公的保障・公的介護
40歳から払う介護保険、どんな介護でも使える?年齢で違う利用条件
40歳から介護保険料を払っていると、「介護が必要になったら、原因が何であっても介護保険を使えるはず」と思うかもしれません。けれども、公的介護保険の利用条件は、年齢によって違います。この記事では、65歳以上と40〜64歳の条件の違いと、介護保険の対象にならないときの考え方・相談先を整理します。
2026年10月2日時点の制度にもとづく一般的な説明です。年齢・加入歴・所得・家族関係などの条件があり、支給の可否は各制度の窓口が個別に判断します。
どんな原因でも使えるとは限りません。65歳以上の方は、原則として原因を問わず、要介護・要支援の認定を受けることが利用の入口です。医療保険に加入する40〜64歳の方は、加齢に伴う16の特定疾病が原因の場合などに限られ、認定も必要です。対象にならないときも、ほかの制度を使える可能性があるため、市区町村に相談しましょう。
この記事のポイント
- 65歳以上と40〜64歳で利用条件が違う
- 40〜64歳は16の特定疾病が原因の場合など
- 年齢・原因・認定を確かめて市区町村へ
目次
介護保険の利用条件は、65歳以上と40〜64歳で違う
介護保険の加入者(被保険者)は、年齢で2つに分かれます。65歳以上の方(第1号被保険者)と、医療保険に加入する40〜64歳の方(第2号被保険者)です。同じ加入者でも、この2つのグループでは、介護保険のサービスを使える条件が違います。
| 年齢 | 介護保険を使うための条件 | あわせて確かめること |
|---|---|---|
| 65歳以上(第1号被保険者) | 原則として原因を問わず、要介護・要支援の認定を受けること | 認定の申請について、市区町村に相談 |
| 40〜64歳で医療保険に加入(第2号被保険者) | 加齢に伴う16の特定疾病が原因の場合などで、要介護・要支援の認定を受けること | 介護が必要になった原因 |
| 40歳未満 | 介護保険の被保険者ではないため、介護保険は使えない | 障害福祉サービスなど、介護保険とは別の制度 |
65歳以上の方も、年齢だけで介護保険のサービスを使えるわけではありません。どちらの年齢層でも、原則として要介護・要支援の認定を受けることが入口です。2つの年齢層で大きく違うのは、介護が必要になった原因を問われるかどうかです。

40歳から保険料を払っているので、介護が必要になれば、原因に関係なく使えると思っていました。
40〜64歳は、16の特定疾病が原因の場合などに限られる
医療保険に加入する40〜64歳の方が介護保険を使えるのは、16の特定疾病が原因で介護が必要になった場合などです。特定疾病は、加齢に伴って起こる病気として、介護保険の制度で決められています。介護が必要な状態は同じでも、原因によっては介護保険の対象になりません。
たとえば、40〜64歳の方が交通事故で介護が必要になったからといって、それだけで介護保険の対象になるわけではありません。一方で、介護保険の対象にならなくても、ほかの制度を利用できる可能性はあります。「保険料を払ってきたのに使えない」と自己判断で終わらせず、窓口に相談しましょう。
よくある思い込み
- 40歳から保険料を払えば、原因を問わず使える
- 40〜64歳なら、交通事故による介護も対象になる
- 40歳未満は、公的な支援が何もない
実際の仕組み
- 40〜64歳は、16の特定疾病が原因の場合などに限られる
- 40〜64歳では、交通事故が原因だと対象にならないことがある
- 介護保険の対象外でも、ほかの制度を使える可能性がある
保険料を払う年齢と、サービスを使える条件は別のものです。2つを分けて考えておきましょう。
40歳未満・対象外のとき:介護保険と障害福祉サービスは別
40歳未満の方は介護保険の被保険者ではないので、介護保険のサービスは使えません。とはいえ、40歳未満だから公的な支援が何もない、ということではありません。40〜64歳で介護保険の対象にならなかった場合も同じで、状況によっては、ほかの制度を利用できる可能性があります。
その一つが障害福祉サービスです。介護保険とは別の制度で、対象になる人の条件や手続きも、別に決められています。介護保険が使えないと分かったときは、障害福祉サービスなどの対象になるかを、市区町村の福祉の窓口で確かめましょう。
どの制度を使えるかは、本人の年齢や介護が必要になった原因、暮らしの状況によって変わります。利用できるかどうかは、それぞれの制度の窓口が個別に判断します。

介護保険の対象外と分かっても、そこで終わりではありません。福祉の窓口にもつないでもらいましょう。
年齢・原因・困りごとを整理して、市区町村に相談
介護が必要かもしれないと感じたら、本人の年齢、介護が必要になった原因、生活の中で困っていることを整理しましょう。そのうえで、市区町村の介護保険や福祉の窓口に相談します。親の介護が心配なときの相談先と、申請から利用までの流れは、親の介護で最初に相談する窓口で紹介しています。
相談の前に整理しておきたいこと
- 本人の年齢(65歳以上・40〜64歳・40歳未満のどれか)
- 40〜64歳の場合、医療保険に加入しているか
- 介護が必要になった原因(病気・事故など)
- 生活の中で困っていること
- 要介護・要支援の認定を受けているか
介護保険を使える場合も、サービスの費用の一部は自分で負担します。施設の食費・居住費などの扱いは、介護施設の費用の内訳で確かめられます。介護にかかるお金が気になるときは、あいマネのFP相談で、公的保障を前提に、家計の不足と備え方を整理することもできます。
よくある質問
介護保険は40歳から使えますか?
医療保険に加入する40〜64歳の方は、加齢に伴う16の特定疾病が原因の場合などに限って、要介護・要支援の認定を受けたうえで使えます。65歳以上の方とは条件が違い、原因によっては対象になりません。
40〜64歳で、交通事故が原因の介護にも介護保険は使えますか?
交通事故で介護が必要になったからといって、介護保険の対象になるとは限りません。40〜64歳の方は、16の特定疾病が原因の場合などに限られるためです。ほかの制度を使える可能性もあるので、市区町村に相談しましょう。
40歳未満で介護が必要になったら、公的な支援はありませんか?
40歳未満の方は介護保険の被保険者ではありませんが、公的な支援が何もないわけではありません。障害福祉サービスなど、介護保険とは別の制度の対象になる場合があります。市区町村の福祉の窓口で確かめましょう。
65歳以上なら、原因に関係なく介護保険を使えますか?
65歳以上の方は、原則として原因を問わず、要介護・要支援の認定を受けることが利用の入口です。年齢だけで使えるわけではないため、まず市区町村の窓口に、認定の申請について相談しましょう。
※介護保険の利用には、要介護・要支援の認定などの条件があります。40〜64歳の方は、医療保険への加入や、特定疾病との関係も条件になります。
※障害福祉サービスなど、介護保険以外の公的な支援を利用できるかどうかは、制度ごとに条件が異なります。個別に確かめてください。
※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。給付・免除には所定の条件があります。詳細は加入先・公的窓口でご確認ください。
※あいマネの相談(FP相談・保険相談)は、家計の整理をお手伝いする窓口です。公的給付の支給を決める窓口ではありません。
