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住まい・住宅ローンの選び方

住宅ローンの借り換えで月1万円減ったら、必ずお得?

仮に、住宅ローンを借り換えると、毎月の返済が1万円安くなるとします。それだけで、借り換えはお得だと判断していませんか? 月々の返済が減っても、これから先に払うお金の合計が減るとは限りません。この記事では、借り換えの前に確かめたい費用と比べ方、金利タイプや団信の確認点、借り換えの目的の決め方を整理します。

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家と積み上げたコインの3Dイラスト
結論

仮に月1万円減っても、それだけで借り換えが得とは限りません。返済期間を延ばした結果、月々は減っても総支払額が増える場合があり、事務手数料や登記などの費用がかかることもあるからです。今のローンを続ける場合と借り換える場合の、これから先の総支払額を、費用も含めて比べましょう。金利タイプや団信の条件、借り換えの目的もあわせて確かめます。

この記事のポイント

  1. 月々の返済減=総支払額減ではない
  2. 諸費用と返済期間をそろえて比べる
  3. 借り換えの目的を先に決める
目次
  1. 住宅ローンの借り換えで月々が減っても、総支払額が減るとは限らない
  2. 借り換えにかかる費用と、月額の差だけで判断しない理由
  3. 借り換えの比べ方:今のローンと「これから先の総支払額」を比べる
  4. 借り換えの注意点:金利タイプ・団信・審査を確認する
  5. 借り換えの目的を先に決める:月額を減らすか、総額を減らすか
  6. よくある質問

住宅ローンの借り換えで月々が減っても、総支払額が減るとは限らない

仮に、住宅ローンを借り換えると、毎月の返済が1万円減るとします。家計にはうれしい変化ですが、それだけで借り換えがお得だとは判断できません。

理由の一つが、返済期間です。借り換えのときに返済期間を延ばすと、月々の返済は減っても、返済が続く年数は長くなります。その結果、総支払額が増える場合があります。月々の返済額が減ることと、払うお金の合計が減ることは、同じではありません。

月々の返済額だけを見る

  • 毎月いくら減るかが分かる
  • 返済期間が延びたかは見えない
  • 借り換えにかかる費用が入っていない

これから先の総支払額で見る

  • 今のローンを続ける場合と比べる
  • 返済期間の違いも反映される
  • 借り換えにかかる費用も足して比べる
よくある疑問

月1万円も下がるなら、すぐに借り換えた方がいいと思っていました。

借り換えにかかる費用と、月額の差だけで判断しない理由

借り換えには、事務手数料や登記(家や土地の権利などを記録する手続き)などの費用がかかることもあります。こうした費用は、月々の返済額を比べているだけでは見落としやすいお金です。かかる費用は、提案された条件で確かめましょう。

また、月1万円の差に残りの年数を掛けて、「借り換えでこれだけ減る」と考えたくなるかもしれません。しかし、この計算には、借り換えにかかる費用も、返済期間の違いも入っていません。金利タイプや団信の違いも反映されません。月額の差に残りの年数を掛けるだけでは、借り換えの効果は決まらないのです。

ポイント

借り換えの効果は、月額の差ではなく、費用を含めた「これから先の総支払額」で比べます。

借り換えの比べ方:今のローンと「これから先の総支払額」を比べる

確認するのは、今のローンを続ける場合と、借り換える場合の、これから先の総支払額です。すでに返した分は、どちらを選んでも変わらないため、比べるのはこれから払うお金です。借り換える場合は、新しいローンの返済の合計に、借り換えにかかる費用も足します。

そのうえで、2つの比べ方を分けてみましょう。1つは、返済期間をそろえた比較。もう1つは、実際に提案された返済期間での比較です。

どちらの比べ方でも、借り換えにかかる費用を足して比べます。
比べ方やり方分かること
期間をそろえた比較借り換え後の返済期間を、今のローンの残りの期間と同じにして試算する期間の違いを除いた、金利などの条件と費用の差
提案された期間での比較実際に提案された返済期間で、これから先の総支払額を出す期間が延びる場合も含めた、実際に払う総額

