税金・所得控除と2026年の改正
子育て世帯の生命保険料控除、6万円戻る?2026・2027年分の特例と合計上限
「2026年は生命保険料控除が6万円」と聞いて、保険に入れば6万円戻ると考えていませんか? これは、23歳未満の扶養親族がいる人などを対象にした、2026年分と2027年分の所得税の特例です。この記事では、上限が最高6万円になる控除の区分、合計上限12万円との関係、所得控除と還付の違い、保険を見直す前に確かめたいことを整理します。
2026・2027年分所得税。2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。控除の額や申告の要否は、収入の種類・家族・ほかの控除などで変わります。具体的な判断は、税務署や税理士、お住まいの市区町村に確かめましょう。
2026・2027年分の特例の6万円は、生命保険料控除(所得控除)の上限で、そのまま戻る額ではありません。年齢23歳未満の扶養親族がいるなどの条件を満たす人は、新契約の一般生命保険料控除の上限が、所得税で最高6万円になります。控除額は払った保険料に応じて計算し、介護医療・個人年金などとあわせた合計上限12万円は変わりません。
この記事のポイント
- 23歳未満の扶養親族などの条件
- 一般の新契約:所得控除は最高6万円
- 合計上限12万円は変わらない
目次
2026・2027年分の特例:条件を満たすと一般の上限が最高6万円
生命保険料控除は、払った保険料に応じて計算した額を所得から差し引く、所得控除の一つです。一般の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の区分ごとに控除額を計算し、それぞれに上限があります。
2026年分と2027年分の所得税では、年齢23歳未満の扶養親族がいるなどの条件を満たす人について、新契約に係る一般生命保険料控除の上限が、最高6万円になります。2026年分と2027年分の特例として決められたものなので、対象の年分を取り違えないようにしましょう。
| 確かめること | 2026・2027年分の特例の内容 |
|---|---|
| 対象の年分 | 2026年分と2027年分の所得税 |
| 対象の人 | 年齢23歳未満の扶養親族がいるなどの条件を満たす人 |
| 対象の区分 | 新契約に係る一般生命保険料控除 |
| 上限 | 最高6万円(控除額は払った保険料に応じて計算) |
| 生命保険料控除の合計上限 | 12万円のまま変わらない |

保険に入れば、6万円がそのまま戻ってくるのかと思っていました。
「新契約」は2026年に結んだ契約だけではない
特例の対象は、新契約に係る一般生命保険料控除です。ここでいう「新契約」は、生命保険料控除の計算で使う契約の区分の名前です。2026年に新しく結んだ契約という意味ではなく、この特例も、2026年に契約した保険だけが対象の制度ではありません。
手元の契約が新契約か旧契約か、一般・介護医療・個人年金のどの区分かは、保険会社などから届く控除証明書で確かめます。新契約と旧契約を併用している場合などの計算には要件があるため、証明書の区分を一つずつ確認しましょう。
合計上限12万円は変わらない。控除が増えない場合も
一般生命保険料控除の上限が6万円になっても、介護医療保険料控除や個人年金保険料控除などとあわせた生命保険料控除の合計上限は、引き続き12万円です。
- 一般生命保険料控除(新契約)の上限6万円
- 生命保険料控除の合計上限12万円
※どちらも所得から差し引く額の上限です。戻る税額ではありません。
すでに3つの区分の控除の合計が12万円の上限に達している場合は、一般の上限が6万円になっても、控除の合計は増えない場合があります。「上限が上がった」ことと「自分の控除が増える」ことは、分けて考えましょう。
6万円は所得控除の上限で、還付額ではない。住民税とも別
生命保険料控除は所得控除なので、6万円がそのまま還付されるわけではありません。6万円は所得から差し引く額の上限で、払った保険料が少なければ、控除額も小さくなります。実際に軽くなる税額は、所得や税率などで変わります。
控除額(所得控除)
- 所得から差し引く額
- 一般(新契約)の上限は最高6万円
- 払った保険料に応じて計算
実際に軽くなる税額
- 控除額とは別に決まる
- 所得や税率などで変わる
- 6万円が還付されるわけではない
また、この6万円は所得税の特例の上限です。住民税の控除は別に計算するため、6万円の上限を住民税にそのまま当てはめないようにしましょう。控除額と税額の関係は、控除額と還付額の違いの記事で取り上げます。
保険を増やす前に、扶養親族の条件と保障・家計を確認
確認したいのは、扶養親族の条件と、控除証明書の新旧・区分です。扶養親族に当たるかどうかの判定には要件があるため、勤務先(年末調整)や税務署の案内で確かめましょう。
特例を使う前のチェック
- 2026年分・2027年分のどちらの話か確かめた
- 年齢23歳未満の扶養親族がいるか確かめた
- 控除証明書で、新契約か旧契約かを確かめた
- 一般・介護医療・個人年金の区分を確かめた
- 3つの区分の合計が、上限の12万円に達していないか確かめた
- 控除額と、実際に軽くなる税額を分けて考えた
控除を増やすことだけを目的に、保険を増やす必要はありません。先に考えたいのは、家族に必要な保障と、保険料を払い続けられるかという家計の負担です。いまの保障の中身を一覧にする方法は、保険の点検の記事で取り上げています。

控除は、必要な保障を考えた後に確かめるものです。保険料を無理なく払い続けられるかも、家計で確かめましょう。
よくある質問
子育て世帯の生命保険料控除で、6万円が戻ってきますか?
6万円がそのまま戻るわけではありません。6万円は、2026年分と2027年分の所得税で、23歳未満の扶養親族がいるなどの条件を満たす人の、新契約の一般生命保険料控除の上限です。所得から差し引く額で、軽くなる税額は所得や税率などで変わります。
2026年に新しく契約した保険だけが、特例の対象ですか?
いいえ。「新契約」は生命保険料控除の計算で使う区分の名前で、2026年に結んだ契約だけを指すものではありません。新契約か旧契約かは、控除証明書の区分で確かめましょう。新旧の契約を併用している場合などには要件があります。
生命保険料控除の合計上限も、12万円から増えますか?
増えません。一般・介護医療・個人年金などをあわせた合計上限は、引き続き12万円です。すでに合計上限に達している場合は、一般の上限が6万円になっても、控除が増えない場合があります。
住民税の生命保険料控除も、上限が6万円になりますか?
この6万円は、所得税の特例の上限です。住民税の控除は別に計算するため、6万円をそのまま当てはめないようにしましょう。住民税での扱いは、お住まいの市区町村で確かめてください。
※2026年分・2027年分の所得税の特例です。新旧契約の併用、扶養親族の判定などには要件があります。
※6万円は、新契約の一般生命保険料控除の所得税での上限です。還付される額ではなく、住民税の控除の上限でもありません。
※保険の加入や見直しは、控除の額ではなく、必要な保障と家計の負担から考えてください。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。確定申告は2026年分の所得税(原則2027年に申告)、ふるさと納税は2026年の寄附(原則2027年度の住民税)を中心に説明しています。制度は改正されることがあります。
※税額の計算や申告の判断など、個別の税務相談は税務署や税理士にご確認ください。あいマネのFP相談は、家計や資料、希望を整理する窓口です。
※特定の金融商品や、ふるさと納税の寄附先・返礼品・仲介サイトをおすすめするものではありません。
