べると、次のようになります。
| 円に戻すときのレート | 円での受取額 | 150万円との差 |
|---|---|---|
| 1ドル135円(円高) | 140万4,000円 | −9万6,000円 |
| 1ドル約144.23円(分かれ目) | 約150万円 | ほぼ同じ |
| 1ドル150円(横ばい) | 156万円 | +6万円 |
| 150円より円安 | 156万円より多い | +6万円より大きい |
為替が150円のまま動かなければ、利息の400ドル分が増えて受取額は156万円です。円安になれば、受取額はさらに多くなります。反対に、1ドル約144.23円(150円÷1.04)より円高になると、利息を含めても円ではマイナスです。この分かれ目の考え方は、いくらまで円高になったら、利息が消える?でくわしく解説します。
下の計算では、円に戻すときのレートを変えて、円高・横ばい・円安の受取額を試せます。
自分の数字で計算してみる
外貨預金の試算で忘れたくない税金と交換コスト
ここまでの計算は、税金と手数料を無視した仮定です。実際には、利息にかかる税金や、円とドルを交換するときのコストも考える必要があります。これらを差し引くと受取額は少なくなり、損益の分かれ目になるレートも変わります。
3つの場面を試算するときも、金利の数字だけで比べず、最初に払った円と、最後に受け取る円を比べて考えましょう。
- 円とドルの交換コストの考え方 → 為替が動かなくても、外貨預金で損をする?
- 外貨預金の税金の考え方 → 外貨預金の税金は、利息と為替差益で違う
外貨預金を始める前に確かめたいこと
外貨預金を考えるときは、利息がいくら増えるかだけでなく、円高にどのくらい耐えられる資金なのかを確認しましょう。円に戻すときに円高になっていても、困らないお金かどうかが大切です。
外貨預金の前のチェック
- 円高・横ばい・円安の3つで、円の受取額を試算した
- 利息を含めても円でマイナスになるレートを確かめた
- 税金と交換コストを差し引いた金額で考えた
- 円高で受取額が減っても、耐えられる資金か考えた

金利の高さだけで決めず、円に戻すときのレートを3つの場面で試算してから考えましょう。
よくある質問
外貨預金は、なぜ円高になると損をするのですか?
外貨預金の利息はドルなど外貨の金額に付きますが、円で使うには円に戻す必要があります。戻すときに円高になっていると、同じドルでも受け取れる円が少なくなるため、利息を含めても円ではマイナスになることがあります。
金利4%の外貨預金は、何円まで円高になると損をしますか?
1ドル150円で預けて1年後に円に戻し、税金と手数料を無視した仮定では、150円÷1.04=約144.23円が分かれ目です。これより円高だと、利息を含めても円ではマイナスです。実際は税金や交換コストがあるため、条件が変わります。
為替が150円のまま動かなければ、いくらになりますか?
税金と手数料を無視すると、1万400ドル×150円で156万円です。150万円に対して6万円のプラスですが、実際には利息への税金や交換コストが差し引かれます。
円安になれば、外貨預金は得をしますか?
円に戻すときに円安になっていれば、円の受取額は増えます。ただし、為替がどちらに動くかは前もって分かりません。円安になる前提で決めず、円高になった場合の受取額も試算しておきましょう。
※年4%・1ドル150円・135円は説明用の仮定です。単利で1年間預けた場合の計算で、税金・手数料は含みません。将来の為替や金利を予想するものではありません。
※実際には、利息への税金や円と外貨の交換コストがかかるため、受取額や損益の分かれ目は変わります。
※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

