税金・医療費控除
市販薬の購入が1万2,000円超。税金が戻る?セルフメディケーション税制の計算
市販薬を年に1万2,000円以上買ったら、税金が戻る? そう聞いて、レシートを集め始めた方もいるかもしれません。2026年分のセルフメディケーション税制は、対象の医薬品の購入費のうち、1万2,000円を超えた分を所得から差し引く仕組みです。この記事では、控除額の計算例、対象になる人と薬の条件、通常の医療費控除との選び方を整理します。
2026年分所得税を中心に解説。2026年10月4日時点の制度にもとづく一般的な説明です。控除の額や申告の要否は、収入の種類・家族・ほかの控除などで変わります。具体的な判断は、税務署や税理士、お住まいの市区町村に確かめましょう。
条件を満たせば税負担が軽くなる場合がありますが、購入費がそのまま戻るわけではありません。2026年分は、対象の医薬品の購入費のうち1万2,000円を超えた分を、最高8万8,000円まで所得から差し引く所得控除です。健康診断など一定の取組を行っていることなどが条件です。仮に対象薬を3万円買い、補てん金がなければ控除額は1万8,000円で、還付額とは別です。通常の医療費控除とは選択です。
この記事のポイント
- 2026年分:対象薬1.2万円超の部分
- 所得控除の上限8.8万円
- 通常の医療費控除とは選択
目次
2026年分のセルフメディケーション税制:1万2,000円超を控除
セルフメディケーション税制は、対象の医薬品を購入したときに、その購入費をもとに計算した額を所得から差し引く仕組みです。2026年分では、対象の医薬品の購入費が1万2,000円を超える場合に、超えた分を最高8万8,000円まで所得控除します。
対象になるのは、健康診断など一定の取組を行っている人です。また、薬局で買ったものがすべて対象になるわけではありません。購入した薬が対象の医薬品かどうかを確かめる必要があります。

市販薬を1万2,000円以上買えば、その分の税金が戻ってくると思っていました。
計算例:仮に対象薬を3万円買った場合の控除額
仮に、2026年に対象の医薬品を3万円買い、保険金などの補てん金がなかったとします。控除額は、購入費から1万2,000円を差し引いて計算します。
- 対象の医薬品の購入費
- 3万円
- 補てん金
- −0円
- 差し引く額
- −1万2,000円
- 控除額(所得から差し引く額)
- 1万8,000円
※控除額の上限は8万8,000円です。1万8,000円がそのまま還付されるわけではありません。
1万8,000円は、所得から差し引く額です。税負担がどれだけ軽くなるかは、所得や税率などによって変わります。控除額と還付額が違う理由は、医療費控除の控除額と還付額の記事でも取り上げています。
購入額を変えると控除額がどう変わるかを、下の計算で試せます。
自分の数字で計算してみる
通常の医療費控除とは選択。申告後の変更は原則できない
セルフメディケーション税制と通常の医療費控除は、同じ年に両方使うことはできません。どちらか一方を選んで申告します。選択して申告した後に、もう一方へ変更することも、原則としてできません。
セルフメディケーション税制(2026年分)
- 対象の医薬品の購入費で計算
- 1万2,000円を超えた分が控除額
- 控除の上限は8万8,000円
- 健康診断など一定の取組が条件
通常の医療費控除
- その年に支払った対象の医療費で計算
- 補てん金と、所定の基準の額を差し引く
- 差し引く基準の額は、所得によって変わる場合がある
どちらが適用できるかは、購入記録と受診等の資料をそろえて比べます。通常の医療費控除で差し引く基準の考え方は、医療費控除の基準の記事で取り上げています。

どちらを使うかは、申告の前に資料をそろえて比べておくのが基本です。申告した後の選び直しは、原則できません。
対象薬・取組・補てん金を確認。控除のための買いだめはしない
申告の前に、購入記録と、健康診断などの受診等の資料をそろえましょう。購入した薬が対象の医薬品か、一定の取組を行っているか、補てん金がないかも確かめます。
セルフメディケーション税制のチェック
- 2026年分の購入かを確かめた
- 購入した薬が対象の医薬品か確かめた
- 健康診断など一定の取組の資料をそろえた
- 補てん金がないか確かめた
- 通常の医療費控除と、どちらが適用できるか比べた
この制度は、控除のために薬を買いだめするためのものではなく、実際に必要だった支出を確かめる制度です。また、この記事の内容は2026年分の扱いです。翌年以降の扱いは、その年の案内で改めて確かめてください。
よくある質問
市販薬を1万2,000円より多く買ったら、税金は戻ってきますか?
購入額がそのまま戻るわけではありません。2026年分は、対象の医薬品の購入費が1万2,000円を超えた分を、最高8万8,000円まで所得から差し引く所得控除です。対象者には、健康診断など一定の取組の条件もあります。
対象薬を3万円買ったら、控除額はいくらですか?
2026年分で補てん金がないと仮定すると、3万円−1万2,000円=1万8,000円が控除額です。所得から差し引く額なので、1万8,000円がそのまま還付されるわけではありません。
医療費控除とセルフメディケーション税制は、両方使えますか?
同じ年に両方使うことはできず、どちらかを選んで申告します。選択して申告した後の変更も原則できないため、購入記録と受診等の資料をそろえ、事前に比べましょう。
薬局で買った薬なら、すべて対象になりますか?
すべてが対象ではありません。購入した薬が対象の医薬品かどうかを確かめる必要があります。また、対象者には健康診断など一定の取組を行っている条件があります。
※2026年分を想定した説明です。3万円は仮定の金額です。対象の医薬品、健康維持等の取組、補てん金、証明書類を確かめてください。
※通常の医療費控除との選択は、申告した後に変えることは原則できません。翌年以降の扱いは、その年の案内で確かめてください。
※掲載している内容は、2026年10月4日時点の制度・公表資料にもとづく一般的な情報です。確定申告は2026年分の所得税(原則2027年に申告)、ふるさと納税は2026年の寄附(原則2027年度の住民税)を中心に説明しています。制度は改正されることがあります。
※税額の計算や申告の判断など、個別の税務相談は税務署や税理士にご確認ください。あいマネのFP相談は、家計や資料、希望を整理する窓口です。
※特定の金融商品や、ふるさと納税の寄附先・返礼品・仲介サイトをおすすめするものではありません。