提案された期間が今の残りの期間より長いと、月々の返済は減っても、総支払額は期間をそろえた場合より大きくなることがあります。2つを並べると、月々の減少が金利などの条件によるものか、期間を延ばしたことによるものかが見えてきます。返済期間と総支払額の関係は、返済期間を長くすれば、家は買いやすくなる?でも解説しています。

借り換えの注意点:金利タイプ・団信・審査を確認する

総支払額のほかに、固定・変動の違いも確認します。変動金利は、その後の金利によって返済の負担が変わる可能性があります。今のローンと金利タイプが違うなら、今の金利のまま計算した総支払額だけでは比べきれません。固定か変動かの考え方は、固定か変動か。金利予想より先に見るものは?で解説します。

団体信用生命保険(団信)の条件も見ておきましょう。団信は、借りた人に万一のことがあったときに、所定の条件のもとでローンの残りが保険金で返済される保険です。今のローンと借り換え先とで、保障の範囲や保険金が支払われる条件が同じとは限りません。

また、借り換えには審査があります。試算で効果がありそうでも、希望どおりの条件で借り換えられるとは限りません。比べるときは、金利タイプ・保障・諸費用などの条件をそろえることが大切です。

借り換えの目的を先に決める:月額を減らすか、総額を減らすか

借り換えの目的は、家庭によって違います。教育費が多い時期の月々の返済を減らしたいのか、これから先に払う総額を減らしたいのか。この2つは、必ずしも同じではありません。

月々の返済を減らしたい

  • 教育費が多い時期の家計を軽くしたい
  • 減った月額で、家計が回るかを確かめる
  • 期間が延びるなら、総支払額と返し終える時期も見る

総支払額を減らしたい

  • これから先に払う合計を減らしたい
  • 期間をそろえた比較で、効果を確かめる
  • 費用を足しても総額が減るかを見る

教育費と住宅費が重なる年の見通しは、家は買える。でも、教育費のピークも越えられる?で確かめられます。

借り換えを決める前のチェック

  • 借り換えの目的を決めた
  • 今のローンを続ける場合と、これから先の総支払額で比べた
  • 事務手数料や登記などの費用を足した
  • 期間をそろえた比較と、提案された期間での比較を分けた
  • 月額の差に残りの年数を掛けるだけで判断していない
  • 金利タイプと団信の条件の違いを確かめた
FPのひとこと

何のために借り換えるのかを先に決めると、比べる数字も決まります。費用と将来の家計まで見て判断しましょう。

試算には、住宅金融支援機構の住宅ローンシミュレーションなども使えます。迷うときは、今のローンと提案された条件を並べて、専門家に相談するのも一つの方法です。

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よくある質問

住宅ローンを借り換えて月々の返済が減れば、得ですか?

得とは限りません。返済期間を延ばした結果、月々は減っても総支払額が増える場合があります。事務手数料や登記などの費用も含めて、今のローンを続ける場合と、これから先の総支払額を比べましょう。

住宅ローンの借り換えには、どんな費用がかかりますか?

事務手数料や登記などの費用がかかることもあります。月々の返済額の比較では見落としやすいため、提案された条件で費用を確かめ、総支払額に足して比べましょう。

月々の差に残りの年数を掛ければ、借り換えの効果が分かりますか?

それだけでは分かりません。その計算には、借り換えにかかる費用や返済期間の違い、金利タイプや団信の違いが入っていないからです。費用を含めた、これから先の総支払額で比べましょう。

借り換えの比較では、返済期間をどうそろえればいいですか?

今のローンの残りの期間とそろえた比較と、実際に提案された期間での比較を分けて行います。2つを並べると、月々の減少が金利などの条件によるものか、期間を延ばしたことによるものかが見えてきます。

※月1万円は説明用の仮定です。借り換えには審査があります。

※借り換えを比べるときは、金利タイプ・保障(団信)・諸費用などの条件をそろえてください。費用の有無や額は、借入の条件によって異なります。

※掲載している内容は、2026年10月1日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。

※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

参考にした資料

シミュレーション住宅ローン相談