暮らし・おひとりさま
遺すためだけではない、自分のための終活。何から始める?
終活と聞くと、亡くなった後のための準備や、高齢になってから考えることを思い浮かべるかもしれません。けれど終活は、今の暮らしを整理し、これからのお金の使い方を考える機会にもなります。この記事では、自分の希望から始める終活の進め方と、ノートと法的な手続きの違いを整理します。
終活は、亡くなった後のためだけの準備ではなく、今の暮らしを整理し、これからのお金の使い方を考える機会にもなります。まずは、契約先・毎月の支払い・持ち物や住まい・連絡してほしい人を書き出します。そのうえで、どこで暮らしたいか、何にお金を使いたいか、誰に何を頼みたいかを整理しましょう。
この記事のポイント
- これからの自分の暮らしを整理する
- 希望を書くノートと法的手続きは別
- 使うお金と残すお金を分けて考える
目次
終活とは?遺すためだけでなく、これからの暮らしの準備
終活というと、亡くなった後に周りが困らないための準備、という印象があるかもしれません。それも目的の一つですが、終活は、今の暮らしを整理し、これからのお金の使い方を考える機会にもなります。
終活は、高齢の人だけがしなければならない準備ではありません。年齢にかかわらず、「これからどう暮らしたいか」という自分の希望を出発点にして、考えたいと思ったときに始められます。
たとえば、行ってみたい場所や、住みたい場所、大切にしたい時間。そうした希望を言葉にしてみることも、終活の一部です。

終活は、もっと年を取ってからするものだと思っていました。自分のこれからのために始めてもいいんですね。
終活は何から?契約先・支払い・住まい・連絡先を書き出す
希望を形にする土台として、まず今の暮らしを書き出してみましょう。どこと契約し、毎月何を払い、何を持っているかが見えると、これからのお金の使い方を考えやすくなります。
まず書き出したい4つのこと
- 銀行や保険などの契約先を書き出した
- 毎月の支払いを書き出した
- 持ち物や住まいについて書き出した
- 連絡してほしい人を書き出した
書き出してみると、ほとんど使っていない契約や、見直したい支払いに気づくこともあります。今の暮らしを整理することが、これからのお金の使い方を考える第一歩になります。
書き出す形式に決まりはなく、手持ちのノートでも始められます。公的機関の例では、神戸地方法務局が「わたしのエンディングノート」を公開しています。
終活で整理したい希望:暮らす場所・お金の使い道・頼みたいこと
書き出した内容をもとに、これからの希望を整理します。考えたいのは、次の3つです。すぐに答えが出ないものがあっても構いません。
| 考えること | 整理のヒント |
|---|---|
| どこで暮らしたいか | 今の住まいに住み続けたいか、住み替えたいか |
| 何にお金を使いたいか | これからやりたいことや、大切にしたい時間 |
| 誰に何を頼みたいか | 困ったときに頼りたい人と、頼みたいこと |
希望は、ほかの人と比べるものではありません。自分にとって大切なことを、自分の言葉で書いてみましょう。
誰に何を頼みたいかは、頼みたい相手とも話し合っておくと、お互いの考えを確かめられます。入院したときの連絡先や支払先の整理は、入院したときのお金と連絡先の整理で解説しています。
エンディングノートと遺言・契約は別:法的な手続きは専門家へ
希望をノートにまとめておくと、自分の考えを整理したり、周りの人に伝えたりするときに役立ちます。ただし、情報をまとめるノートと、法的な効力を持つ遺言や契約は、同じではありません。
情報や希望をまとめるノート
- 契約先や連絡先などの情報を整理する
- これからの希望を書いておく
- 暮らしの変化に合わせて書き直せる
法的な効力を持つ遺言や契約
- 財産の引継ぎや代理などに関わる
- 満たすべき要件がある
- 内容や手続きを専門家等に確かめる
法的な遺言や代理の契約などには要件があり、ノートに書いただけで同じ効果が生じるわけではありません。財産を引き継ぐ方法や代理の手続きは、法律の専門家等に確かめる必要があります。相続の準備で相談先をどう分けるかは、相続の準備と相談先の分け方も参考にしてください。
FP相談は、自分が使うお金と希望する暮らしを整理する入口にできます。遺言や代理などの法的な手続きは、専門家等に確かめるものとして分けて考えましょう。
終活のお金は、楽しむ・安心して使う・残すに分けて考える
終活のお金というと、誰かに残すお金を思い浮かべがちです。けれど、これからの暮らしを考えるなら、自分が楽しむお金や、安心して使うお金も大切です。
| お金の分け方 | 考えることの例 |
|---|---|
| 自分が楽しむお金 | 旅行や趣味など、これからやりたいことに使う |
| 安心して使うお金 | 日々の暮らしや住まい、支えが必要になったときに使う |
| 残すお金 | 誰に何を残したいか。引き継ぐ方法は専門家等に確かめる |
書いた希望は、年齢や生活が変われば更新して構いません。すべてを一度に決める必要もありません。老後の暮らしに使うお金を自分の支出から見積もる方法は、おひとりさまの老後資金の記事が参考になります。

終活は、残すための準備だけでなく、これからを楽しむための準備でもあります。決められるところから、少しずつ進めましょう。
よくある質問
終活は、何歳から始めればいいですか?
何歳から始めるという決まりはありません。終活は高齢の人だけの義務ではなく、今の暮らしを整理し、これからのお金の使い方を考える機会にもなります。考えたいと思ったときに、自分の希望から始めましょう。
終活は、何から始めればいいですか?
まずは、銀行や保険などの契約先、毎月の支払い、持ち物や住まい、連絡してほしい人を書き出してみましょう。そのうえで、どこで暮らしたいか、何にお金を使いたいか、誰に何を頼みたいかを整理します。
エンディングノートに書けば、遺言と同じ効果がありますか?
ノートに書いただけで、遺言と同じ効果が生じるわけではありません。情報をまとめるノートと、法的な効力を持つ遺言や契約は同じではないためです。財産を引き継ぐ方法や代理の手続きは、法律の専門家等に確かめましょう。
一度書いた終活の希望は、あとから変えてもいいですか?
書いた希望は、年齢や生活が変われば更新して構いません。すべてを一度に決める必要もないので、書きやすいところから始めて、少しずつ見直していきましょう。
※法的な遺言や代理の契約などには要件があります。ノートに書いただけで、同じ効果が生じるわけではありません。
※財産を引き継ぐ方法や代理の手続きは、個別の事情によって異なります。法律の専門家等に確かめてください。
※掲載している内容は、2026年10月2日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。制度は改正されることがあります。
※税金・登記・法律などの個別の判断や手続きは、税理士・司法書士・弁護士などの専門家や公的窓口にご確認ください。あいマネのFP相談は、家計や希望、課題を整理する窓口です。
※特定の金融商品をおすすめするものではありません。

